この話はつづきです。はじめから読まれる方は「狂女」へ
陽光がまぶしいくらいの晴天の或る日、おばあさん宅から、加奈さんが僕に会いたいと言って聞かないので会わせてやりたいという電話が掛かってきた。
母さんは変に思いながらも、それくらいなら構わないとして僕にその事を伝えた。
僕は平静さを装って承知し、今週の土曜日の朝に会いに行くと答えた。
加奈さんが会いたがっている事を知って嬉しい反面、自分と加奈さんの関係を両親やおばあさんたちに怪しまれやしないかと気になった。
「あの子、おまえがよっぽど好きなんだね」と軽く言った母さんの言葉が胸にずしりと来たのだった。
それにしても、加奈さんと久し振りに会えば話だけで済むとは思えず、一緒にどこかへ外出するつもりだ。
さらには、自分たちの特別な関係をごまかす為にも、芳美さんや智子さんにも来てもらおうと考えた。
早速二人に携帯電話で連絡したところ二人共構わないそうなので、僕たちは、加奈さんたちが住んでいる名古屋までそれぞれ行き、そこの〇〇駅で三人落ち合った後、芳美さんの車で加奈さんたちの家まで行く事にした。
それから先は当日に決めようという話でまとまった。
四人一緒なので加奈さんとは男女の行為は出来ないが、その方が良いと自分に言い聞かせていた。
いや、正直に言えば、僕は人妻の智子さんと芳美さんとも会いたかったのだ。
桜の日に公園で見た二人の色気や大きな胸が頭の片隅に残っていた。
人妻という事で、高校生の僕にはかなわない相手だという意識が彼女たちに対して積極的に出る事を阻んでいたのだろう。
それが、今回の件で加奈さんと一緒に会える。 !
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