「お父さん。一人暮らしは慣れた?」
「あぁ。自由で良いぞう」
一人暮らしのこの男は、高橋義造71才。 2年前まで自宅で按摩と針灸院を営んでいたが、現在は引退して悠々自適の生活をおくっている。 50才の時、事故を起こしてしまい少し視力を失った。その時助手席に座っていた妻を失ってしまったのである。事故当時は微かに見えるくらいだった視力だったが時がたつにつれて少しずつ回復し、今ではほとんど見えるまでになった。今年の春まで娘夫婦と同居していたのだが、娘夫婦は義息子の転勤で3年間の予定で北海道へ引っ越ししてしまったたのである。 可愛い孫の顔が見れないのが唯一の心残りだった。
義造にはこれといった趣味も無かったので、また針灸院でも始めようかと考えていた。
こちらは去年、義造宅の隣に新居建て引っ越しして来た松尾家。
夫政則33才。妻ひとみ29才。娘比奈8才。息子太陽5才。の4人家族である。
ある朝。
「ねえ、あなた?」
「うんー。何だ?」
「隣の高橋さんてさ。昔、針灸院をなさってたのよね」
「らしいね。どうかしたのか?」
「うん。昨日、仕事中に重くも無かったんだけど、資料の入った箱を運んだ時に痛めたみたいなのよ。だからみてもらえるならと思って」
「そうだったの?言ってくれたらマッサージくらいやってあげたのに」
「いいのいいの。専門家にやってもらいます。そうしないと、酷くなると言うし」
「そうだな。仕事帰りにでも聞いてみれば?」
「そうする」
「それじゃ行ってくるよ。用心しろよ」
「うん。ありがと。じゃあ。頑張ってね」
「オー!行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「サッ!私も急がなくっちゃね」
ひとみは息子を保育園に預けると、会社へと急いだ。
その帰り…。
ピンポーン… ピンポーン
「こんにちはー」
「はーい」
義造がドアを開けると、其処には隣の奥さんがニコニコと優しげな笑顔で微笑みながら立っていた。
「すいません。突然。」
「いえいえ。どうかしましたか?」
「はい。実は昨日、仕事中に腰を痛めてしまってー。以前、針灸院をなさってたと聞いて…」
「はいはい。良いですよこれからですか?」
「今からでも見てもらえますか?」
「良いですよ。実は暇だからまた針灸院を始めようかと思ってたんですよ」
「そうだったんですか?私としては助かります」
「サッ!どうぞどうぞこちらへ」
義造は奥の部屋へ案内した。
「こちらのカゴに服を脱いで入れて下さい。それからこれを着てもらえますか」
と。病院の検査の時に着るような、白い前合わせの横で紐で結ぶ白衣がカゴの中に置いてあった。
「はい。わかりました」
義造は一旦部屋を出ると、白衣に着替え、サングラスをして入ってきた。
「準備は出来ましたか?」
「あっ!はい」
ひとみはまだ下着姿だったのだ。
義造は気に止めない様子で…
「大丈夫ですよ。私はウッスラとしか見えませんから」
本当はハッキリではないがちゃんと見えていた。 別に嫌らしい気持ちは無かったが、ひとみの恥じらいが可愛く映ったのだった。
「そうなんですか。大変でしょう?」
「慣れですから、そうでもないですよ…。準備が出来たらこの台にうつ伏せに寝てください」
「はい」
ひとみは腰の痛みが辛いのか、少しシカメ面をしながら白いカバーの掛かった寝台にうつ伏せに寝た。
「じゃあ、始めますね」
「はい」
「軽く押さえていきますから、痛い所を言って下さいね」
「はい」
義造は優しい口調で話ながら、背中の上部から押さえながら下に向かっていった。
「あっ!そっ、そこがっ。痛いです」
「あぁ。此処ですね」
義造は軽くマッサージしながら…
「これは筋を痛めてますね。背骨や骨盤には異常はないようですよ」
「そうなんですか」
義造はマッサージを続けながら…
「此処はどうですか」
と、尻の上部を押した。
「いっ。痛いです」
「やっぱり。此処は奥さんが痛めている筋と繋がっているんですよ。素人にマッサージしてもらうなら、この場所をしてもらってください」
「はい。やっぱりきてよかったです。痛いけど気持ち良いです」
「そうでしょう」
「はっ。あああっ。気持ち良い…です」
義造はひとみの喘ぐような声に、昔、自分のマッサージテクニックで人妻をモノにしたのを思い出した。 義造は70を回っていたのだが、まだ男として現役である。
久しぶりに聞いた女性の喘ぐ様な声に、少しずつ助平心がモヤモヤと湧いてきたのである。
「奥さん。オイルマッサージをやりましょうか?気持ち良いですよ」
「でも。あああっ!高いんじゃ…」
「奥さん美人だから無料で良いてすよ。って言うのは冗談で、新たに始める治療院のお祝いにサービスです」
「良いんですか?」
「はいはい。良いですよ」
「じゃあ。御言葉に甘えて…」
「じゃあ。すいませんが、下着を脱いで下は其処にある紙の下着を着けて下さい」
ひとみは義造は目が見えないと信じているから、少し大に着替えを始めた。
義造はニヤリとしながらオイルマッサージの準備をした。
義造は白々しく
「どうですか?そろそろいいですか?」
「はい」
義造は優しくひとみの背中に手を置いて…
「それでは着ている白衣を脱いで下さい」
「えっ?全部取るんですか?」
ひとみは流石に恥ずかしかった。
「心配はいらないからね。どうせ見えないから」
「はっ。はい」
つづき「爺と人妻…2」へ
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