この話はつづきです。はじめから読まれる方は「熟女昭和一」へ
封建的な男尊女卑の世界で、七代目として育て上げられてきた隆夫には、おば靖子が平伏す姿にも特別な感傷的感情が出る事なく、また、靖子も少年にも届かない甥の隆夫の妾になる事への抵抗もなく、隆夫の父親、靖子の実兄である進の反応、裁きが気がかりになるくらいであった。
おば・甥の関係が微塵もなく消えて、旦那様と妾の絆に結ばれた靖子は、むしろ気が楽になり落ち着きはらった言動の自分を知り
…隆夫さんの妾になるのが、わたしには自然で定めで
…こんな日々を求めて
…これが、私なのね!
あれから一週間も過ぎた頃には
『旦那様!』
「やすこ!」
呼び合う意気も様になり、靖子にしては、隆夫との淫行の快感は増すばかりで、愛しく激しい程の感情の芽生えも前夫、夫に感じた事のない感情であった。
隆夫の三歩うしろを歩きついて行く靖子
ピッシャ〜!…
…なんだ?また、これだ?…
靖子と感じた閃光のようなフラッシュに似た光が走り、隆夫の目の前には、隆夫の家の隣に住む美智子であった。
『靖子さん』
『あら!美智子さん』
靖子の友人でもあった。
つづき「熟女昭和 九」へ
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