気を付けて(その1)
この話はつづきです。はじめから読まれる方は「気を付けて(序章)」へ 胡桃みたく大きな目を細くして、私に挨拶をする。 挨拶をしてくれたわいいものの、2、3秒硬直状態だった私に 『おーい、なみ?生きてるかー?』 と、お兄ちゃんが声を掛けてきた。 「あ、大丈夫。ゆっくりしていってください…ね..?」 表面上はすっごく笑顔で。それでもお兄ちゃんは 『どした、そんな顔して。疲れたのか?』 優しくしないで欲しい..今は、駄目なの。 『あ、私がいたから吃驚したんじゃ?』 余計なこと言わないで..そんなんじゃない。 『あぁ、そうゆうことか..急に連れてきて悪かったな。 納得しちゃうんだ.. 「あ、うん…ありがとう…」 堪えてたのに..涙が..溢れてくるな… 『…?な、み..?お前、泣いてんのか?』 「…違うよ。それじゃぁ後は二人で楽しい時間でも..。」 逃げるしかない、逃げるしかなかった。 「..うぅ..お兄ちゃんの馬鹿ぁ..馬鹿…。もう嫌いになりたいよ… 子供みたいに泣きじゃくり、枕をぎゅっと抱き締めて。 次に目を開ければ、見慣れた顔が此方を覗き込み微笑んでいた。 「…へ?」 『…なみ、やっと起きたか?やっぱり疲れてたんだな。』 「えっと、…私は?」 仰向けに寝転がっている私に覆いかぶさる様に 『だから、泣き疲れだろ。お前、そんなに俺のこと好きだったのか?』 クスクスと笑いながら、そう言って見下してくるお兄ちゃんに 「う、うるさい!お兄ちゃんなんて、あの彼女といればいいんだ! と、抵抗をしてみせた。 『おいおい、目を覚ましていきなりそれか? 「..っ!!い、言ってない!変な妄想すんな!いいからどい…んむっ!?!?」 言い返す間もなく、手首を押さえつけられれば 『うっさい…黙ってろ。』 既に開いていた唇から舌が入れられ、 「んぅっ!?ふ、んっ..!やぁ…っ」 ジタジタと脚をバタつかせるも無駄に終わり… 「..はぁ、…はぁ..な、何..すんの….変態、馬鹿…!」 途切れ途切れ、息を整えながら 『..ん、..何って?今のはディープキスだ。知らなかったか? 「は、初めてだけど…って、そーじゃなくて!! 『..あぁ..、アイツには帰ってもらった。で、縁も切った。』 「は?なんで…?」 『….いや、お前が泣いて部屋に走って行ったあと.. 「…い、意味がわかんないよっ..私別にお兄ちゃんのこと..んむぅ!!」 また遮られた… 『…好きって言えよ。俺は好きだぜ?なみのこと。』 「~っ、ば、馬鹿っじゃないの!?お兄ちゃんが 『ん?そうか..?好きに兄妹もなにもないだろ? 「…う、…それは..勘違いだし?私がお兄ちゃんを好きって.. 『素直にならないと、襲うぞ。』 「な、!!脅すの!?」 『ん、脅すの。』 その言葉を合図に、お兄ちゃんの手が私の服の 「わっ、ちょ!!待って!駄目だってば..!」 『なら、早く言えよ好きって。』 そう言いながらも服がどんどん脱がされて.. 「….わ、わかったから!」 ピタリと動きが止まった。 『ん、じゃぁ聞かせて?』 「わ、私…も…お兄ちゃんが、好き…です。」 『良くできました。』 「あ、ちょ!?やぁっ、何で脱がすのぉっ!!」 『好きなら続きすんのが筋だろ。』 こんな風に両想いになれた私達だけど.. つづき「気を付けて。(その2)」へ |
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