この話はつづきです。はじめから読まれる方は「隣人(あらすじ)」へ
立ち竦む明子に鮫村は更に追い討ちを掛けた
「どうしても嫌なら無理にとは言わんぞ、その代わり特殊クリニックに回って貰うだけだがな」鮫村の言葉に明子は力無く返事をした
「判りました、仰る通りに致します」明子はそう言うと白衣の乱れを直し部屋を出ていった、鮫村は村井隆弘と早苗、恵里佳の方に顔を向けた
「久し振りでしね村井さん」鮫村は村井隆弘に軽く会釈し村井も会釈で返した
「どちらの奴隷に施すのですか」鮫村は品定めを擦るかの様に早苗と恵里佳の躰をジットリと見た、言葉使いは紳士的だが眼は爬虫類の様に不気味であった、鮫村は恵里佳の前に行き俯く恵里佳の顎を抓み上げた
「この奴隷は確か数ヶ月前に奴隷ピアスと刺青をしましたね」鮫村の顔が恵里佳に近付き過ぎる程に近付き、恵里佳は恐ろしさに身体を震わせ瞳に涙が溜まった
「私を見て恐怖を感じて呉れて要るのかなこの奴隷は」鮫村はニヤリと笑った、恵里佳は呼吸する息が震え涙が零れた
「前にも増してマゾ性が上がったみたいですね村井さん」言葉は村井に掛けて要るが目線は恵里佳から離す事はなかった
「いえ、鮫村先生、今日は恵里佳ではなく、其処に居る早苗なんですよ」村井は早苗の腕を掴み鮫村に差し出した、早苗は余りの唐突さに愕然としたが、今更逃げ惑う事などする気にも成らなかった
「ほほほう、彼女ですか、確か以前新しい奴隷候補が見付かったと言っていましたが彼女の事なんですね」鮫村は恵里佳の髪をさすりながら早苗に目線を向けた、爬虫類の様な眼付が早苗を捉え静かに不気味に村井に差し出された早苗の前に来た、早苗は息を呑み瞳を閉じた
つづき「隣人(5・二匹の牝奴隷8)」へ
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