アイドルの宿命_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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アイドルの宿命

15-06-14 10:41

「あわあああ…、ひ、酷い…、お兄ちゃん…」
麻里子は泣いていた。
全裸にされた全身は、自らの汗と男の精液にまみれていた。

「ごめん…麻里子…」
男は所在無げに頭を垂れた。
「あううう…、お、お兄ちゃん、なんでこんなことしたの?」
麻里子の詰問に男はぽつりと言った。
「麻里子…、麻里子が不憫だった…。ヤリたい盛りなのに、男との交際を禁止されて…。
俺は知ってるんだ。この前も一時帰宅したとき、麻里子が自慰をしていたのを…」
麻里子は覗かれていたことを知り、怒った。
「し、信じられない…、妹の部屋を覗き見するなんて…、うあああ…」
麻里子は怒っては見たが恥かしかった。
海老反りになって達し、潮さえ噴き上げる自分の自慰スタイルが見られていたことに。
「本当にごめん麻里子。でも俺はあれを見て、お前を救わなきゃ、と思ったんだ。
性への欲望で煩悶としている麻里子を救わなきゃ、って…。だから…」
男は言い訳がましく述べ立てた。
「だ、だからって、妹をレイプしていいと思ってるの?」
麻里子はそう言うと、つい今しがたの兄からの責めを思い出し、羞恥に暮れて、わー!と号泣した。
麻里子は犯された。
信頼していた実の兄から。
ありとあらゆる格好で。
まだ経験の浅い麻里子にとって、その責めは余りに刺激が強すぎた。
「悪いことをしたと思ってる。でも、麻里子だって…、凄く感じていただろう…」
「酷い…、そ、そんなことない…」
麻里子は否定した。
「でも、そのパンティのアソコの部分、びっちょびちょじゃないか…」
麻里子はハッとして、剥ぎ取られベッド脇に投げ捨てられた自分のパンティを拾った。
確かにその頂部は、兄から弄られたとき自分の秘部から溢れ出た自分自身の秘液で濡れ跡がしっかり染みこんでいた。
「うわあああ…」
麻里子はまたも羞恥に襲われ泣き出した。
「麻里子、もう泣かないでくれ。悪いのは俺だ。麻里子は確かに感じて逝ったかもしれないが、
それは自然の摂理だ。麻里子はなんら恥ずべきことはしてないんだから」
男はがっしと真っ赤になり泣き暮れる麻里子を抱きしめた。
(こんな光景を世間のファンに見られたら、私は確実に殺される…)
麻里子は暗然とした。
男も立場を自覚していた。
「麻里子…、さあ。シャワーを浴びて…。もうすぐ迎えのタクシーが来るから…」
麻里子はこくんと頷き、風呂場に入り熱い湯を浴びた。
肌を流れる湯の勢いが、今までの恥かしくあってはならない全ての事を洗い流してくれる、そう信じたかった。
二時間後にはステージ上で多くの観衆から喝采を浴びる立場だ。
頑張る。


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