この話はつづきです。はじめから読まれる方は「狂女」へ
役目を終えたペニスは力無く垂れており、それを叔母が指で面白そうにいじった。
「ふふふ」
体だけが成熟している女が痴呆の笑みを浮かべて甥の性器を弄んでいる・・・。
僕はトイレット・ペーパーでペニスの精液を拭き取ってズボンの中に戻し、続いて加奈さんの指と性器もきれいにしてあげると水を流した。
それからピンクのパンティを履かせる。
まるで幼女の世話をしているようだ。
いつ人が入って来るかわからない不安もあり、薄気味悪い公衆トイレから急いで出た。
外では相変わらず風が吹き、闇夜の木々の枝をなびかせている。
近くでは車がたまに通り過ぎるだけで人の姿は他に無い。
これからどうしようか迷った末、もうどうなっても構うもんか、と自宅へ行く事にした。
一階には明かりが点いており、僕は加奈さんを残して玄関の戸を開け、こっそり台所を覗いた。
母さんの姿は無い。
そこで腹を決め、叔母を連れて靴を脱ぎ、一緒に居間へ行った。
両親がこちらを見、母さんがひどく驚いた顔をした。
「加奈叔母さんだよ」
「・・・」
母さんは口を開けたまましばらく硬直していた後、「おまえ、どうしてこの子と・・・?」と僕に聞いた。
「叔父さんを通して知ったんだ」
「勝だな」
険しい表情で呟いた。
その間、父さんは不愉快そうにしている。
「これから一緒に暮らしてもいいでしょ?」「何言ってるの」しかし僕は二階の自室へ加奈さんを連れて行った。「雄一!」と、下から母さんの怒声が聞こえたが、無視した。
思い続けている人を初めて自室に入れ、僕は落ち着かなかった。
それは嬉しさばかりではなく、勝叔父や両親の意向に構わずこんな事をしてただで済むはずがないという不安によるものでもあった。
親に養われている高校生にどれだけ力があるというのか。
ならばせめて一時でも・・・。
加奈さんは初めて入った部屋を物珍しそうに眺めていた。
というより、首を傾けてあちこち眺めていた。
ベッドでは布団の上に手を当てて柔らかさを楽しみ、白いカーテンは何度も開け閉めした。
天井から吊るされた蛍光灯をじっと見上げもした。
その時の加奈さんからは特に異常さは感じず、むしろその寂しそうな表情が胸に沁みた。
静かな中でそうしている叔母・・・『俺は結局この人を抱きたいためにここへ連れてきたんだ』僕は、公園で知り合った智子さんと芳美さんを思い出し、自分の正体を二人には決して知られてはならない、と改めて思うのだった。
その夜はカレーライスを二階まで運んできて加奈さんと一緒に食べた。
両親から彼女を守る気もあり、用足し以外はずっと二階で、風呂にも入らなかった。
それにしても、テレビが無い自室、加奈さんとずっと二人きりでいながら両親を警戒して体の関係を持てないのは苦痛でもあった。
事情がわかっていない加奈さんは僕の体に腕を回してきて、構ってもらえないので愚図る。
結局キスだけは相手をするのだが、ペニスが疼くのはどうしようもなく、トイレでこっそり自慰をした。
二人の関係の秘密を守らなくてはならない以上、加奈さんがいては駄目だ・・・。
家に連れてきたのは失敗だとようやく思った。
深夜になり、僕は自室から一間開けての別室に床を敷いた。
加奈さんは同じ布団で寝たがったが、さすがにそれは出来ない。
つづき「狂女31」へ
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