まるバツ心[4]_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

ホームページ 戻る 

まるバツ心[4]

15-06-14 09:21

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「まるバツ心[1]」へ

「お兄ちゃん」
妹の首筋に顔を埋める。
甘い匂いが口の中いっぱいに広がる。

ちゅっ、ちゅっと妹の柔らかい肌に唇をあててキスをしていく。
「アハハ、やだ、くすぐったいよ」
妹はくすぐったがって笑い声をあげる。
「理奈」
「ひゃっ?ん、ばかぁ」
妹の耳元に唇を持って行き優しく静かに名前を呼ぶ。それから触れるか触れないかの間で耳の周りを唇でなぞって、最後は項に顔を持って行ってまた首筋辺りにキスをし続ける。
「ん、あぁん」
妹から鼻の掛かった声が聞こえ出す。
「あ、風呂」
「はぁ、はぁ、え?」
キョトンと妹が俺を見る。
それもそうだ。
俺も何を突然と思ったから。
「いや、俺、風呂に入ってないから汚い」
「うん」
「汚いまま理奈にそういう事したくないって、思った」
パッと浮かんだ事だったけど正直な思いだった。
あー、でも最悪。
なんかせっかく盛り上がってたのに。
妹相手になにやってんだって感じになっちまった。
最悪。
せっかく、いまでも妹は可愛いって分かったのに。
妹の顔が見れない。
「じゃあ、お風呂で続き、しよ?」
ギュッと妹が俺の首に手を回して抱き締めてくる。
「理奈」
ヤバい。
盛り上がってきた。
滅茶苦茶盛り上がってきた。
「お兄ちゃん、理奈をお風呂まで連れてって?」
コイツ誰だー!?
妹か?
本当に俺の妹か?
「きゃっ!?あん、や、馬鹿。キスしながらは危ないでしょ?」
妹だ。
いつもの俺の妹だ。
「さっきまでの甘えん坊な妹はどうした?」
いや、これはこれで可愛いけど。
「だって、お兄ちゃん、いきなり、素に戻るから。キスしながら抱っこ歩きも危ないし。てか、そういう感じじゃない普通の時に甘えた感じだすの難しい」
「二重人格?」
「馬鹿、違う。甘える時と、普通の時とあるの」
「二重人格?」
「もういい。お兄ちゃん早くお風呂まで行って」
あれ、なんか盛り下がった?
「盛り下がったって思ってる?」
「エスパー?」
「馬鹿。もう我慢してるのに。やっとこういう風になれたって嬉しいのに」
あ、可愛くなった。
「やん、だからキスしながらは」
「もう着いた」
「え?ひゃっ!?」
もう我慢出来ない。
妹の服を脱がす。
妹の体に顔を埋めながら自分も服を脱ぐ。
露になった妹の裸体。
「ちょっと、ムードとか、雰囲気作りとか」
「愛してる」
「ふぁ?」
「理奈可愛い愛してる」
「そんな場当たりな風に」
「好き」
妹の大きな胸が視線に入る。

つづき「まるバツ心[5]」へ


コメント
お名前:
気持ち:

コード:

お知らせ

なし

小説を検索