僕と彼女の初体験_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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僕と彼女の初体験

15-06-14 11:03

第一章 彼女は女子マネージャー
 六月の体育館は、梅雨時に特有の湿気をたっぷり含んだ肌にまとわりつくような空気が充満していた。城南高校バスケットボール部は伝統ある強豪校で、特に有力選手の多い今年は、全国大会の出場を目指し、連日厳しい練習が続いていた。その日のメニューをこなした後藤拓真は、女子マネージャーの差し出すタオルとスポーツドリンクに手を伸ばした。

「いつもサンキュー」
拓真の視線の先には、川村夏美が立っていた。夏美は三人いる女子マネージャの一人だ。他の二人が高校三年なので、後輩の夏美の仕事は、練習後の水分補給のための飲み物を買い出しに行ったり、ユニホームの洗濯をしたりと雑用的なものが多かった。
 練習を終えたばかりの拓真の顔からは、次々に玉のような汗が噴き出してくる。ごくごく喉を鳴らしてスポーツドリンクを飲むと、体のすみじみに水分が浸透していくようだ。
「どうしたの?顔に何かついてる?」
 じっと自分の顔を見ている夏美に気づいて、拓真が声をかけた。
拓真は、このとき初めて夏美の顔を間近で見た。それまで、夏美に対してはよく気がきく後輩の女子マネージャーというくらいの認識しかなかった。きびきびとした動きと弾けるような笑顔に好感を持ってはいたが、異性として意識したことはない。
「いいえ、ついてません」
 夏美はぺこりとお辞儀をすると、慌ててその場を離れた。
(なんか変なやつだなあ)
 拓真は、他の部員のもとにスポーツドリンクを持って走っていく夏美の姿を見ながら、心の中でつぶやいた。

「先輩、あたしの服脱がせてください」
 拓真は、夏美の目を見て、無言でうなずくとタンクトップに手をかけ、一気に脱がせた。レースの刺繍のある複雑なデザインの真っ白なブラジャーが豊かな胸を包んでいる。背中に手を回して、ホックをとろうとするが、緊張のあまり手が震えてなかなか外せない。
「自分で外します」
 夏美はそういうと、あっけないほど簡単にホックを外した。ひもに手をかけゆっくりとブラジャーをとると、完全な半球の形をした二つの乳房が現れた。ピンクがかった茶色をした少し大きめの乳輪の中央に小さな乳首が突き出ている。拓真は時が止まったかのように、我を忘れて大きな胸に見入った。
「そんなに見られると恥ずかしいです」
「あっ、ごめん。あんまりきれいな胸なんで、つい見とれちゃった。それにすごい大きいよね」
「小五の頃から大きくなってきて。先輩、大きいのイヤですか」
「全然イヤじゃないよ。おっぱいって男のあこがれだからさ、大きい方が好きだよ。さわっていい?」
「先輩の好きなようにしてください。」
夏美は潤んだ瞳で拓真を見つめた。

つづき「僕と彼女の初体験 第二章」へ

 その日の練習が終わり、拓真が学校の門を出たのは午後七時半すぎだった。風が、校門の近くの大きな銀杏の太い枝を揺らすほど強く吹いている。
部活の仲間と別れ、自転車をこぎ出したときだった。これから帰る方角である西の空が白く光った。気のせいかと思い、自転車をこぎ続けていると、しばらくして鈍い雷鳴が聞こえてきた。雷はまだ遠かった。少し間があって、今度は地面に突き刺さる稲妻がはっきりと見えた。家はちょうど稲妻が見えた方向にある。このまま家に向かうと途中で雨に降られることは明らかだ。
拓真はとりあえず、一キロほど先にある書店に寄り道していくことにした。深夜まで営業している幹線道路沿いの大型店で、雨やどりにはもってこいだ。
雨が降り出す前になんとか書店に着いた拓真は、入り口近くに自転車を止めると、店内に入った。DVDのレンタルも併設されている店内には流行りの音楽が大音量で流されている。拓真は、この店に来るといつもそうするように、スポーツ雑誌の売り場に行き、バスケットボールの月刊誌を手にとった。NBAの好きな選手が載っているページを熱心に読んでいると、突然大きな雷鳴が轟いた。音楽をかき消すほどの大きさで聞こえた雷の音に店内の誰もが驚いている。慌てて読んでいた雑誌を元に戻して入り口に向かう客も何人かいたが、雷鳴が合図だったかのように、既に大粒の雨が降り出している。うらめしそうに入り口で激しく降る雨を見上げる者もいれば、意を決して土砂降りの駐車場に飛び出す者もいた。見るともな!
、入り口の自動ドアの辺りに目をやっていると、視界に見覚えのある顔が飛び込んできた。

ハンドタオルで髪や制服のブラウスの濡れてしまった部分を拭いながら、店内に入ってきたのは、川村夏美だった。スポーツ雑誌の売り場は入り口からまっすぐ奥に進んだところにあったので、店内をきょろきょろ見回す彼女と目が会うのに、それほど時間はかからなかった。
 拓真を見つけると夏美は一瞬驚いた表情を浮かべたが、すぐに笑顔になってぺこりとお辞儀をした。雨にずいぶん降られたようだ。髪が風呂上がりのように濡れている。
 店内の音楽をかき消すほどの激しい雷鳴が短い間隔で鳴り響き、雨もますます勢いをましている。雨どいに入りきれない水が小さな滝のようにそこらじゅうから地面に降り注いでいるのが、窓ガラスを通して店の中からも確認できた。
 拓真は夏美に向かって軽く手を振ってから、スポーツバッグの中にタオルがあるのを思い出し、読みかけの雑誌を手放して、夏美の方に歩いていった。
 目の前の夏美は全身びしょ濡れといってよいほどで、制服の白いブラウスが肌に密着し、ブラジャーの青い水玉の模様がくっきりと浮かびあがっている。これまで意識したことはなかったが、ブラウスの上からでもはっきりわかるほど夏美の胸は豊かな量感があり、小柄ながらグラマラスな体型といってよかった。拓真は急に体中の血が熱くなるのを感じた。
「ずいぶん濡れちゃったね。これ使って。そのままだと風邪ひいちゃうよ」
 拓真はタオルを夏美に差し出した。
「ありがとうございます、先輩」
 夏美がぺこりと頭を下げると、第二ボタンまで外してあるブラウスのすき間から、胸元の白く肌理細かい肌と谷間がはっきり見えた。拓真は股間が急にこわばって窮屈になるのを感じた。


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