この話はつづきです。はじめから読まれる方は「ご主人様の奴隷です1」へ
「ちょ、ちょっと。これ以上何をするんですか?お願いです、スイッチを、切って下さい」
「何するってコーヒーのおかわりを頼むんだよ。それよりそんなとこ押さえてたら気づかれちゃうよ」
そう言われて手をテーブルの上に出す。
「ああん、お願いだから止めて」
その時ウエイターが来た。
「ご用でしょうか」
「ああ、コーヒーのおかわりを。君ももらうだろ?」
「え、ええ、お願い」
何事も無いように答えたが、出そうになる喘ぎ声を抑えるのに必死だった。
「かしこまりました」
ウエイターがいなくなる。
「危なかったな」
ローターが止まる。
私は大きくため息をついた。
「ひどい!もうちょっとで声が出ちゃうとこでした」
「それはよくできました。さぁ由美子はどこまで頑張れるかな」
「そんなぁ、もうやめて。あの、あとで何でもしますから」
彼はニコニコしてるだけ。
「あ、あの、そろそろここを出ましょうか、ホテルに行ってもいいし…」
私の説得は無意味だった。
「由美子、これは、昨日私の命令を守らなかった罰なんだよ、覚えてるよな?」
「え?あ、あの、勝手にイッた事ですか?」
「違うよ。それでいちいち罰を受けるんだったら由美子は一日中罰を受けてなくちゃ」
「…あ」
「そうだ、エレベーターの中でローターのスイッチを切った事だ。これはその罰なんだよ、だから由美子がどう言おうとやめる気はないよ。由美子が恥ずかしいと思うんなら我慢するしか無いな。ほらコーヒーが来た」
またローターが動き始めた。
「うう…」
私は下を向いて刺激に耐える。
「お待たせしました」ウエイターの声がする。
私は顔を上げる。彼のカップにコーヒーが注がれ私のカップにも。
「ど、どうも」
そう言うのが精一杯だ。
ウエイターはちょっと怪訝そうな顔をしたが、何も言わずに離れて行った。
「また頑張っちゃったか」
「もう、ひどい事はやめて下さい…うう、あ、あ。お願いです。もう逆らいませんから」
「そうか?もっと楽しみたかったんだけどな」
「も、もう止めて下さい、あ、ああ」
やっとローターが止まった。
「今回はこれぐらいで勘弁してやる。次はこんなもんでは済まないからな、分かったか?」
「…は、はい」
「じゃ、コーヒー飲んだら出ようか」
「はい」
私は先に店を出され、彼がお会計をしてくれた。
いくら聞いても金額は教えてくれなかったがかなりした筈だ、お金持ちなのかなぁ。
「お待たせ」
彼が出てきた。
「さて、どこに行こうか」
「どこって、その、ホテル行くんじゃ…」
「ああ、ホテルね。…実はさ、由美子明日も休みだろ?だから今夜は一緒にいたいなぁと思って、普通のホテルの部屋とっちゃったんだけど…迷惑だったかなぁ」
びっくりした。
てっきりラブホに入って泊まりになる前に
「またね」かと思ってたから。
「そんな事して誰かに怒られたりしないんですか?」
嬉しかったけど、わざと普通に言う。
答えによっては「分かってたよ」みたいなフリしなくちゃなんないから。
私って素直じゃないよなぁ。
「そんなやついないよ」
「ほんとに?」
「うん」ニコッ!
「やったぁ」
思わず本音が出ちゃった。
あ、それなら着替えを持ってくれば良かった、ま、何とかなるか。
私は彼の腕につかまった。
「どこ行く?チェックインできるまでまだ3時間ぐらいあるんだ」
って私に聞く。
「じゃあ、どこか静かな所がいいなあ」
「そこで気持ち良くなりたいの?」
「違います。エッチなんだから、もう。お話ししたい事があるの」
私は思い切って付き合って欲しいって言うつもりだった。
「話?何だろ…まおいいや」
彼はタクシーを停めると近くの港の名前を言った。
本当に静かな所だった。
この港にはファッションビルや遊べるとこなんかもあって、何度か来た事があったけどこんな場所があるとは知らなかった。
「ここ景色いいだろ、それに静かだし。大好きな場所なんだ。あんまり人には教えないんだけど今日は特別だ」
今度友達を連れて来て自慢しようかと思ってたんだけど、そういう事ならやめた。
「で、話って?」
「あの、えっと、その」
決心した筈なのになかなか言い出せない。
「何ですか?」
ここまできたらしょうがない、女は度胸だ。
「あの、こないだ初めて会ったでしょ?」
「うん」
「ええと、その時からね、あの、あなたの事」
「由美子、悪いけど先に僕の話を聞いてくれる?」
彼が私をさえぎるように言った。
何よもう!人が決死の覚悟で告白しようとしてたのに。
「何?」
「実はさ、えーと、いいや、どうやら由美子の事が好きみたいなんだ」
「え?」
「だから、その、できれば、付き合ってくれないかなって」
「…」
「はは。やっぱり無理かなぁ」
きっと彼は私が好きですって告白しようとしてるのに気づいて、彼の方から先に言った事にしてくれたんだ、分かりやすいお芝居。
私はゆっくり彼の肩に頭をもたせ掛けた。
「あ、あれ?これはOK…って事かな?やったぁ…でいいのかな」
まだやってる。
どこまで優しい人なんだろ。
私は彼のほっぺにキスしてあげた。
「由美子、正式に返事を聞く前に言っておかなきゃならない事がある」
急に彼が真面目に話し出す。
「何でしょう?」
「もう由美子にはある程度経験させちゃってるけど、僕は本当のSなんだと思う。だから女の子に奴隷のように意地悪な命令したりする。それが私の愛し方なんだ」
「……縛ったりする?」
「する」
「目隠しして恥ずかしい事する?」
「する」
「何回もイカせたりする?」
「するよ」
「あそこにローター入れさせたまま歩かせたりする?」
「?、うん」
「イキそうなのにイッちゃダメって言う?」
「?、言うよ」
「それなのにイッちゃったらお仕置きしたりする?」
「う、うん…お前何言ってんの?」
「にぶい人ねぇ」
「え?」
「今言ったのって全部経験済みの事でしょ?そんなの全部分かっててOKしたのに」
ちょっと空白の間があって、突然彼にギュッて抱きしめられた。
「だって私Mだから」
彼の耳元で囁いた。
そして私は彼の奴隷になった。
これから奴隷としての恥ずかしい調教を受けるの。
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