この話はつづきです。はじめから読まれる方は「エスノート」へ
エスノートを手に入れてからちょうど一週間がたった。今日は良子がまた卓の家を訪ねに来る日だ。前回一週間後に訪ねに来ると書いた時間ピッタリにドアを叩く音が聞こえた。
卓がドアを開けると良子が顔を強ばらせながら立っていた。
『何なの……これは…なんでここにきちゃうの!?』
卓はにやりと笑う。
『おばさんひさしぶりだね。まぁ上がってよ。臭くて汚い部屋だけど。』
何の抵抗もせず言われた通り、卓の部屋に上がり込み、初めて訪問した時と同じくテーブルを挟んで座った。
『おばさん。またヤリたくなっちゃったの?我慢できなくてまた来ちゃったのかな?』
卓の意地悪な問いに良子は目も合わせずに
『そんなワケないでしょ!こんな所二度と来たくないしあなたの顔も見たくないわ!』
良子は不思議な感覚だった。意識はしっかりとあるのに何故だか逆らう事が出来ずに卓の家に来てしまう。首から下が勝手に動いている感覚だった。
『今日はちょっとおばさんの事を詳しく聞きたいな。ねえ、いいでしょ?』
『あなたに話す事など何もないわ。』
もはや営業時の丁寧な言葉使いなどない。
卓の言葉に全く耳を貸さない良子を見つめながら思った。
(よく見ると結構綺麗なおばさんだな。ちょっとキツい感じに知的な眼鏡がまたそそるなぁ。こんな真面目な女がこれからド変態の淫乱な雌豚になるんだから面白くなるぞぉ!)
卓は全く会話をする気のない良子に質問し始めた。
『おばさんはいくつなの?独身?どこに住んでるの?』
『あなたはやっぱり馬鹿なんですね。そんな事あなたに43歳既婚○○町二丁目のマンション205…はっ!』
『へー。やっぱり結構歳いってるなぁ。以外と近くに住んでんだね。保険会社の仕事楽しい?給料はいくら?旦那さんと最近セックスした?』
『んっ……し、仕事は楽しいし誇りをもって頑張ってるから営業成績はトップ手取り45万円主人とは10年以上セックスしてない……だっ…だめ!いや!話かけないで!』
良子は顔を真っ赤にしながら目を背けた。
『アハハハ。おばさん正直だなぁ。そんなおばさんに実はプレゼントがあるんだ。この間のお詫びといったらなんだけど…受け取ってくれるかな?』
そう言うと卓はテーブルの上に茶色の大きめの紙袋を置いた。
『結構です!そんなものいらないです!私は帰ります!』
しかし卓は良子の目の前で紙袋の中身を取り出した。中身は洋服と下着だった。
『ちょっと着てみて。絶対似合うから。』
すると良子は立ち上がり衣服を脱ぎ始め、下着も脱ぎ捨て全裸になった。ムッチリとしたボディはややたるんでいるものの43歳という熟女ならではの色気に満ち溢れていた。
『あぁ…いや…やだ!嫌なのに!体が…』
卓が選んだ洋服や下着が普通の物であるハズがなかった。パンティは濃い紫で陰部の部分がパックリ割れ、なおかつ小陰唇を左右に開く補正がされていた。
ブラジャーも補正により良子のCカップの胸を飛び出す形に盛り上げ、Eカップまでサイズアップさせた。
そして白いブラウスは明らかにサイズが小さく、絞めたボタンがいつはじけ飛んでもおかしくなく、飛び出た胸を否が応でも強調する。
そして最後は黒いレギンス。ヒップを美しい形に整え、たるんた部分を集めながら持ち上 げてヒップもサイズアップされる。極めて薄い生地で出来ており伸縮性に富むが、こちらはブラウスよりさらにサイズが小さく、ピッチリフィットしてボディラインを強調しすぎてマン筋がクッキリどころか、パンティによって左右に開かれた小陰唇の間から飛び出るクリトリスの形が分かるほどにフィットさせながら尻に深々と食い込んでいた。
卓は目を輝かせながら良子の全身を舐めるように見た。
『凄い似合ってるよおばさん!いやぁマジで最高にエロチックだよ!気に入ってくれたかな?俺のコーディネートは。』
『嫌よ!こんな恥ずかしい物着たくないわ!ぬ…脱ぎたいっ!』
体は動かせる動かせるのに服を脱ごうとすると手が動かなくなりもがき苦しむ良子。
『他にも沢山凄いの用意してあるから楽しみにしててね。それじゃあそのまま買い物行ってきてくれる?』
良子の顔がみるみる青ざめていく。室内でさえ顔から火が出そうなほどに恥ずかしいのに外出なんて有り得ない。なのに玄関に向かいエナメルのパンプスを履く自分を止めようがない。卓はブラウスの胸ポケットに良子の財布から抜き取った一万円札を折りたたんでいれた。満面の笑みを浮かべ見送る卓。
『嫌よ…イヤ…イヤ…こんな格好人に見られたら……』
静かにドアを閉め良子は出て行った。行き先はすでに決められていた。
平日の午前中という時間帯のおかげなのか、人があまり歩いてないのが不幸中の幸いだった。下手をすると警察に職務質問されかねない格好に良子の不安は募るばかりだ。
(私はいったい何処に向かっているの!?なんでこんな目に逢わないといけないのよ!)
不安と共に苛立ちを覚える良子。数分後、とある店の前で足が止まった。そこは静かな住宅街の一角にある個人で営んでいる小さな薬局だった。目的地が大きなスーパーや駅など人が多い所でなかった事に良子は少しホッとした。店内に足を踏みれると、いたって普通の昔ながらの薬局で、幸運にも店内に客は一人も居なかった。奥のカウンターに一人店の店主らしき男性がいるのみだった。
店主の名は脇田雅夫。50代前半で頭頂部が禿げ上がり、油ギッシュでテカテカに光る男性ホルモンの塊のような人物だ。
雅夫は暇そうな店内でラジオを聞きながら椅子に腰掛け新聞を読んでいた。良子はこの様な人物は生理的に受け付けず、勤務先にいる似たような上司など、触れたら手を洗うほど毛嫌いしている。
平日の昼間に店内に二人きりで良子にとっては人目にあまり触れることがないため今はとりあえず安心する事ができた。
しかし、このシチュエーションは卓が前もってお膳立てした物だった………
つづき「エスノート その4」へ
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