この話はつづきです。はじめから読まれる方は「女優白羽瀬菜月の転落 1」へ
団地での露出体験の後、菜月が連れられたのは立派な白亜の校舎だった・・。
菜月が通っていた頃は、東京の四谷にあってお嬢様学校としても知られていた。
また、有数の進学校としても有名である。
2年前に東京郊外に移転したのは知っていたが訪ねるのは初めてだった。
全裸に首輪を付けられ金色の鎖を引きずりながら歩かされている。
「この格好じゃ、校舎に入れないだろう」
そう言って三郎は薄いコートを菜月の身体を包むようにかけた。
三郎は、表門を素通りして裏門へと回った。
裏門に入ると、体育館があり中で生徒の声がする。
どうやら授業中らしい・・。
体育館の横に、平屋の建物がある。
そこへ菜月を三郎は連れて行った。
もちろんカメラマン2人も一緒である。
平屋の建物には「体育教官室」の看板が掲げられていた。
入り口に入ると、三郎が、菜月のコートを剥ぎ取った。
「おおお~っ。すげぇ~」
素っ頓狂の声をあげて、髭面の大男が現れた。
体育教師の熊沢である。
50代前半だが、まるで相撲取りのようなデブでしかも汚い格好で、女子生徒からも嫌われている存在である。
専門は柔道で、この学校でも女子に柔道を教えているが、女子の身体を触るなどセクハラの噂が絶えない。
菜月はこの男が大嫌いだった。
しかもその大男の熊沢の横に、用務員の安井がいた。
初老の小男だがスケベさでは熊沢以上である。
女子更衣室のゴミ漁りや寮での下着泥棒はこの男の仕業じゃないかと噂も流れたほどである。
菜月は、実家が遠いため寮に3年間いたがなぜか菜月の下着だけが盗まれた。
この醜男の顔を見るのも嫌だった。
「ほうら、菜月恩師の皆様のチンポおしゃぶりしたらどうだ?
今日からAV女優として活動するんだから恩師にきちんとお礼するのが当然だろう」
逡巡している菜月の肩に優しく手を置いた三郎だった。
「おい、早くしろ。後10分もすりゃ体育館での授業終わってお前の大好きな花村先生が戻ってくるぞ!!」
花村先生と聞いて、菜月は動揺した。
菜月が所属していたバレーボール部の顧問で、大好きな先生だった。
花村ゆかり先生、思い出しては涙が出た。
大学進学と芸能界、どっちを選ぶか迷った時に「芸能界はあなたならいつでも成功する。しっかり勉強しましょう」と大学進学を
薦めてくれたのだった。
そのおかげで今の菜月があったというのは過言ではない。
婚約者に騙されて、確か30代半ばの今日まで独身の筈だった。
そんな姿を見られるのは嫌・・。
菜月の顔は熊沢のけむじゃらな下半身にいつの間にか吸い寄せられていた・・。
つづき「女優白羽瀬菜月の転落 6」へ
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