この話はつづきです。はじめから読まれる方は「痴漢師」へ
もはや彼は何かに取りつかれた様だった、そしてそれは同時に、彼の転落人生の始まりでもあった。
あの日以来、彼は痴漢の研究を徹底的に開始した。
満員頻度の高い路線の時刻表の把握、時間帯による満員度合いの推移、どの車輌が乗車率が高いか、主要駅の逃走経路。
また、痴漢の仕方にも探求を深めた。
俗に云う当たりの付け方、これは文字通り痴漢をしても大丈夫な相手か、痴漢を望んでるいるかを確かめる、ファーストインプレッション。
タイプ別にどの系統の女性が安全なのか、試行錯誤しながら研究を重ねていったのである。
全ての女性が痴漢を望んでるいる訳ではない、でも本当に僅か一握りでは有るが痴漢を望んでる、若しくは痴漢をされてもいいと思っている女性が。
中には恐怖のあまり何も言えずにされるがままに成っている女性も居るだろう。
しかし現実に痴漢を望んでる、許す女性が居るのは事実なのだ。
彼が選んだ路線は、S京線・S武線快速・T海道線をメインにK浜急行・T急東横線・O田急・T武・K成・K王・S武の私鉄路線、K浜東北線・N武線・C央線・Y手線・M蔵野線・K葉線と首都圏の主要電車と多岐に渡っていた。
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