招かれざる訪問者_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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招かれざる訪問者

15-06-14 10:30

うだるような暑い夏の日が続いている。あの日もまた、強い日差しと照り返しでむせかえるような暑い日だった。
昼下がり、来訪者を告げるチャイムが事務室に響いた。
私が対応に出ると、すでにその男は玄関から土間に上がりこんでいた。

「つい懐かしくなって、おじゃましました」
見知らぬ初老の男はそういうと悪びれもせず、名も告げずに妙なことを言い始めた。
「おたくさんは、いつからここにおられるのか知らんが…」と、1年前に赴任した私のことを色々と質問をしてくる。

白髪頭を短く刈り込み、真黒に日焼けした顔の右半分には火傷のような痕があり、影のある眼差しはいやに鋭かった。
ここは全国に数十か所の施設のうちの1つではあるが、会員制で不特定多数の人間の出入りするところではない。

その男は40年以上も前に、九州のとある片田舎で会員になったことがあるといい、昔の本部の話やら何やらを一人で
しゃべり始めた。
全くの部外者でもない様子なので、応接室に案内して話の続きを聞いた。
途中、お茶を出してくれた女性職員を見る目つきは異常だった。男の目つきに怪訝な顔をして彼女は退室した。

30分ほど話をして男は帰って行ったが、私の妻とその他2人の職員と「薄気味悪い男」の話をしていた。

翌日、かねてからの予定通り、私は他の職員を連れて出張に出かけた。妻1人の留守番はなんとなく心配ではあったが
仕方なかった。
施設の存続のかかった仕事で、つい留守を任せた妻のことを忘れてしまっていた。

その晩、用心深い妻はしっかりと戸締りを済ませて、早めに休んでいた。
一人寝の気ままな気分もあって、バスローブ姿でそのままベッドで寝入ってしまったようだ。
ガチャっとドアノブが回された微かな音も、テレビの音にかき消された。

「あっ!」
何か人の気配を感じた妻が目を覚ますと、男が一人眼前に仁王立ちしている。
恐怖にひきつる妻の顔を冷徹に眺めながら、男は口をゆがめて言った。
「あんた一人だってことはわかってる。怪我したくなかったら、言うこと聞くんやな」

短髪の白髪頭に、蛇のような目をした初老のあの男だ。
妻はやむなく現金を男に手渡したが、そのままで済む相手ではなかった。

「ムショから出てきたばかりでな。溜まってんや」
男はどすの効いた声にビクンと硬直する妻。
「なんや生娘やあるまいし、普段通りにしてたらええんや」
吐き捨てるようにいうと、男は妻をベッドに押し倒した。

40半ばの熟れた体も、60過ぎのあの男にはたまらなかっただろう。
まして長い塀の中の暮らしで、オンナに飢えている。
キスしようと男が顔を近づけた瞬間、妻は反射的に顔をそむけてしまった。
チッ!苛立つ男。
容赦なく男の平手が妻の頬に飛んだ。

痛みよりも恐怖で涙があふれ出た。

男は火傷の痕の残るただれた顔をあらためて近づけた。
恐怖に震える妻の唇を男のうすい唇が覆い、わずかな隙間から舌が挿し入れられる。
ヤニ臭い…。男の薄汚いペニスも口で奉仕した。
早く解放されたいという一心で、最悪の嫌悪感にも耐えていた。

男はそんな妻を執拗に攻めた。
オンナの扱いにはなれている。

はじめの強引な責めから、愛撫に転換するタイミングも絶妙だった。
妻が観念したとみるや、やさしく指を這いまわらせる。
背中を指が這う、同時に首筋に舌が吸いつく… 一定のリズムに合わせているような巧みな動きだ。

耳たぶに軽く歯を立てながら、乳首に触れられて妻は小さな嬌声を洩らした。
男の瞳の奥に冷徹な光が灯る。

口と指で両方の乳首をねぶられた。妻の体は完全に雌の匂いを放っている。
男の指が到達したとき、妻のクレバスに生えた柔らかな陰毛はしっとりと湿っていた。
節くれだった男の指が、クリトリスを弄ぶ。

「あぁ、、ん、、あ、あ、、あぁ」男の指の動きに呼応するように、妻は艶っぽい声を上げていた。

十分に潤った谷間に指を滑らせる。

妻の膣内で指を曲げて、男は内壁をこすり始めた。
あまりの快感に妻はすでに何度かの絶頂を迎えていた。

脱力した妻を裏返し、男は妻の尻を抱えていた。
屈辱的な姿勢だが、それがかえって被虐的な気持ちを高めた。

「恥ずかしい」という気持ちと裏腹に、波のように寄せてくる快感。

男のそそり立ったペニスが、妻のポイントを的確に捉えた。
中で感じている…。子宮が夫以外の男を受け入れようとしている…。

三度、妻は逝った。

それでも男は果てなかった。
全身が総毛立つほどの嫌悪と恐怖に包まれていたことが嘘のように感じた。

妻は熟した乳首を固くしこり勃たせたまま、仰向けになっている。
妻の量感のある乳房を、男は勝ち誇ったように鷲掴みにした。
それを合図に、男は妻の股間に腰を沈めた。

カリ高のペニスの出入りの間隔が、どんどん短くなり、腰の動きが速さを増した。
妻が四度目の絶頂を迎えた時、男は勢いよくスペルマを放っていた。

つづき「招かれざる訪問者 〜その後」へ


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