出会いの街角(二話)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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出会いの街角(二話)

15-06-14 09:15

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「出会いの街角(一話)」へ

「どんなおもちゃが欲しい?」

シンジはミサの手を引いて店内を見て歩いた。

ミサ、女性、独身、銀行員、出会い系サイト上のプロフィールを見た限りでは、彼女の性癖をうかがい知ることはできなかった。

しかし、

「これ知ってる。ピンクローターでしたっけ?」

はにかむミサは瞳をきらきらさせながら、清潔なその手にアダルトグッズをおさめていく。

「こういうのだったら、ラブホテルにも置いてあるよ」

とシンジ。

「えっ、そうなんですか?」

「わざわざこんなところにまで来なくてもよかったのに」

「でも……」

「いやらしいことをしている自分を誰かに見てもらいたかった。だろ?」

「うん……」

彼女はピンクローターを棚に戻して、今度はバイブレーターに手を伸ばす。

その品物を扱う手つきは初心者そのものである。

ミサは何かを想像する顔をしていた。

「オナニーがしたいって顔に書いてあるよ」

シンジは露骨な言葉でもって彼女を煽った。

「べ、別に、そういうのじゃないですから……」

まんざらでもない顔をする彼女のことを、シンジは手で触りにいく。

まずは太ももの表面をかるく撫でてみる。

「んっ」

ミサの反応は正直なものだった。

すべすべした感触がシンジの手のひらに伝わってきて、体温が後から追ってくる。

「もっと本音で話そうよ」

「困ります……」

ミサの声は明らかにシンジの愛撫に応えている。

ヒップライン、ウエスト、骨盤のあたりをまんべんなく触ってやる。

「んはあ、はあ、はあ……」

彼女の口から悩ましい息が抜けていく。

「バイブを入れてみたいんだよね?」

「ううん、はあ、はあ……」

「ミサの中にこいつが入って、ぐちゃぐちゃにかき混ぜて、空っぽになるまで気持ちよくさせてくれるよ」

「あたしの中に、はあ、はあ……」

「そうだよ。ミサのここに入れるのさ」

そう言ってシンジは愛撫の向かう先をショートパンツに変えて、その奥に指を送り込むと、ショーツの生地の感触を味わった。

「あうっ」

短い嬌声とともに彼女が縮こまる。

ミサの下着はすでにぐしょぐしょに濡れていた。

「こんなに濡れてるじゃないか」

下着越しの割れ目がシンジの指を誘うようにひくついている。

「やめて、ください、うう……」

内股の格好で快感に堪える彼女に向かって、シンジはさらなる凌辱を繰り出す。

ぐちゅん、という手応えが過ぎると、シンジの中指がミサの膣に埋まっていた。

「きゃっ」

異物を受け入れた瞬間のミサは、今にも飛び立ちそうな姿勢で目をつむり、直後に力無くシンジに寄りかかる。

とてつもない気持ちの落差にため息まで漏らしている。

「ミサの中は洪水みたいだ。ぬるぬるした蜜が指に絡まってくるよ」

「ああ、いや、こんなところで、あっ、あっ……」

「ほら、ほかのお客さんが見てる前で、もっと乱れてごらん」

岸壁に寄せる波の音のように、ちゃぷちゃぷ、ちゃぷちゃぷ、と愛液の滴りが彼女の穴から聞こえてくる。

「シンジさん、あたし……」

「ミサはどうされたいんだい?」

「言わなきゃ、だめ?」

「自分の口からちゃんと言うんだ」

もどかしそうな表情で彼女は下唇を噛むと、とうとう諦めがついたのか、込み上げてくる願望を素直に告白した。

「入れて、欲しい、です……」

言った後で唾を飲み込む彼女。

しかし、

「だめだよ、もっと羞恥心を捨てなきゃ」

シンジは突き放した。

女性器をさんざんいじくりまわされているミサは、気取っていても意味がないとわかったのか、目を潤ませながらふたたび口を開いた。

「バイブ、入れて、バイブを、あたしに……」

「どこに?」

「あそこに、入れて……」

「あそこって?」

シンジはじめじめとミサの理性をいたぶる。

彼女の膣内はもはやどろどろにただれていた。

そして、

「おまんこ、だめ、おまんこに、バイブを、いやだ、ください……」

自分を見失うまいとすがりながらも、ついにミサは本来の姿へと脱皮を遂げたのである。

つづき「出会いの街角(三話)」へ


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