この話はつづきです。はじめから読まれる方は「妻の訴え」へ
「アイコ、」
マサルは声をかけたが、返事はない。しかし起きていることはわかっていた。
「…アイコ」
もう一度呼び、そしておそるおそる肩に手を置いた。
アイコはそれでも無言だった。
背中が、またいつものようにマサルを固く拒否した。
マサルは決心したようにそのまま身体を起こし、その白いうなじにそっと口付けた。
手を置いたアイコの肩が、ピクンとかすかに動いた。
…やっぱりここは…いまだに弱いんだな、
もう一度、マサルはそこに口付け、その後、きつく吸った。
「…。」
アイコは無言の抵抗を続けていたが、その意思に逆らうように肩が、頭部が、もっとマサルを受け入れるようにおおきくのぞけった。
ひらかれた首筋にマサルは軽い興奮を覚え、身体ごとのしかかるように顔をそこに埋めた。
柔らかな首筋に吸い付き、舌を這わせ続ける。
と同時に、肩にまわしていた手を伸ばし、前にある乳房にそっとあてがった。
「…ん…」
アイコの口元から細く、熱い吐息がもれる。
手は、払いのけられることはなかった。
マサルは昔アイコをじらした時のことを思い出していた。
薄い生地の上から、ブラをつけない乳首の先端を爪で掻いてやると、アイコは感じ、よく声を上げたものだ。
あの頃と同じように、パジャマの上からそっと先端を探す。そして見つけた尖った先を、爪で軽く引っ掻いた。
「…ぁ…っ」
アイコが短く声をあげた。
そしてマサルの手首をぎゅっと掴む。押しのけるどころか、まるでもう逃がさないと言わんばかりの力で。
マサルは自分の熱い息をアイコの耳吹きかけつつも、敏感な首筋を攻め続けた。
指先では乳首への刺激をとめることなく続ける。時々、その大きな乳房をパジャマの上から大きく揉みこんだ。
…アイコ…
しばらくマサルはその愛撫を続けた。
反対の乳首も交互に掻いてやった。
アイコは胸をおおきく突き出し、わずかだが腰もうごきはじめた。
アイコのそこは、もう十分にグッショリと濡れてあふれているはずだ。
マサルはすぐにでもその部分を押し開き、自分のモノを突き刺したい衝動にかられたが、ぐっと堪えた。
うずきに我慢できず、身体を先に動かしたのはアイコの方だった。
「マサルさん…!」
呟いて、マサルの方に身体をむける。
マサルは身体を少し離し、ゆっくりとアイコのパジャマのボタンを外していく。昔から変わらない、大きな胸があらわれた。
アイコがじっとマサルの顔を見つめていた。
すべてのボタンを外し終えると、マサルはアイコをうつぶせにした。
肩から袖をぬいて、そのまま上着を取り払った。
きれいな背中があらわれる。
「次はこれを…」
マサルはそう言って、ズボンと下着の両方に指をかけた。
アイコが黙ったままわずかに腰を動かすと、大きくずらす。白い尻が現れる。マサルはそのまま一気に足先までズボンを引き下げた。
そこにはマサルの知っているよりはるかに大きくなった尻があった。
マサルはその尻を見つめながら、自分も裸になった。
アイコはまるでマサルを恐れているかのように、少しも動かなかった。
時々、何かを期待するかのように、尻がぎゅっと締まるのがわかる。
…ここも…
マサルはアイコの腰のあたりをそっと手で撫であげた。
尻の少し上のわき腹のあたり。アイコが敏感になる場所がもう一つあるのだ。
マサルはアイコの腿の上に股がり、両手で背中を大きく撫でつけながら、アイコのその場所にまた口付けた。
「はぅ…ん…!」
アイコの口から声がもれ、頭が上に持ち上がる。
すかさず舌で舐め上げると、
「ぁぁぁん…」
と声をあげた。
「…本当にここが弱いな…」
マサルは意地悪く言い、何度もなんども強く舌で舐め続ける。
「ぁぁん…ぁぁん…」
アイコはあえぎながら、いやらしく腰をシーツに押し付けている。
マサルは腰に口付けしながら、片手でそっと両足を割り、アイコの足を小さく開かせた。
手を中心に進めると、予想通り溢れた愛液でぐっしょりと濡れていた。
「あ…んっ…!」
たっぷりと愛液を指ですくいあげ、尻の割れ目をたどった。
「…はっ…う…っ!」
その指を尻がぎゅっと締め付ける。
アイコが腕を突いてこちらを振り返った。
「…マサルさん、もうだめ…っ!」
身体を自ら仰向けにし、誘うように立てた膝を少しひらいた。
アイコの手が、マサルの反り返ったモノを掴む。
「…して…!」
マサルはそんなアイコに覆いかぶさりながら、心の中に湧き上がる勝利にも似た喜びに気持ちをおどらせた。
アイコの唇に自分の舌を差し込むと、アイコはそれをむさぼるように吸った。
合間あいまに流れ込む荒い息遣い。
普段は唇を合わせることすら嫌がるアイコが、本心からマサルを求め、快感を感じているのがマサルに伝わった。
ひとしきり唇をむさぼりあうと、マサルは唇を固く尖った乳首へとうつす。
両手で乳房をかき集めるように寄せると、両方の乳首を一気に口に含む。
「…マサルさん…っ!」
アイコがじれて足を大きく開いた。
チロチロと乳首を舐め、軽く歯を立てるとアイコの両手がマサルの頭を抱きかかえた。
髪を指がかきむしる。
「ああん…っ!ああ…っっ!」
もう絶頂に達しようとするほど、アイコの声が大きくなった。
「マサルさん、おねがい…っ!!」
驚くほどの力でマサルは身体を引き上げられた。モノがアイコの中心に当たった。
アイコの腰がすぐにでも欲しいと、くねくねと動きペニスを迎え入れようとする。
その動きに刺激をうけるマサルも、もう我慢できなかった。
アイコの手が、マサルのペニスを自分の中に導こうとする。
「…マサルさんきてっ…!」
しかしマサルはアイコの言うとおりにはしなかった。
…まだだ!!
マサルは思いを振り切るように腰を引き、アイコから身体を離すと、大きく開かれた足の間に入った。
「マサルさんっ…!」
アイコの攻めるような声が聞こえる。
両手でさらに大きく腿を開かせ、マサルはそこに、ためらう事無く口付けた。
「…っ!!」
アイコが息をのんでマサルの頭を押さえつける。
アイコのクリに小刻みに震わせた舌をあてがうと、強い力の腿がそこを閉じようとあばれる。
「いやぁぁぁん…っ!!」
腿を押さえている片手をおろし、マサルは指を膣口に差し込んだ。
ざらざらとした膣内を二本の指でやさしく、ゆっくりかきまわす。
「あああああああ…っ!」
舌で転がすクリの裏側あたりを突いてやると、アイコの腰がビクビクと動く。そのたびに壁が指を締め付けてくる。
「ダメっ…!ダメっ!マサルさん!!」
言いながらアイコは両手でマサルの頭を押さえつける。
マサルは舌も指も止めない。
それどころか、アイコの中をかき回す指のスピードをあげ、ぷっくりしたクリを吸い上げた。
「ああああああああっ!!」
アイコの腰がガクガクと動き、膣に入れた指はぎゅっと強い力で締め上げられた。
…イッたのか…
マサルは顔をあげ、指をゆっくりと引き抜く。
その刺激にさえ、アイコのソコはビクビクと応えた。
ベトベトになった口まわりを手の甲でぬぐい、マサルはアイコの中に自分のモノを差し込んだ。
「…はぁんっ…」
アイコはそう呻いたが、完全に力のぬけた身体に先程までの締め付けがない。
しかしそこは、マサルの感じたことないほどにうるおい、熱をもっていた。
「…アイコ…!」
寸前まで我慢しつづけたマサルは、数回腰をふっただけであっけなく中に放出してしまった。
ぐったりと二人、ベッドに横たわったまましばらく黙ったままだった。
「今日は…どうしたの?」
呼吸が落ち着く頃、アイコが聞いてきた。
いつも本気を出せばこんなもんだと強がり言いたかったが、マサルはアイコに先日のファミレスでも主婦の会話を正直に話した。
「…バカ…」
話を聞いたアイコは、小さく笑いながらそう言った。
そして、
「またファミレス行ってもいいわよ」
と、冗談めかして言うのだった。
起き上がり、
「風呂はいろうか」
とアマサルはアイコを誘ってみた。
「うん…」
頷いて起き上がろうとするアイコだったが、身体はとてもダルそうだ。
「よっと!」
マサルが優しく背中を起こしてやると、アイコが上目づかいで顔を覗き込んできた。
昔みた、アイコのかわいい表情だ。
「マサルさん…またしてね…」
悩ましい顔で呟く。
マサルは、余裕をもった笑みを返した。
妻の訴え 終わり
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