モーメント・オブ・トゥルース 番外編 エピローグ_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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モーメント・オブ・トゥルース 番外編 エピローグ

15-06-14 11:00

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「モーメント・オブ・トゥルース − 序章」へ

ふたりでバスルームで過ごした約1時間の間も24℃で設定していた空調のお陰で、シーツもひんやりと背中に心地よい。それでも唇と舌の刺激を与え続けられる下半身から体温は上昇している気がした。時計を見ると2:39AMだ、そろそろ眠りに就くことも考えなければいけない時間だ。

「穂佳、氷を口に含ませてくれ」

舌を先端に絡めていると思えば一気に喉の奥深くまでのみ込む、あるいはまるでフルートを吹くかのように顔を横にする。そんな行為を中断すると、アイスバケットから氷の塊を口に含ませ、おれに覆い被さり唇を預ける。

激しくお互いの舌を絡ませながら氷を溶かしていく。首の後に手を回し強く抱き寄せると、下半身を少し浮かせて止めどなく熱い蜜を溢れさせる秘密の花園に吸い込まれる。

「あぁん、御主人様ぁあ」

その瞬間に、穂佳は身体を仰け反らせる。

「どうだ、穂佳、これだと奥まで入るだろ?」

穂佳の腰を強く抑え込み、自らの腰を最大限に突き上げる。色々なスタイルや体位でひとつになる感覚を味わってきた。今日も立ったまま、片足をバスタブの縁にのせた状態で前から、あるいは肩幅に足を開かせ尻を後に突き出させ覆い被さるように。

そして今、正面から向き合うことには変わりないが穂佳が上にいる。おれの分身の角度や穂佳の秘密の花園の位置や角度から、この体位が一番奥深くでお互いを感じるのではと考えていた。そして穂佳の激しく揺れる乳房を下から眺めたり鷲掴みにするという視覚的な楽しみも味わえる。

「おれの分身をディルドだと思って、好きなように動いていいぞ。おまえがいちばん感じるように」

「ご、御主人様ぁあ、いけません、そのようなことは」

厳格な家、特に作法には厳しく育てられた穂佳には人に跨がることはご法度であった。それでも腰の周りには大粒の汗を浮かべ感じることは隠せない。

「穂佳、おまえがそうすることで、おれが気持ちよくなる、これは命令だ」

さっきまでは上から覆い被さるように腰の動きを合わせていたものの足はぴんと伸ばされていた。だが、その言葉に無意識に足を折り曲げ完全なる騎乗位になる、まるで荒馬マスタングを乗りこなすロデオのように。

「あぁあん、御主人様ぁあ。。。壊れてしまいます」

あまりに強く腰を振ることで、自身が壊れてしまうと感じるのか、それともおれの分身のぺニスを壊してしまうのかはわからないが、そんなことを言いながら潮を吹き始めるのが下腹部で感じられる。

「いいぃ、いってしまいます」

「まだまだ、いってはだめだ穂佳」

おれ自身も爆発しそうになると気を紛らわすために翌週のスケジュールを頭の中で組み立てたり、学生時代に暗記し今でも好きなケネディ大統領が「平和のための戦略」として行ったアメリカン大学での演説の一節を声を出さずに唱える。

大きな波が何度も押し寄せ、潮もたっぷりと吹かれふたりがひとつになる箇所はびしょびしょになり、シーツも別の意味で冷たく感じられる。

「一緒にいくか穂佳?」

ロデオのように一心不乱に腰を振り続ける穂佳に声を掛けても頭の中が真っ白になっているのか返事はない。ただ隣の部屋には声が聞こえているかも知れないと思えるほどの喘ぎ声を発し続ける。首を仰け反らせるように時計を見ると3:20AMと読めた。

「こんどは、おまえが下に」

そう言いながら穂佳を押し倒し、乱暴に腰を振り続ける。もうスケジュールを考えることも大統領の演説を復唱することもなく、淫乱な奴隷M子の少し苦し気な表情を堪能しながら自らを解き放つ、最後の一滴が完全に注がれるのを、リズムに合わせながら。。。。

「穂佳、最高に気持ち良かったよ、ありがとう」

「御主人様ぁあ、頭の中が真っ白になりましたぁ。腰も抜けてしまいましたぁ」

半分、涙声で答える穂佳に褒美のキスを与え時計を見ると3:23AMだった。

「おまえ40分も腰を振り続けたんだ、ロデオみたいに。今夜の物語は2400秒の奇跡として小説にするか?」

そして穂佳の恥辱調教物語は「夏・歩・野・花」のプロローグへと。


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