結婚相談所 その1_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

ホームページ 戻る 

結婚相談所 その1

15-06-14 10:40

結婚無料相談・・・か 無料だし ひやかしに行ってみようかな

小川夏子49歳 2年前に10歳年上の夫を亡くして今は、一人娘の由美24歳と二人暮しだ
健康的で肉付きのいい夏子は、熟女の魅力たっぷりで、相手を探すのも難しくないと思う
相談したいのは 男いない歴24年の由美の方だ 女友達もいないようで、仕事以外は 
外出もしないので出会いもあるはずもない 「デブだし 男に興味もない」と言う
本人が気にしてるほど太ってないし 少女趣味で ぬいぐるみだらけの部屋を見ると
同世代の女性と どんどん差をつけられているようで 夏子の悩みの種だ

嫌がる娘を無理やり説得して 結婚相談の予約の電話を入れた
夫を亡くした2年前から、墓石やら宗教やら数え切れないくらいのDMが届いたので
ポストに入っていた 怪しげな結婚相談所のDMにも驚きも警戒心も麻痺していた

その日 母娘は、久しぶりのおめかしをして案内を頼りに行ってみたのだが
着いて見て不安になった 取って付けたような結婚相談所の看板がなければ 
裏街道のスナックか風俗店のようにしかみえないのだ
お互い 顔を見合わせた母娘であったが むしろ大勢いるよりいいと良いほうに考えてドアを開けた
中に入ると想像通り厭らしい雰囲気だった

いらっしゃいませ小川夏子さんと由美さんですね 所長の石井真知子です
こちらにどうぞと せまい室内のソファーに案内された 
低くて小さいテーブルを挟んで 向かいのソファーに真知子が座った

真知子 夏子さんは、魅力的ですから きっといいお相手が見つかると思いますよ
夏子  いえ 私はもう・・相談したいのは娘の方で・・
真知子 由美さんは、若いし心配しなくても大丈夫ですよ 娘さんの心配ばかりしていないで
    夏子さん自分のことも考えませんと、ココには熟年男性会員が多く登録されているのですよ
夏子  自分がまた結婚するなんて考えたこともないです 人並みに幸せですし それに・・・・
真知子 それに・・・なんですか
夏子  ・・亡き夫を愛していますから・・
真知子 仲のいい夫婦だったようですね でしたら夜の方も愛し合っていたのでしょう・・
    その旦那さんが亡くなってしまったのですから 寂しいでしょう 特に夜が・・
夏子  そんなこと・・・娘の前で・・・
真知子 由美さんも もう大人ですから お母さんに幸せになってもらいたいですよね
    由美さんは 好きな芸能人とかいるのかしら

聞き耳を立てていながら 無関心を装っていた由美は急に自分の話題になって驚いた様子で

由美  ・・・芸能人じゃなくて 格闘家の黒岩がちょっとカッコいいな・・・と・
    マイナーだから知らないと思いますけど

真知子 知らないけどマッチョで逞しい男性なんでしょう その人に夢の中で愛されているのね
    ・・若いから毎晩かしら・・フフフ

由美は、耳まで真っ赤になっているが嫌がってる様子でもない 驚いたのは夏子の方だ 
娘の口からそんな話を聞いたことも 真知子が言っていることにも

真知子 案外 お母さんの方が毎晩だったりして 

そう言って 夏子の顔を覗き見た。夏子が怒って帰ってしまうことはないだろうと
真知子は悠々としていた。真知子は怪しげな仕事を幾つかやっていて その中の一つに
アダルトグッズの通販がある 夏子はそこの利用客で、購入履歴 住所 名前が登録されていて
そこに結婚無料相談のDMを送っているのだ

夏子  そんな・・毎晩だなんて・・ひどい

夏子は、眉をひそめて見せたが、真知子の言葉に身体が火照った
旅の恥はかき捨て 中年女は恥知らずに 本性を曝け出したい衝動に 娘の存在がブレーキをかけた
母娘の性欲を感じ知った 真知子は言葉使いも変化していく

真知子 ごめんなさい 夏子さん・・・何回くらいかしら 
夏子  そんなこと 娘の前で い、言えません
真知子 してはいるのですね 恥かしがっていては相談になりませんよ 由美さんは どうかしら
由美  ・・2回くらいです・・
夏子  由美っ・・そんな恥かしいことを・・
真知子 夏子さんも由美さんも察しがいいわ 何の話だか分かっているのね 何が2回なの確認よ
由美  週に2回  お  ぉな・・にぃ
真知子 どんなオナニーするの オモチャは持っているの
由美  指です
真知子 オモチャには興味ないの 見たことはあるでしょう ネットとか雑誌で
由美  はい
真知子 実物は見たことないでしょう
由美  ・・・・・・
真知子 あら・・あるの どこで
由美  ・・・・・・
真知子 あ~プフフ・・お家で見たのね・・・夏子さん しっかり隠しておかないと 愛用品見られちゃったわよ
    夏子さんも 週に2回くらいかしら オモチャで ぬっぽ ぬっぽ してるの
夏子  はい・・はぁはぁぁあぁ2、3回ぃ
真知子 そうなの2,3回 お盛んだわ 男性会員が一人別室に来ているの 呼ぶからね
夏子  そんな 急に・・

夏子の言葉に お構いなしに真知子が 男を招きいれた 熟年の会員が皆 都合が悪くてと言い訳して
つれてきたのが吉田さん 中肉中背でメガネをかけた銀行員を思わせる31歳だ
感じのいい青年だが見るからに女慣れしてなくて こういうところに入会するのがうなづける

吉田  は・・・は・はじめまして・よ・・しだです よろしく
真知子 自己紹介はそのくらいでいいわよ こちらは母娘さんで お母さんの夏子さんは未亡人で
    娘さんの由美さんは、奥手で男性とお付き合いしたことがないのですって

吉田君ちょっと耳かして 母娘とも、男日照りで、週に2,3回オナニーで紛らわせているそうよ
あなたも素人童貞なんでしょう、丁度いいんじゃないの 真知子の内緒話は、母娘にまる聞こえだった

つづき「結婚相談所 その2」へ


コメント
お名前:
気持ち:

コード:

お知らせ

なし

小説を検索