出会いの街角(終話)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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出会いの街角(終話)

15-06-14 09:14

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「出会いの街角(一話)」へ

「こわれちゃう、あああ、これ、すごい……いい」

「ミサとおもちゃ、どっちが先にこわれるかな」

「はあ、はあ、あんふう、はあ、はあ、ううう……はあ」

出産に立ち会っているような錯覚をやり過ごすシンジ。

子宮からも、卵巣からも、膣からも、ありとあらゆる液と液とが混じり合い、クスコを通して外に漏れ出してくる。

「イかせて、ああ、もっとお……」

駄々をこねる女児みたいな声でミサがおねだりをする。

シンジの手さばきがそれに応える。

もはやバイブは抜き挿しの残像しか見えない。

「あ、う、う、う、う、う……」

アクメなのか失神なのかわからないような目をするミサ。

痙攣はしているが、感情がうかがえない。

口も利けない様子である。

しかしシンジは凌辱の手を休めたりはしなかった。

アクメから目覚めたばかりのミサを新たなアクメへと突き落とし、失神するかどうかのぎりぎりのラインでもてあそぶ。

ミサは潮を吹き、おしっこを垂れ流し、よだれを垂らした。

達しても、達しても、アクメは何度でもやって来た。

そのうちに涙がこぼれてきて、鼻水が唇を濡らした。

しかし彼女は思う、これは最高のおもてなしなのだと。

何十回と迎えたアクメにもいよいよ麻痺してきた頃、ミサはとうとうシンジの腕の中で意識を失ったのだった。

……数時間後。

彼女が目を覚ます気配があったので、シンジは携帯小説を読むのをやめてミサのそばに行った。

「おはよう」

シンジが言うと、ミサは腫れぼったい瞼を開けて上体を起こした。

「よく眠れた?」

「あたし……」

きょろきょろするミサ。

「チェックアウトしたらさ、ご飯でも食べに行こうか」

「いま何時?」

「土曜日のお昼前」

「えー?」

彼女はベッドから跳ね起きた。

昨夜のまんまの全裸だが。

「きゃっ」

「着替えておいでよ」

「あたしに変なことしなかったよね?」

「変なことか……」

シンジは思い出していた。

夕べは変なことのオンパレードだった。

まさか彼女は記憶喪失になってしまったのだろうか。

シンジは確かめてみた。

「俺の名前は?」

「シンジさんでしょ?」

「きみの名前は?」

「ミサだけど」

「夕べのこと、おぼえてないの?」

「あんまりおぼえてない」

彼女は照れくさそうに微笑んだ。

そこでシンジは自分の携帯電話を取り出し、画面に夕べの写真を呼び出した。

ほら、とシンジが証拠写真を見せると、途端にミサの頬が紅潮する。

「これ、あたし?」

「ぜんぶミサの裸」

「やだあ……」

恥ずかし過ぎて立ち直れそうにないとミサは思った。

「まあまあ、落ち着いて。こんなことをしたのは事実だけど、俺たち、セックスまでは行ってないよ」

「そうなの?」

「まあ、ミサが途中で寝ちゃったし」

「ごめんなさい」

「いいよ、うん、いいんだ」

「よくない。今からセックスしようよ」

「えっ、今から?」

「別にいいじゃん、減るもんじゃないし」

「俺は腹が減ってるの」

「セックスは別腹って言うじゃない」

「言わないよ」

「それじゃあ、あたしのオナニーを見せてあげる。これならどう?」

「ミサのオナニー?」

「うん」

「二十四歳、大手銀行の女子行員の生オナニー?」

「大手は余計だけど」

ふたたび意気投合したところで、シンジとミサのおかしな物語がゆっくりと動き出す。


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