この話はつづきです。はじめから読まれる方は「堕ちた天使 1」へ
サイドボードの上に置いてあったコップいっぱいに入った氷は、すでに温くて不味そうな水に姿を変えていた。
その水面が喘ぎ声とまるで共鳴するかのように微かな波紋を広げる。
「はあっ、ああっ、ああっ、はああ~っ」
二回り以上も年の離れた少女の舌使いに我を忘れ、久美子の腰は自らの意思とは関係なく、クイックイッと勝手に跳ね上がってしまう。
久美子はサイドボードの上に腰掛けるようにして、大股を開いたままだった。
既に恥らうことなどかなぐり捨て、真由の前に己の秘部を曝け出して、情欲の業火に身を焦がしていた。
「嬉しい。久美子さんの液がどんどん溢れてくる」
真由はニコニコと、包皮から剥き出しになっているクリトリスを出来るだけ柔らかくした舌で上下左右と転がす。
夫のクンニとはあきらかに違う。
頭を剥き出しにしたクリトリスは時に敏感過ぎて、夫のザラザラした舌で単調に舐められても、ヒリヒリと痛みを感じることがある。
だが今は同じ女だからだろうか、そんな不安などこれっぽっちも感じさせない滑らかで柔らかい舌が羽毛のように素早くクリトリスの上を滑る。
時にはより滑らかな舌の裏部分で擦るなど、単調な刺激にならないようバリエーションを織り交ぜ、久美子を蕩けさせた。
夫とでは上げたことのないような獣じみた咆哮が下の階まで響き渡った。
「あうぅっ、おおぅっ、ああ、いいっ、そこっ、そこおお~、はあああ~、いい~あっ、ぉああああ~~っ」
ゴールが近付いた瞬間。
「あんっ!?・・・イヤっ、お願い。もうイカせてェ~、あっ、あっ、あっ」
もう何度目だろう。確信犯は久美子が絶頂を迎える瞬間、その舌をスッとポイントからずらすのだ。
「ダ~メッ、まだ簡単にイカせてあげない」
そう言って顔を少し傾けながら会陰の方に移した舌を上から下に向けて這わせた。
久美子のお尻の穴がキュウっと萎む。
「あっ?そこはっ、イヤっ」
真由の舌がさらにその下、菊門に這わされたのだ。
夫にもそこは触れられたことがなかった。
恥ずかしくて思わず真由の頭を手で制止しようとした。
でもそんなことは全く無視して、真由は菊門のしわを1本1本丁寧に舐めていく。
初めての不思議な感覚に久美子の手が宙で止まる。
「いやあっ、汚いよ、あっ、あっ、ああっ」
「もしかして久美子さん、お尻の穴は初めて?久美子さんのだったら全然平気。もっと力を抜いて。ここもすごく気持ち良くなるから」
(ああ、恥ずかしい。そんな汚い所舐めないで~)
真由は舌を硬く尖らせて、菊門に徐々に押し込むように突いてくる。
死ぬほど恥ずかしいが、むず痒いところを丹念に癒すように、生温かく柔らかい物が蠢く初めての感覚に、久美子は心を奪われた。
全神経がお尻の穴に集中しているようだった。
「はああ~、ダ・・・メ・・・あっ、イっ・・ヤ~、はふん」
肉体の快感以上に、若い同性の子に自分の恥ずかしく汚いお尻の穴を舐められているという事実が、精神的に久美子を追い詰め、マゾヒスティックな快楽に貶めていった。
(私、もう戻れないかも・・・しれない)
どんどん溢れ流れる久美子の愛液を真由は菊門で味わっていた。
なかなかイカせてくれない真由の意地悪な責めは、徐々に久美子の体をこれ以上ないほど敏感にさせていった。
実は軽いアクメならもう何回か達していた。
単純に言って、同性の舌は身も心も震えるほど、想像以上に気持ち良かった。
それ故に、焦らされ続けていたこともあり、久美子にはエクスタシーの境界線がわからなくなっていた。
『イケそうでイカせてくれない』と言うよりは、『イッたのかイッてないのかわからない』と言う方が正しい。
ただ、その先には恐いほどの快楽が待ち受けていることだけは、苦痛を伴いながら久美子の本能が訴えていた。
「あああ~、もういっそうのこと殺してェ~、これ以上我慢できないいい~」
コップの水面が大きく揺れる。
久美子は腰をガクガクさせながら泣きそうな顔になって訴えた。
「フフ、本当に辛そう。いいわ、言われるまでもなく何度でも殺してあげる。
そして何度でも甦らせてあげる。久美子さん、長い夜になりそうね」
それまで舌でクリトリスをツンツンとリズム良く突いていた真由は、口を窄めるようにして吸い付いた。
チュウチュウと音をたてて吸引するのと同時に口の中で舌を高速で振るわせた。
あっという間だった。
「あああ~っ、イクぅ~、ああっ、ああっ、ダメダメェ~、またイクううう~、イッちゃうっ、いやああああっ、スゴィ~イクイクイクううううう~~」
久美子はそれまでの鬱憤を晴らすかのようにたて続けに連続アクメを迎えた。
爆発的なエクスタシーが更なる大きな波を誘発する。
久美子は今まで経験したことのない世界の中、目の前が真っ白になった。
つづき「堕ちた天使 13」へ
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