トライアングルラブ 3_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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トライアングルラブ 3

15-06-14 11:10

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「トライアングルラブ」へ

(やばい、まずいところをミサに見られた。どうしよう)
「あ、あのう、これは違うの。この子が酔っ払ってどうしても帰れないって言うから、ここで介抱してあげてたの。そ、それだけなの」

私はうろたえた。いくら親友とは言え、同性とラブホテルに泊まったなんて、なんて言われるか。だが実際、昨夜この結花と一晩愛し合ったのだ。
弁解もたどたどしいものになった。そこへいきなり結花が私の首筋に手を当てて言った。
「キスマーク見えてますよ」
ハッとして首筋を押さえたが遅かった。ミサにきっとキスマークを見られたに違いない。確かに昨夜、結花によって私の体に付けられたキスマークが
全身に散らばっている。
「また見られちゃいましたね。美佐子先輩、お願い皆には内緒にしていてください」
「ちょっと、結花、やめて」
結花の開き直りについていけず、私は結花を止めにかかった。ミサは呆然としている。
「えっ、何がまずいんですか?今の時代、恋愛にタブーなんてありませんよ。それにこんな時間にラブホテルからキスマークつけて出てきて
言い訳なんか通じませんよ。美佐子先輩にはこの間の件もありますし」
「でも・・・」
私はミサのほうを再びチラッと見た。何か真っ赤になって怒った様な顔になっている。
「え~い。はっきりしない。あんなに愛し合って、私と付き合ってくれるって言ってくれたじゃないですか。あれは嘘だったんですか。美佐子先輩も
サチさんの親友だったら解ってくれますよ。ね、美佐子先輩」
「・・・ということなの。ミサ。私のこと軽蔑する?」
顔を真っ赤にしながら恐るおそる聞いてみた。
「・・・智くんとはどうするつもりなの」
逆にミサに痛いところを突かれてしまった。私が返事に困っていると、横で結花が脇腹辺りを肘でつついてくる。
「たぶん、別れることになると思う」
すると、ミサの顔がだんだんと更に赤くなり、その瞳が涙で溢れんばかりになってきた。

「サチのばか!」
ミサは私に怒鳴り走り去ってしまった。
隣で結花がつまらなそうに呟いた。
「ふ~ん。そういうことかあ」
智と別れ話をするつもりで会った。だがいざとなると話を切り出せずにズルズルと時間が過ぎ、遂には智の家でSEXまでしてしまった。
「あん、あん、あん」
「幸子、イクぞ」
「待って。もう少し、あん」
「ううう、出るっ」
(ああ、私まだイケてないのに・・・)
体はやはり以前のように感じなくなっていた。もう智とのSEXでは満足出来ないことを思い知らされた。男のごつごつした愛撫では体が反応しないのだ。
中におちんちんが入ってきても、あの単調な動きでは体の芯から燃え上がらないのだ。比べるのは悪いと思いながらも、どうしても結花とのSEXが
思い起こされる。あの全身性感帯になったような感覚。初めて知った深い深いエクスタシー。永遠に終わらないかとも思える淫靡な行為。今すぐにでも
結花に抱いてもらいたいと思った。そして勇気を出して切り出した。
「智、別れてほしいの。私好きな人ができたの」
「何言ってんだよ。誰だよ?好きな人って」
「本当ごめんなさい」
悲しくてその場で泣きくずれた。
私は智の家を飛び出し、夜の街を泣きながら彷徨っていた。結花に会いたくなった。会って抱いてもらいたかった。再び私をエクスタシーの嵐に
巻き込んでほしかった。結花に連絡を取り、近くの駅で待ち合わせ、そのままホテルに入っていった。
「そう、これよ、この触り方、この指がほしかったの、ああ~ん、あああ、すごく感じちゃう、たまらない」
その晩、私は結花が戸惑うほど、大きな声を上げていた。もう悲しみはなかった。ただひたすら快楽にのめり込みたかった。結花も私の要望に
応えるように、その卓越したテクニックを惜しみなく駆使してくれた。
「ああああ、いくううう、もうゆるしてぇ~、おかしくなっちゃううう」

つづく「トライアングルラブ4」へ


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