[3]_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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[3]

15-06-14 10:45

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「[1]」へ

柔らかな薄い桃色の紐を取り上げたナオトは、その紐をナオコの片方の手首に巻きつけた。
「ナオトさん…っ!」
サトコの見開かれた目に、ありありと驚きの表情が浮かんでいる。

「そっちの手も貸して」
ナオトは優しくいい、差し出されたその手にも紐を巻きつけ、サトコの前で合わせて結んだ。しかしその結び方はゆるく、するりと抜けるまでもいかないがサトコが本気で外そうと思えば外せる強さだ。
サトコの鼓動が、激しく打ち始める。
…ナオトさん…!
それは恐怖ではない、期待の鼓動だった。
「怖い?」
ナオトは聞きながらベッドに腰掛けているサトコを軽々と抱き上げ、ベッド中央にやさしく横たえた。
「…怖く…ないわ…」
縛られた両手を胸の前に組み合わせ、サトコは目をとじた。ゆるく縛られた手首を外そうとも思わなかった。
今まで一度もこんなことをされたことはない。だが、驚くほど自分の体がこれからのことに期待し、熱くなっている。
ナオトがゆっくりとキスしてきた。
サトコの唇をナオトの舌が、そっとたどっただけで、サトコはビリビリするような快感を覚えた。キスでこんなに感じるなんて、はじめてのことだった。
指先で片方の耳たぶを、やさしく触られる…。
「…はぁん……」
声のようなため息がもれた。
何度も軽いキスと唇への愛撫を繰り返されるうちに、ナオトのあいた手がそっと胸を包み込み、てのひらで乳房を大きくもみ始めた。
…ぁぁ!…ナオトさん…!
知らず、サトコはナオトの舌に自分の舌を絡ませ始める。
唇を激しく求め合いはじめる頃、サトコの乳房をもんでいた手が的確に乳首を攻め始めた。
「…あ…ふぅん…っ!」
固くとがった先を、指でつまんだかと思うとその爪でやさしく引っ掻く。親指で、人差し指で、そして両方の指で挟んだり押し付けたりと、ナオトはキスしながらも十分に指先を自由に動かしていく。
サトコはからだの中心がとろけるように感じ、その両膝をもどかしそうにこすり合わせた。
…がまんできない…っ!
その様子に気ずいたナオトは乳首をもて遊んでいた手をそっと下ろし、サトコのへその下で結ばれていた裾よけの結び目をとき、サトコの下半身を覆っていた白い布を大きくひらいた。
白いタビをはいたままのサトコの生足があらわれる。
「…サトコ…」
耳たぶを愛撫していた方の手を首筋にうつすと、その動きにあわせるようにサトコは大きく首をのけぞらせた。
白い首筋に吸い付きながら、ナオトは膝からゆっくりと手でサトコの生足をなであげる。
「…ぁ…っ!」
思わず大きな声がでそうになって、サトコは縛られたままの両手で口元を押さえた。
昼過ぎの寝室は明るすぎて、感じるままに声をもらすことがなぜだかいけないような事に思えたのだ。
ナオトの手が、ゆっくりとサトコの膝を開かせる。
「…やだ…っ」
心の中は期待でいっぱいなのに、なぜかサトコの口からそんなコトバがもれた。
ナオトはそんなサトコの心を見透かしたように、指を、その内股の中心にすべりこませた。
「…はっ…!」
割れ目を下からすくいあげられて、サトコはきつく口を押さえる。
すでにたっぷりと愛液をたらしていたそこは、ナオトの指によって快感に震えた。

つづく「[4]」へ


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