この話はつづきです。はじめから読まれる方は「出会いの街角(一話)」へ
「でもこれ、すごく気持ちいい……」
「ミサの顔、とってもエロくて可愛いよ」
「エロいか可愛いかの、どっちかにしてください……ああっ」
彼女は会話のあいだ中ずっといたずらな刺激にもてあそばれていた。
内股が疲れてきたのだと彼女が言うので、シンジは一旦スイッチを切り、車を移動させた。
「着いたよ」
シンジが助手席側のドアを開ける。
背後には夜の公園がひっそりと佇んでいた。
昼間の表情とは違い、ブランコやジャングルジムなどの遊具からは陰鬱な影が伸びている。
人のいる気配はない。
時刻は二十一時をまわろうとしていた。
「散歩でもしようか」
シンジが彼女の手を引いて歩き出す。
「こわい、どきどきする……」
「もしかして、幽霊とか信じるほう?」
「こわいのはそっちじゃなくて、こっちです……」
ミサは自分の太ももを見ながら唇を噛んだ。
その奥で小さな玩具が微かに震えているはずだ。
こんなところを誰かに見られたらと思うと、居ても立ってもいられないのだろう。
ローターの振動は『弱』に設定してある。
残るは『中』と『強』、それに『最強』という未知の領域が待っているのだ。
二人はしばらく公園内を散策し、ときどきミサは眉間にしわを寄せたり、弱々しい声を発したり、立ち止まったりした。
そして媚びるような目をシンジに向けて、
「もうちょっとだけ、強くしてください……」
ローターの刺激を貪欲に求めた。
「大丈夫?」
「平気です……あっ」
よろけるミサをシンジが受け止める。
彼女の膣内で暴れるローターの振動がシンジにも伝わってくる。
「あ、すごい、ああ、すごいかも……んん」
ミサの体がどんどんローターを受け入れていく。
月明かりを浴びながら身悶えるミサは、さすがに歩けなくなってしまった。
シンジが手を貸してやらなければ、もう一歩も進めない様子である。
「シンジさん、はあ、はあ、あたし、あたし、ああ、おかしくなっちゃう……はあ」
「イキそう?」
シンジの問いかけに彼女は何度もうなずいた。
すると、
「誰か来る」
シンジが人差し指を立てて声をひそめる。
しかし彼女の意識は朦朧としているらしく、彼の声も届かないほど絶頂感が迫っているようだった。
すぐそばにベンチがあったので、二人はそこに並んで腰掛けた。
そして恋人同士を装い、指を絡めて、近づいてくる通行人の足音に固唾を飲む。
しばらくすると、ジョギングウェアを着た男性がやって来た。
こちらを気にするふうでもなく、シンジとミサの前を通り過ぎていく。
「あん、もうだめ……」
ショートパンツから伸びる彼女の脚が、内へ外へと交差する。
ここでシンジはリモコンを操作して、『強』の振動を彼女の体内に浴びせた。
「きゃ……あ……ああ……うん」
静かな公園の片隅でアクメを果たし、ひくひくと四肢を痙攣させるミサ。
「んっ、くっ、うっ……ぐすん」
絶頂の余韻が彼女の涙腺をくすぐっているのかもしれない。
「下着が、下着が……」
愛液を吸ってぐっしょり濡れているとミサが言う。
どれどれ、とシンジは自分の手を彼女のそこへ差し込み、ショーツの上から陰唇とクリトリスをいじくりまわす。
膣内のローターはまだ動いていた。
「あう……」
ミサの体にふたたび淫らな火がついた。
「いいことを思いついた」
シンジは彼女の耳元で何事かをささやいた。
そして、
「できる?」
「うん。何かあったらシンジさんが助けてくれるんでしょう?」
「もちろんだとも」
約束を交わし、ミサがよろよろと立ち上がる。
するとさっきのジョギングの人がまた走ってきた。
つづき「出会いの街角(五話)」へ
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