監禁(2) 9_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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監禁(2) 9

15-06-14 10:58

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「監禁(2)ー1」へ

(・・・!?)

彩花はふとある異変に気付いた。苦痛のあまり散々暴れたせいだろうか・・・右手を縛られていたロープが緩んでもう外れそうになっている・・・ふと男の方を見るが、男がそれに気付いている様子はない。

今の自分の状態をもう一回整理してみた。両足は縛られていないから自由が効く、右手のロープは外れそう、そして・・・制服の上着の右ポケットに僅かに感じる感触・・・間違いない、護身用に忍ばせていたカッターだ。

逃げるにはコレに賭けるしかない・・・。

「さぁて、次は何使うかぁ」
男が様々な拷問器具を持って近づいてきた。
「も・・・もうやめて!」

男をその気にさせる為わざと嫌がる振りをさせる彩花。

男の顔がすぐ側まで迫ってきた。今しかない。

彩花は全力で右膝を男のこめかみに叩きつけた。

「ぐっ・・・」
一瞬の出来事によろめく男・・・

「調子乗ってんじゃねー変態野郎!!」

さらに追撃で男の鼻を目掛けて蹴りを入れる。女の力とは言えこれにはさすがに男も後ろに倒れこんだ。

彩花はすかさず右手のロープを外し、ポケットからカッターを取り出し、左手のロープを切ろうとする。『カチチチチ』

「え・・・?」

一瞬彩花は自分の目を疑った。カッターの刃が抜かれていたのだ・・・・。

「え?な、何で・・・?」

パニックになりそうな頭を落ち着かせ右手でガッチリ結ばれているロープをほどこうとするが、遅かった。男が起き上がってきた・・・・。

つづき「監禁(2) 10」へ


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