妻の調教依頼_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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妻の調教依頼

15-06-14 10:00

「鬼柳様

当方、40代の熟年夫婦です。先日、あなた様のホームページを拝見いたしました。
あなたの芸術的な緊縛に感動し、あなたの手で妻をあのように淫靡な世界に導いて欲しいと思っております。
もし差し支えなければご連絡下さい。
                                            山口明彦」

私は妻の日常のスナップ写真を添付し、鬼柳なる人物にメールを送った。
数日後、私のもとに返信メールが届いた。「奥様と一緒にオフ会に参加して下さい」という一文が添えられ、
日時と場所が記載してあった。

私は妻に「ちょっと刺激的な集まり」とだけ言って、なんとか妻を同伴させることに成功した。
電車で1時間半ほどの駅裏のマンションの1室が指定された場所だった。
「なんだかアヤシイところね。帰りましょうよ」と二の足を踏む妻の背中を押して、部屋に入った。

中にはすでに数組のカップルが来ているようで、靴がきちんと並べてある。
作務衣姿の鬼柳氏が柔和な笑顔を浮かべて、私たちを出迎えた。
鬼柳氏に案内されるまま部屋に入ると、若い女性が縛られていた。

妻の表情がこわばったのを見て、鬼柳氏がすかさず「驚きましたか?でも、大丈夫ですよ」と声をかけた。
縛られた女性は恍惚とした表情で、私たちに関心を一切示さなかった。
「え~、うそ~~、なんだか怖いわ」と妻が小声で耳打ちした。

オフ会とは氏の主宰する公開の緊縛会だ。参加者は常連らしく、坦々と物事が進んでいった。
妻の顔が赤らんで上気しているのが分かった。私も同様に全身に汗ばむほど興奮していた。

「さあ、奥さん、こちらに」
鬼柳氏に声をかけられて、妻は動揺した。
「服を着たままでいいから、ちょっとやってみませんか」
「でも~。恥ずかし~」と言いながら、鬼柳氏に手を引かれて前に出る妻。
私の方を見て「ホントにいいの?」と目で訴えてきたので、私はうんうんと頷いて妻を促した。

後ろに両手を組み幾重にも縄が巻かれ、服の上から麻縄がまるで蛇のように、妻の身体を這いまわる。
乳房を避けるように上下に行き来した縄が中央で交わると、柔らかな乳房の肉がぐいっと前方にせり出した。
妻は終始うつむいて一言も発しなかったが、真っ赤な横顔からドキドキしている様子が伝わった。
肉付きの良い熟れた身体を幾何学的な模様で縛りあげられた。
鬼柳氏の手際の良さと堂々とした態度が観る者を惹きつける。

「奥さん、どんな気分ですか」穏やかな声の奥底に独特の迫力があった。
「はぁ、はぁ、、はい、、なんだか、、変な気持ちです ハァハァハァ」妻の息遣いと艶っぽい声色が聞こえた。


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