堕ちた天使 5_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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堕ちた天使 5

15-06-14 10:38

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「堕ちた天使 1」へ

「はあ~」

(信じられない。私、女性と関係してしまっただけじゃなく、こんなにも気持ち良くなってしまって。この子何なの?どう見てもうちの子よりも幼く見えるぐらいなのに。いつの間にかこの子のペースに嵌って、歯止めが利かないくらいのめり込んでしまった。あんなテクニックどこで覚えたのかしら?正直言って夫よりはるかに上手かったわ)
快感の余韻が落ち着くにつれて、大きな溜息が漏れる。疑問と共に後悔の念が久美子を覆う。
背負ってしまった秘密の重さが改めて圧し掛かった。
あの時から丸っきり人が変わったように、高圧的で、それでいて巧みに大人の自分をコントロールする彼女の言動にすっかり忘れていたが、真由は娘の親友なのだ。
夫に対する罪悪感もあるが、それ以上に娘の顔が浮かんだ。
自分の母親がレズに溺れ、しかもその相手が自分と同年齢の親友と知ったら、どんな顔をするだろう。
そう思うと、さっきまでの自分が情けないやら恥ずかしいやらで、涙が溢れそうになる。
それを彼女に見られたくなくてグッと堪え右腕で眼を隠した。
真由はまだ久美子に抱きつき、柔らかい胸に頬擦りをしている。
久美子は起き上がり鼻声混じりの声で気丈に真由を突き放した。
「兎に角、貴女の自由にしたわ。これで扶美には金輪際近付かないでちょうだい。約束よ」
真由は突然起こされ、んっ?というような顔でキョトンとしている。久美子は真由の表情に顔を曇らせた。
「まさか約束を破る気?何の為に私がこんな恥ずかしいことに応じたと思ってるの」

だが真由の口からは予想外の言葉が出て来た。
「久美子さん、何言ってるんです?まだ始まったばかりですよ。
この想いがこれっぽっちで満足するわけないじゃないですか。第一私まだイってないし」
「ええ!?そんなあ~。私、これ以上は体ももたない」
一度イって確かに久美子の体は猛ダッシュを繰り返したようにへとへとになっていた。
その上まだ辱めが続くのか。久美子を絶望感が襲う。
「あはっ、この程度で弱音を吐くなんて、普段、どんなSEXしてるか容易に想像出来ちゃいますよ。
ふふ、所詮男なんて自己中で単純なSEXしか出来ない生き物よ。
こんな綺麗な奥さんのこと何一つわかってないんだから」
久美子は16やそこらの小娘に夫の事を馬鹿にされムッとした。
「あら、怒った?ごめんなさい。つい言い過ぎちゃいました。ちょっとムカついたもんで。
でも今に久美子さんにも私の言っている意味がわかるわ。さあ、早く再開しましょう。時間はたっぷりありますから」
「でも娘が何時・・・」
「ああ、それなら心配いりません。扶美ちゃん、夜まできっと帰ってきませんよ」
(ああ、そうか、そういうことか)
久美子は真由の自信に満ちた言葉でピンときた。真由は今日扶美が不在であったことを予め知っていたのだ。
誰とどこで遊んでいるのかも。いや、真由自身がこの状況を準備したかもしれない。
そして、夫がいつも9時頃に帰ってくることも知った上で、自分と二人っきりになるために家に来たんだと悟った。
「と言っても、場所がイマイチかなあ。シャワーも浴びたいし。ねえ、久美子さんの寝室に案内してくださいよ。2人でシャワーを浴びてからそっちで楽しみましょう。ねっ。そしたら約束はちゃんと守りますから」
久美子は渋々、真由を浴室に案内した。

つづき「堕ちた天使 6」へ


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