Incomplete Beginnings - 未完の始まり11_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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Incomplete Beginnings - 未完の始まり11

15-06-14 09:26

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「Incomplete Beginnings - 未完の始まり」へ

第11話『Like a Prayer - 祈りにも似た』

  目隠しのハンカチを外された実可子の瞳から零れる涙を目の当たりにし、由紀は戸惑いの表情を見せながら指先で実可子の涙を拭った。

「実可子さん、涙が溢れてます」

「えっ?本当に?」

「ご自分で涙を流したのではないなら安心です。ちょっと驚いちゃった」

「ごめんなさいね、由紀ちゃん。自然と涙が出てしまっていたみたい」

「実可子さん、本当に綺麗。スタイルもいいし、肌もすべすべ」

「玲様のお陰なの。。。玲様が作ってくださった雰囲気のお陰。。。最初は、ちょっと怖くて恥ずかしかったけど」

  由紀と実可子の会話を聞きながら、玲は別の理由を考えていた。実可子の涙は自然に溢れたのではなく歓喜の涙に間違いないはずだと考えていた。

「実可子、今の由紀はなんか幼く見えないか?」

「ええ、眼鏡が似合って可愛らしいです」

「そんな可愛い由紀がこっそりアダルトビデオを楽しんでいるなんて信じられるか、実可子?」

「玲様ぁ、恥ずかしいです、そんな言い方は。でも、本当に女の子向けのサイトがあるんですからね」

「何も恥じることないよ。どんなジャンルを観てるか教えて欲しいな。。。実可子も知りたいだろ?」

「いえ、わたしは。。。」

「おれが訊いても答えてくれないんだよ。実可子が聞き出してくれないか?」

  玲は笑いながら言うと、アイスバケットから大きめの氷の塊を取り出し、実可子が拘束されているアームチェアの背後に回った。

  由紀は興味深そうに指先の氷の塊を見つめていたが、ランジェリーが部分的に濡れて実可子の乳房の先端が浮かび上がっている理由を知った。

「ああぁん、玲様。見ているだけで由紀も感じちゃいそうです」

「感じちゃいそう?本当にそれだけか?」  

  由紀と一瞬だけ視線を交わし指先を実可子の首筋に這わせた。

「あぁん。。。んんっ。。。」

  実可子は、熱く刺すような視線を送る由紀を意識しているのか、より激しい喘ぎ声を発し始めた。

「あぁん、実可子さん綺麗」

「あああぁん。。。由紀ちゃんが見てるのに。。。こんなに感じてしまう」

  激しく仰け反る実可子に覆い被さるように玲が顔を近づけると、実可子は唇を突きだしキスを求めた。

  息が出来ないほど激しく舌を絡め、そして唇を貪りあう実可子と玲の姿を立ったままで由紀は見つめていた。立っているのが辛いかのようによろけると、左手をライティングデスクに置いて身体を支えた。

  玲が唇を離し顔をあげると由紀と視線が合った。手にした氷の塊を乳首に押し当てると円を描くようにランジェリーを更に濡らしていった。

「ああああっん。。。。玲様ぁああ。。。」

  祈りにも似た激しい喘ぎ声が大きくなると、正面を向いたショーツは更に染みを大きく濃くしていった。

  じっとしているのが困難になったのか、実可子は両方の脚をピンと伸ばそうと試みた。それでも、マフラーによってアームチェアに固く縛られた脚は、動かすことが出来ず、結果的にその慣性モーメントは腰を前に突き出すことに終始するだけだった。そして、それは実可子の秘密の花園にショーツを食い込ませ、更に実可子の祈りにも似た喘ぎ声を大きくしていた。

「由紀、目を反らさずしっかり見てなさい」

  ライティングデスクに置いた左手の力だけでは自らの体重を支えることが困難になったのか、由紀はその場にしゃがんでしまっていた。  

「ああん、玲様ぁ、由紀もどうかなっちゃいそうです」

  まるで、玲の指先の動きを真似するかのように、由紀は自らの指先を乳房の先端に押し当てながら言った。

「アダルトビデオよりもリアリティーがあっていいだろ?」

「玲様の意地悪ぅ。。。」  

「おれと実可子がセックスしているのを見学するつもりだったんだろ?」

「違いますぅ。。。おふたりとお話をするつもりで。。。」

「本当にそれだけか?じゃあ、実可子にも話し掛けたらどうだ、由紀。それとも、実可子に触れてみるか?」

  黙って頷くと由紀は赤ちゃんのハイハイのように実可子が拘束されているアームチェアに近寄って来た。アルファベットのMの文字のように拡げられた脚の間に入り込むと、玲が氷の塊を押し当てていない方右の乳首に指先を伸ばした。

「実可子さん、触りますよ」

  黙って頷く実可子の乳首を人差し指の先端で触れると、由紀は玲の指先の動きと連動させるように円を描き始めた。

「ああぁん、由紀ちゃん。。。感じちゃう」

  実可子の反応は、由紀の好奇心に火を点けてしまったのかシンクロナイズしていた玲の指先の動きを止めてしまった。小さな由紀の手のひらでは包みきれない実可子の乳房全体を下方から持ち上げるように包み込んだ。

「実可子さん、裸よりもっとセクシーです」

「あぁん、由紀ちゃんにも触りたい」

  実可子は、両手首を後ろ手に縛られているため直接由紀に触れることは出来ないことを知っていた。

「由紀、さあどうする?実可子の願いを叶えてやるか?」

  無言で頷くと、由紀は両手を可子の肩に置き実可子の唇に自らの唇を重ね合わせた。女同士のキスは初めてなのだろう、戸惑いを感じさせるぎこちないキスだと玲は感じた。

  実可子の背後から手を伸ばすと、玲は由紀の着ているカシミアのVネックのセーターを捲り上げた。驚いたことに由紀の小振りな乳房がブラに隠されることなく露になった。まるで少女のような小振りの乳首はブラをしていなくてもカシミアの生地を押し上げるほど突起はしていなかった。

「なんだ、由紀はブラをしてなかったのか?」

「玲様ぁああ、見られちゃったんですね。。。恥ずかしい」

「見られるためにブラをしなかったんじゃないのか?」

「違いますぅ、寝るつもりでブラを外したんですけど。。。。急いで来るために」

「由紀ちゃんの乳房も乳首も可愛いわよ、とても」

「小さ過ぎないですか?由紀は実可子さんみたいなオッパイが憧れです」

「玲様、由紀ちゃんのオッパイ可愛いですよね?」

「可憐だね、肌もすべすべみたいだしね」

「玲様、由紀嬉しいです」

「じゃあ、由紀には実可子の秘密を教えてやろうか?」

「はい、知りたいです」

「実可子は可愛い女の子が好きなんだよ」

「えっ?それって?」

「実可子のキスはどうだった?甘くとろけるようなキスをしてくれただろう?」

  玲の言葉を改めて確かめるように由紀は再び実可子に唇を預けた。そして、右手で実可子の乳房の感触を味わい、左手は玲の右手を握りしめた。

「由紀、実可子は可愛い女の子に乳首を吸われるのが好きみたいだぞ。由紀はどうなんだ?」

「あぁん、玲様、恥ずかしい由紀のお願い聞いてくださいますか?」

「何?言ってごらん」

「由紀にも。。。実可子さんみたいに氷で。。。」

「わかった」

  そう言うと、玲はアイスバケットから氷の塊を掴むと口に含み実可子の口に押し込んだ。

「さあ、実可子」

  玲の合図に実可子はくわえた氷の塊を由紀の乳首に押し当てた。

「キャッ。。。」

  思った以上の氷の冷たさに小さな悲鳴を上げた由紀は、両腕で実可子の頭を抱え込んだ。

  実可子は、小振りな由紀の乳首の先端や乳輪を丁寧に氷でなぞると、由紀の左の乳首はみるみる突起を始めていた。そして、連動するように右の乳首も少しずつ自己主張を始めていた。

「あぁん、こんなの初めて。。。由紀、変になっちゃう。。。」

  由紀の体温により徐々に小さくなる氷の塊は、由紀の身体に一筋の水の流れを作り出していた。それは間接照明の柔らかな光に反射するスパンコールのような輝きを放っていた。

「玲様ぁ。。。さっきおっしゃったエスキモーなんとかって。。。」

「違うんだ、エスキモー&バタフライだろ?」

「えっ、違うんですか?」 

「やって欲しい?」 

「えっ、エスキモー&バタフライ?ちょっと怖い。。。壊れてしまいませんか?」

  氷が完全に溶けてしまった後も一心不乱に由紀の乳首を味わっていた実可子が由紀の乳首を解放した。

「由紀ちゃん、怖くないわ。。。きっと由紀ちゃん喜ぶわ」

「はい」

  少し怖じ気づきながらも勇気を振り絞った由紀の頬に優しく手を添えた玲は、由紀の鼻先に自らの鼻先を当てると数回左右に顔を振った。

「これがエスキモーだよ」

  次に玲は、きょとんとした表情を見せた由紀の睫毛に自らの睫毛を合わせ、目をぱちくりさせた。

「そして、これがバタフライ。アメリカのおまじないみたいなんだ。おやすみの挨拶でもやるみたいだけど」

「もぉ、ドキドキしちゃいました。だから、さっき別れ際に」

  由紀の言葉を聞き、実可子がクスッと笑った。

「由紀ちゃん、本当に可愛いわね。別れ際にされたら帰りたくなくなっちゃうかな?」

「そうですね。あっ、実可子さんさっき別れ際にやってもらったんですか、エスキモー&バタフライ?」

「そうなの、お願いしたの」

「そうだったんですね。てっきり氷で虐めていただくことがエスキモーだと思いました」

「そっちのエスキモーはどうだった?乳首が反応してるよ由紀」

「すごく感じちゃいました」

「下も、びしょ濡れか実可子みたいに?実可子のあそこはまだ触ってすらいないんだけどね」

「もぉ、恥ずかしいですぅ。玲様は本当にS様なんですね」

「確かめてごらん。まさかパンティも履いてないんじゃないか?」

  由紀は意を決したようにセミタイトのスカートを自ら捲り上げた。そこには白い絹のように滑らかな肌と薄いヘアが恥ずかしそうに露になった。そして、クレバスから溢れた蜜が太股の付け根に流れ落ち始めていた。

「なんだ、もうそんなに溢れさせてたのか。。。いつからだ?」

「玲様とエレベーターに乗ってるときに、少しだけじわぁっとなったのだわかりました。その後、実可子さんを見てたら、止まらなくなって。。。わたし、オナニーでもすごく濡れちゃうんです」

「お漏らしもするんだろ?」

「言わせるんですか、S様だから?」

「おもちゃでお漏らししたことあります」

「由紀は可愛い顔して結構いやらしいな」

「だってぇ、気持ちいいですもん」

「それなら、実可子もお漏らしするくらい気持ちよくしてあげるか?本気でいったこと無いらしいんだ」

「玲様、恥ずかしい、そんなこと由紀ちゃんに言うなんて」

「由紀、実可子の下の口にもキス出来るか?」

「玲様が由紀にいい子いい子してくだされば。。。。」

「あぁん、由紀ちゃん、嫌なら無理しないで」

  アームチェアに拘束されたまま腰を揺する見方は、声にならない声を発した。その腰は言葉と裏腹の意思を持ったように秘密の花園を突き出していた。

つづき「Incomplete Beginnings - 未完の始まり12」へ


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