この話はつづきです。はじめから読まれる方は「出会いの街角(一話)」へ
「いくよ?」
シンジは金属製の異物をミサの下腹部に構える。
ぶら下がっているローターをどけておいて、淡いピンクのその部分に、冷たい器具の先を持っていった。
萎縮するミサ。
シンジは行く。
さらされた割れ目に埋まっていくクスコの表面は硝子のように輝いていて、そこに女性器を映してなおも侵入していく。
「入ってくる……」
ミサの唇がわななく。
自分の膣がクスコという器具を飲み込んでいる。
ありえない光景がはじまっている。
さらにそれが口を開けようとしている。
彼女はぎゅっと目を閉じてシンジにすべてを委ねた。
「ミサの下の口が開いてきた」
シンジの説明がミサのイメージに重なってくる。
それこそ生命を育んだ蕾が花開くように、ラビアが外側に広げられていく様子は感動的に映るだろう。
「うわあ、綺麗な色だ」
シンジが子宮口を見てため息をつく。
「ここにミサのぜんぶが隠してあるんだね」
「あんまり見ないで……」
血のかよったピンク色の粘膜が、生理的な営みを繰り返して透明な体液を分泌させている。
ここでクスコが全開になった。
ミサは重たいため息をついた。
体に穴が空いたような気分である。
「あん、漏れちゃう……」
「トイレに行きたいの?」
「そうじゃなくて、恥ずかしい液が、いっぱい出てくる……」
ミサの言うように、ぽっかりと空いた器具の口からは白っぽい液が垂れていた。
ふたたびシンジが写真を撮る。
フラッシュに目が眩み、ミサは空中をさまよう黒い染みを見つける。
それはなかなか消えてはくれなかった。
「クスコ専用のバイブが、これ」
シンジは淡々と凌辱プレイを進行していく。
全身を緊縛されていて自由の効かないミサは、彼の奥義を受けることしかできないもどかしさに、このまま放置されたらどうしようというネガティブな気持ちをおぼえはじめる。
放置の先に輪姦があり、輪姦されては放置される、そんな毎日が来たら自分は立ち直れるだろうか。
「ミサ、俺はきみを裏切らない。出会ったことを後悔させたくないんだ」
熱く語るシンジの手には、凹凸のはげしいバイブレーターが握られている。
「あたしの中に、シンジさんのぜんぶを吐き出して」
ミサの覚悟が揺るがないうちに、シンジはバイブレーターを彼女の中に挿入した。
「あんっ!」
空気に触れた膣壁に感じる異物感は、通常のそれとは比べものにならなかった。
単調な出し入れの合間におそってくる電流のようなショックがいい。
ただの出入り口となった膣口だけが、いまのミサの意識をつなぎとめていた。
つづき「出会いの街角(終話)」へ
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