相姦の一族3_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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相姦の一族3

15-06-14 10:18

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「相姦の一族1」へ

終業式を終えた勇が帰宅した。明日から夏休みである。母の志津子に勇は呼ばれた。「あなたに話しておきたい事があるの。」「何?母さん。」「実は…」 母の話はこうだった。

亡くなった父は母の血の繋がった実の兄である 事。母が産まれてすぐに養女として他の家に行き、のちに実の兄の嫁としてこの家に嫁いだ事。一族は血の繋がった者同士でなければ愛し合う事ができない。男は同じ一族の女の匂いに興奮し、女もまた同じ一族の男に興奮する。同じDNAを持つ者同士が交わり、全てにおいて優れた能力を持つ子供が産まれるという事。 特に生殖能力は優れているという。勇の射精量が多いのは発情期に入った事。繁殖を促すためである。遠い昔…一族は潤い、栄えていたという。
ある時…近親相姦に嫌悪感を抱いた男が一族とは違う女と結婚して、子供が産まれた。
しかしその子は障害児であった。次に産まれた子供は奇形児。結局その一家は一家心中をして果てた。
一族に汚れたDNAが混ざってはならない事を知らされた事件だった。更に一族の優れた能力を悪用しようとする悪者も現れ、一族は離ればなれになり、勇の祖先がこの地に住むようになった事。兄と妹を作り、妹を養女に出し、兄と結婚させ、また繰り返す。勇にも妹がいる。
勇が成人して一人前になったら、妹と結婚するのである。話を聞いた勇は驚いたが、疑問だった事が解決してほっとした気分だった。話を終えた志津子は「勇…いらっしゃい。」と息子を誘った。勇はうなずいて母についていった。

つづき「相姦の一族4」へ


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