この話はつづきです。はじめから読まれる方は「タチとネコの関係」へ
七海は部屋に入ってもまだ迷っていた。何となく上手く言い包められ、流れでここまで
来てしまったが、自分が女性とSEXをするなんて考えてもみなかった事である。
それにやはり女同士であろうと浮気だと思った。いくら欲求不満だからと言って、こんなに
簡単に夫を裏切ってしまっていいのだろうか。あまりに軽率過ぎないだろうか。そう
自分に問い続けていた。そんな七海の葛藤を察知したのか、道代は彼女を抱き寄せ有無を
言わさず再び濃厚なキスをした。キスをしながら七海の体に手を妖しく這わせる。
いつしか何も考えられなくなった七海の舌も道代に応えるように絡み合っていった。
「とても綺麗よ」
キスが終わり道代の声に七海はハッとした。気付かぬうちに上半身裸にされ、乳房が
露になっていた。
(いつの間に!)
咄嗟に胸を腕で覆う。そんな七海の目をじっと見つめながらゆっくりと道代が
その腕を開かせた。
「もっとよく見せて」
それ程巨乳というわけではないが、乳首がツンと上を向いた形のよいオッパイは
充分魅力的だった。その胸を片手で優しく摩りながら軽くキスをするように口元で
道代が囁いた。
「二人でシャワ-を浴びましょ」
「あはっ、あはっ、あはん」
ダブルベッドの上では道代が上目使いで七海の感じている表情を楽しんでいた。
硬くなった薄ピンクの乳首を口の中で転がしながら、わざと音を立てて吸う。
そして可愛い喘ぎ声と呼応するように、道代の慣れた手つきが七海のクリトリスを
リズム良く弾いていた。
「あはっ、あはっ、ダメッ、あはああんっ、いい~っいくう~いっちゃううう~」
七海は身体を突っぱねシ-ツを鷲掴みにして一気に登りつめて、久々のエクスタシ-の
余韻に浸った。
(ああ、すごくよかった。久しぶりにSEXで満足出来たわ。それにしても
部長ってすごい。こんな夢中になっちゃう愛撫、今まであったかしら。バスル-ムでの
洗いっこもそうだし、今も。まるで魔法のような指と舌だわ。それとも女同士のSEXが
こんなにいいものなのかしら)
道代がまだ息を乱している七海の横に寄り添ってきた。
「ようこそ、女だけの世界へ。約束は守れたみたいね。1度満足出来た?」
「はあ、はあ、・・・大満足です。今までの欲求不満なんか一気に
吹き飛んじゃいました」
「そう、よかった。でもここはまだほんの入り口でしかない。ここで引き返すなら
まだ後戻り出来るわ。今まで通りまた夫とその親の愚痴をこぼす平凡な主婦に戻るか、
まだ貴女の知らない天国のような快楽に身を投じるか、後は貴女次第。どうする?」
突然の意味深な問いかけに息を整え、道代の顔をまじまじと見つめた。
「・・・つまり、そのう、この先がまだあるということですか?」
道代は黙って頷いた。思わず七海はゴクリと唾を飲みこむ。
(今のSEXでさえ充分過ぎるほど気持ち良かったのに、それ以上の快感なんて。
もしそうだとしたら私どうなっちゃうのかしら。駄目よ、これ以上は。家庭を
壊すわけにはいかない。私の冒険もここでお終い)
そう思いながらも次の瞬間、七海は道代に抱きつきキスをしていた。
「ふふ、歓迎するわ。それじゃあ、今から本気でいくわね。貴女を未知の世界へ
連れてってあげる」
道代は妖しげな微笑を浮かべながら七海を強く抱きしめた。
つづき「タチとネコの関係 6」へ
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