堕ちる女(2)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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堕ちる女(2)

15-06-14 09:32

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「堕ちる女」へ

電話で話す男の口調が留美子に対して徐々に命令口調へと変わっていった

「留美子、聞いているのかな?」

男の言葉が留美子さんから留美子へとと変わっていた、しかし留美子はその変化にすら気付かない程に男の言葉と送信されて来た動画の過激さに圧倒され、其の心の動き、見ず知らずの男に覚られる程に留美子は無防備であった

「あ、はい、あっ、ごめんなさい、聞いています」

留美子の声は少し慌て震えていた、男は少し笑った口調で軽く言葉を発し、留美子に命令して来た

「佳いか今日の18時、○×ホテルの1522号室まで来なさい」

「…えっ、ホテル?」

留美子は聞き直した、男は少し不機嫌な声を発した

「不服か?、不服なら無理に来なくても佳いのだが」

男の声は明らかに強迫的な声に変わっていた、しかしこの口調に留美子は心の奥底に有る言い知れぬ得体の知れない感情を刺激された

「…あっ、いえ、○×ホテルの1522号室ですね」

留美子はオウム返しの様に言葉を繰り返し部屋番を確認すると、男は口調を少しソフトに変え

「そうだ、其れと私が幻滅する様な服装では来ないで下さい」

「幻滅する服装?」

「層です」

留美子は少し困惑した、幻滅する服装ってどんな服装で行けば判らなかった

「…あの、どんな服装で行けば、気に入った貰えるのですか?」

留美子は男が求める服装を聞き出そうとしたが男の明快な回答は得られなかった

「留美子、君が考えるんだよ、其れでは時間厳守でお願いします」

其の言葉を言うと男は一方的に電話を切った、留美子は携帯を持ったまま立ち尽くした


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