壁(改)2〜誘う声〜_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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壁(改)2〜誘う声〜

15-06-14 10:51

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「壁(改)1~悪夢~」へ

あれはつい2週間前のこと・・・
私の住んでいる所は6畳のボロアパート。今にも崩れそうなほど薄い壁は、所々
ひび割れている。その分家賃はここら辺りでは破格的に安かったので、
これぐらい我慢しなければとすごしてきた。

そこへある日、大学生だろうか、隣に
聡明そうな、眼鏡をかけた女の子が引っ越して来る。真面目そうな銀縁の眼鏡と
肩まで伸びたサラサラの黒い髪が好印象だったが、特に私達近所への引越しの
挨拶もなかったし、あまり顔を合わせる機会もなく、たまのゴミ出しの時に軽く
会釈するだけの付き合いだった。そんな若いお隣さんが来て困ったことがあった。
それは決まって土曜日の夜、その子の部屋からアパートの薄い壁を通して、
あの時の喘ぎ声が聞こえてくることだった。誰でもSEXはするし、別に
悪い事でもない。大人なんだし、あかの他人が誰とどんな付き合いをしようが
勝手なのだが、神経質な私にとって週に一度とはいえ一晩中というのは流石に
参った。文句の一つでも言ってやりたいところだが、お隣とは殆ど喋った事も
無い上に、真面目そうな若い娘さんに面と向かって、
「SEXしてる声がうるさいよ」なんて言う勇気はなかった。逆に慣れてくると
いろいろと興味が湧いてきた。どんな男と付き合っているのか、真面目そうな
外見をしてるけど、果たして夜はどんな風に豹変するのだろうか、
なんてことを思いながら耳を澄ませることもしばしばあった。

そんな時だった。一美が家に来て、また彼氏に振られたと私に泣きついてきたのは。
「男なんて信じられない~。どうして1人の女で満足出来ないのよ~」
「そんな男別れて正解だったのよ。大丈夫、一美は可愛いから、またすぐ次の男が
見つかるわよ。その点私なんかずっと男っ気無くてさ、もう1年も彼氏
いないのよ。惚れっぽい一美が羨ましいよ」
なんて慰めていた時だった。
・・・あん、あん、あん・・・
その声は私達の会話に割って入ってきた。この日は土曜日だったのだ。
「・・・えっ?何?今の。ちょっとちょっと、隣?やだあ、ここ丸聞こえじゃない」
「知らなかった?実はそれで困ってるのよねェ。最近、隣に引っ越してきた
子なんだけどね、毎っ週必ず土曜に彼氏連れ込んではこんな感じなの。見た目は
結構真面目そうな子なんだけど、これが始まったら一晩中続くんだわ。
堪ったもんじゃないわよ。こっちは1年近くご無沙汰だっていうのに」
「へえ~、一晩中!?よっぽどエッチが好きなんだ。彼氏もまた体力あるわねェ。
どんな男?」
「それがまだ見かけたことは無いんだよね。殆ど隣とは会わないし。一度
友達がゾロゾロ来てたかなあ。あの中にいたのかもしれない。あと、よく
見かけると言えば、あれ、妹さんかなあ、三つ網にした高校生の子。その子は
時々見かける。あの制服は確か○○女子高の物だったと思うけど」
・・・あ、あ、ああ、いい~いい~・・・
「なんか生々しいね。私達が女だけで酒飲んで愚痴ってる数メートル先で今
男とやってるんだよ。なんかすごくない?ああ、もしかして美香、毎週
これ聞きながらオナニーしてんでしょ?」
「何言ってんのよ!するわけないじゃん。もう!こっちは迷惑してんだから」
私は焦って、むきになって否定してしまった。一美の指摘は当たっていたのだ。

そうなってしまうと次々と墓穴を掘ってしまう。
「ああ、むきになった。図星なんでしょ。美香は嘘ついてもわかるんだからね。
あんたと何年付き合ってると思ってるのよ」
「だから本当に違うって」
私は顔が緩みそうになるのを必死に堪えた。
「ほら、にやけてる。今の美香の顔、すごくいやらしい顔してるよ。もしかして
今濡れてたりして?」
一美がニヤッとしたかと思うといきなり下半身に手を伸ばしてきた。
「ちょっと、止めてよ!冗談でしょ」
「ふふ、正直に言え。オナニーしてるんでしょ。言わないと確かめちゃうぞ」
一美は酔っ払っているのか、楽しんでいるのか更に大胆に私に触ってくる。
これ以上はヤバイと観念した。
「キャー、わかった、わかった。言う、正直に言うから」
「ふふん、正直にだぞ」
「・・・てます」
「ええ~、聞こえない」
「・・・してます」
「何を?」
恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
「隣の声を聞きながらオナニーしてます、もう!いいでしょ」
「あはははは、やっぱり~。美香ってばいやらしいんだ~。早く男作りなよ」
「わかってるわよ」
そんなエッチな会話でじゃれ合ってる時も隣からは喘ぎ声が続いていた。急に
一美が難しそうな顔で呟いた。
「んん~、ヤバイなあ~」
「えっ、何が?」
一美が何やら悩ましげに私の横に近づいてきた。
「美香、どうしよう。私もね、隣の声を聞いてたら・・・、それに・・・
美香のオナニーしてる姿、想像しちゃったらなんだかモヤモヤしてきちゃった。
ねえ、キスしよう」
「ええ~!?ちょっと何言ってんのよ。私、その気はないからね」
一美はもうたまらないといった感じで私の手を取り自分のバストにあてて、
円を描くように動かした。
「はあ~ん」

初めて聞く親友の艶声に私はかあ~と顔が熱くなった。次の瞬間、一美の唇が
私の唇と重なった。何が起こっているのかわからぬまま、舌が進入してくる。
思わぬ唇の柔らかさと温かい舌の動きに一瞬甘美な感覚に支配される。一美は
私の手を自分の胸に押しあてたままいつの間にか私の左胸を揉んでるではないか。
(わあ-マジでヤバイ。こいつ出来上がっちゃってる。本気だ。
親友とレズ友なんて最悪だよ。一美、止めようよ)
隣から聞こえてくる効果音と一美の熱いキスが私の煩悩を誘惑する。実は一美同様
さっきから私も隣の声にあてられて、股間が湿っていたのだ。
「んっ、んん」
(それにしてもこいつってば流石に男を渡り歩いてきただけあってキスが
上手いなあ。ああ、ダメダメ、何堪能してんだ、私ってば)
欲情した私と正気の私が頭の中で攻防を繰り返していた。
・・・イクううう~、イっちゃううううう~・・・
欲情した私が勝った。積極的に舌を絡ませ、彼女の左胸を揉む手は単独行動
に変わっていた。拒否しない私を見て、一美は丁寧に着ているものを脱がせていく。
いろんな所にキスをされながらとうとう一糸纏わぬ姿にされてしまった。
「恥ずかしいよ~」
「美香すごく綺麗よ。私本当はもっとずっと前から美香とこうしたかったのかも
しれない。だっていつも私の中には美香がいたもん」
一美はそう言って裸で抱きしめながらキスをした。
キュン
(えっ?今何て言ったの?何かすごく大事なことを言われたような
気がしたけど・・・この胸の高鳴りって・・・)
自分の気持ちと頭が混乱して整理がつかない。でも考えるのはすぐに止めた。
今はただ感じることにした。私の心を今一番占めていたものは『期待』だった。
1年振りに他人に触られる快感は私をあっという間に夢中にさせた。柔らかい
オッパイ同士、乳首と乳首が擦れ合う感触、女性の繊細で柔らかな指、唇の
極め細やかさ、舌のなめらかさ、全てが新鮮で心地良かった。
「わあ、他人のココって初めて見るう。女性器ってこう見るとおちんちんより
卑猥かも。触っていい?」
一美は私の返事を待つことなく長い指で割れ目をなぞっていく。
「はあ~、はあ~、ねえ、恥ずかしいからそんなにジロジロ見ないでよ。
はあっ、はあっ」


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