籠絡 ろうらく8_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

ホームページ 戻る 

籠絡 ろうらく8

15-06-14 10:16

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「籠絡 ろうらく…」へ

自宅で夫が使用するパソコンの画面に、男女のあられもない姿が写し出されている。
「見てみろよ」Oは1つのタイトルをクリックした。

「え?! そんな…ひどい、、最悪、、、」かおりが目にしたのは2度目にOに犯された時のスナップショットだった。
両手を縛られ、目隠しをされて大股を開いている…「あの時の自分」の姿に、吐き気がするような嫌悪感が襲う。
「ちゃんと目線は隠してあるし。こんなのは序の口だ。本当に俺を怒らせれば、アンタのこと、世間に晒せるってことさ」
たしかにこの写真から、かおりを特定することはできないかもしれない…。しかし、言いようもない不安はつのった。

「それより、アンタのこの写真見ていろんな奴らがコメントつけてるぜ。読んでみなよ」Oは強引にかおりにコメントを読ませた。
タイトルには「普通の主婦Kのめざめ」とある。
「Kは夫以外の男を知らないような普通の主婦です。でも、かえって調教のし甲斐があります。Kが堕ちていく記念の写真を見て下さい」
これはOが写真を説明した文章だ。それに対するコメントが下に並んでいる。
「Kさん、素敵ですね。程よくぽっちゃりした感じで、ものすごく抱き心地がよさそう。ガイ(Oのハンドルネーム)さんがうらやましい」
「軽く縛られただけで、乳首がつんと勃っちゃってますね。普通の主婦も一皮むけば、メスですね。ガイさんの仕込みを楽しみにしています」
「俺もKにぶち込んでやりたい。3Pとか複数の経験させるときはぜひ呼んで下さい。捨てアド置いておきます」
「本当に40歳ですか?きれいです。コレクションに加えたいので、これからも続けて投稿お願いします」
「縛られただけでこんなに上気している感じなのは、KさんがドMな証拠ですね。きっとすごく縄映えする女性だと思います」
中にはその写真をわざわざプリントアウトして、精液をかけている男もいた。
不特定多数の男の目に、自分の裸を晒されて、性処理の道具にされていることを知り、かおりは顔から火が出そうな気分になった。

「どうした。顔が真っ赤だぜ。こんなにたくさんの男が入れ替わり立ち替わり、アンタのことを見てるんだ」閲覧数はコメント数とはけた違いになっている。
「恥ずかしい……」
「その中には、お堅い仕事をしていながら平然とイヤラシイことしてる奴だっているしよ。学校の先生だって、すごいのいるぜ」Oはせせら笑った。
「もう分かったから…。主人のパソコンなの…消して下さい」
心臓の鼓動が聞こえるほど、かおりの胸は激しく高鳴っていた。息を飲み、呼吸を整えてそう言うのがやっとだった。

「今度は俺の方から誘うから。わかってるな」
かおりのメールアドレスにさっきのホームページのURLを送り、自らコメントに返事を書くように命じてOは去っていった。

つづき「籠絡 ろうらく 9」へ


コメント
お名前:
気持ち:

コード:

お知らせ

なし

小説を検索