脱衣場の扉を開け露天風呂を見渡します。ホッとしました。やはり誰もいません。早く済ませようとする気持ちが足を小走りにさせます。山奥の高台に位置する露天風呂からは上から下へ山を抜ける車のヘッドライトの光とエンジン音。それにタイヤが軋む音が、なんだか気持ち良く、自然と長湯になりつつありました。
あっ!いけない。後2つ入らなきゃ …急いで2つ目を終えて最後の3つ目を入っている時に………扉が開く音が! あっ どうしょう…それまで温泉に浸かりリラックスしていた体は一瞬にして緊張しだしました。
お願い、女の人であってと祈りつつ、目線を少しだけ扉の方へ向けました。そこに見えたのはスリムな足、そして上に目線をずらすと片手でタオルを股間にあててる姿に愕然としました。
男性だ!出来ることなら危害の少ないおじいちゃんがよいと考えていると、男性は私に気づいたのでしょう!私の所にきて、今晩は失礼しますと言い、隣に腰を下ろしました。無視するわけもいけず、顔を見ました。すると、男性は おや 随分と若いお嬢さんだと驚かれた顔の後、ニヤケ顔になりました。私は私でびっくりしました。先程ロビーでお話した男性でした。
私は何かあっては困る!男性は私がロビーで話して女とは気づいてないようなので告げたのです。
すると男性はそうでしたか…髪の毛束ねてるので気がつきませんでしたと!!
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