家出少女 6_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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家出少女 6

15-06-14 09:35

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「家出少女 1」へ

星羅は繁華街の街角に立っていた。
ガムを噛みながらポケットに手を突っ込んで、
流れていく人ごみをぼうっと眺めている。

時折、軟派な男が声を掛けてくるが一切無視して取り合わない。
30分もそうしていただろうか。
一人の髪の長い綺麗な女性が声を掛けてきた。
「お嬢さん、よろしかったら私とそこのカフェで会話でもしながら、
楽しい時間を過ごしません?」
星羅は初めて興味深そうに女性をジロジロと見つめた。
女性は30前だろうか。高級なブランドで身を包んだ、
いかにもキャリアウーマンといった雰囲気の女性だった。
「いいよ」
お互い感じるものがあったのだろうか、あっさりと星羅はOKを出すと
女性の後をついて行った。

「あら?まだ脱いでなかったの。それともやっぱりこういうの怖い?」
シャワーを浴びてバスローブを羽織った女が意地悪そうに訊いた。
それに対して星羅はガムを噛みながらスッと右手を前に出した。
「?」
「前金」
「ああ、ごめんなさい。気が利かなくて。はい、3万円」
「どうも」
星羅はお金を受け取りポケットに無造作に突っ込んだ。

そう、彼女は女性相手に売春をしていたのだ。
それも一度や二度ではなかった。
お金に困った時、欲しい物がある時、街に立ってじっとしていれば、
同類を嗅ぎ分けて女達が声を掛けてくる。
後は交渉次第でお金が簡単に手にできた。
あくまで目的はお金だったから、売春の時は春香とするようなプライベートとは違って、
ネコ役に回った。
求められればタチもしたが、容姿からかネコの方が受けた。
実は美月達に拾われた時も、シマを荒らされたと怖いオニイさん達に事務所に
連れて行かれるところだったのだ。

そして漸くシャワーを浴びようと服を脱ぎ始めた。
「ああ、いいわ。そのままで。私が少しずつ脱がせてあげる。
シャワーも浴びないで」
「・・・」
「あら、嫌かしら?でも今は私の言うこと、きいてもらうわよ。
お嬢ちゃんは私に買われたんだから。ごめんなさいね。
貴女、見た目と違って思ったよりスれてそうだから、
私好みのシチュエーションにさせてもらうわ」
「おばさん、もしかして変態?だったら追加料?!」
星羅はいきなり強引にキスをされた。
固くなったガムごと舌を吸われる。
そのままベッドに押し倒された。
あまりの突然のことに星羅は反射的に抵抗してみせた。
だがそれは余計にこの女を興奮させるだけであることまで、
頭が回らなかった。
「んんんんん~~、んんんん~っ!!」
(こんなの嫌だ。助けて!)
恐怖で強張る星羅だったが、この後女の変態的なテクニックによって、
散々玩具にされることなどまだ知る由がなかった。

つづき「家出少女 7」へ


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