裏・アイドル事情 13_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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裏・アイドル事情 13

15-06-14 11:43

「な、何ですか?唐突に。
答える必要はありません。
出て行って!」
早紀の不躾な質問に麻美は思わず声を荒げた。
それでも怯むことなく、早紀は口元に微かな
笑みを浮かべて麻美にゆっくりと歩み寄る。
「図星・・・ですか。わかるんですよ。
そういうの、私。同じだから」
早紀がそう言い終わる頃には、二人の距離は
肌が触れ合いそうなまでに近付いていた。
「もしそうだとして、何?
貴女には関係ないでしょ」
麻美は半ば開き直って、目の前の怪し過ぎる
少女から離れようと半歩後ろに下がった。
が、すぐそこはタイル張りの壁で、
三方を塞がれた空間に追い詰められている
状況を改めて麻美は理解した。
だが気付いた時には既に手遅れだった。
怪しい雰囲気を醸し出す少女は全裸の体を
ピタリと彼女に預け、腕の上から胸元に
頬を寄せてきたのだ。
「ヒぃっ!」
「関係無くはないんじゃないかしら。
先生、あの時見てたでしょ」
麻美はドキッとして頬ずりする彼女を見た。
「彼女、綺麗だったでしょう。
あんなに悦んで、体を震わせて。
切ない声、張り上げてたでしょ?」
(この子・・・)
麻美は、弱冠16才で体もまだ大人に
なり切っていないような小娘に
言い知れない戦慄を覚えた。
いつの間にか背中に回された両手で
抱きしめられていたが、まるで呪縛に
あったかのように振りほどけなかった。
「何が言いたいの?貴女達のことを私が上に
告げ口するのが心配なのかしら」
「先生はそんな事しません。
だって蒼井優香のこと、好きなんでしょ?」
びっくりした。
頭の中の霞がかったものが一瞬にしてサッと
晴れ渡った感じだった。
まさか自分のモヤモヤした気持ちの正体を
他人から教えられようとは。
だが麻美の心の奥に潜む傷跡は根深く、
それを許さなかった。
「何を言ってるの。
そんな事あるわけないでしょ」
すぐに否定する麻美の言動など意に介せず、
早紀は続ける。
「彼女を見る目が明らかに違ってたもの。
あの時、先生がどんな目をしてたか・・・
凄かったですよ、本当。
まあ、私もそれで益々燃えたんですけどね」
「やめ・・て」
擦れるような声で麻美が訴える。
腕の隙間から覗く少し大きめの色濃い乳輪を
早紀の舌が捉えていた。
なんと、か弱く頼りない舌なのだろうか。
でもそれが麻美にはもどかしくも
心地良い疼きを誘うのだ。
夫の荒々しくザラザラした舌とは
明らかに違う感触に一瞬でも
のめり込みそうになる。
「やめなさい・・・
はあん、こんな事いけないのよ」
胸を覆っていた腕は早紀によって下ろされ、
露わになった乳房の天辺を可愛い口に含まれ、
舌でいいように転がされる。
その思わぬテクニックに久しぶりの子宮が疼く
感覚で麻美は焦った。
今まで長い間、屈辱に耐えながらも
必死に守り続けてきたアイデンティティが、
一瞬で崩れ去りそうになる予感がする。
それ程甘く危険な痺れだった。
「何がいけないの?
教え子とSEXすることがダメなの?
なら、先生は旦那さんがいながら
私の大切なものに色目を使ってたじゃない。
その方がよっぽど許せないわ」
「ちが・・う、うう~」
(私は蒼井さんに手なんかだしてない)
早紀は、上目使いで頭を反らす麻美の様子を
見つめながら、コリコリに硬くなった乳首を
甘噛みした。
「あんっ!」
「カワイイ~‼先生。そんな声出すんだ~。
安心して。私、先生には怒られてばかりだけど
先生のことも好きだから。
優香さんはあげられないけど、
彼女にしたことと同じように愛してあげる。
あの時先生が見た優香さんが、
どれ程悦んでいたか、どれだけ幸せだったか、
実感してみて。それで我慢してくださいね」
「ち、違う!女になんて興味ないわ」
麻美は最後の力を振り絞るように、
早紀の両肩を掴んで押し剥がした。
キョトンとする早紀に向かって、
頭が混乱しながらも必死に自分を立て直そうと
麻美はとりあえず思いつく言葉から
口に出していった。
「そ、その、まず私は結婚してるの。
同性に興味もないし、ましてや教え子に
手をだそうなんて考えたこともありません。
蒼井さんを見る目が違ってたなんて偏見だし、
もしそうだったとしても、
それは有望な生徒だからです。わかった?」
麻美は自分で言っていてどこまで本当で、
何が嘘なのかわからなくなっていた。
ただこの危険な状況から
逃げ出したい一心だった。
「ふ~ん。意外とおカタいんですね。
過去に何かあったのかしら?」
麻美はそんなこと貴女に言われる
筋合いはないわ、とムッと睨み付けた。
だがそれで彼女が臆することはなかった。
「でもその態度がいつまでもつかなあ。
こう見えて私、結構上手いんですよ。
経験人数は少ないけど、
私を最初にこの道に導いてくれたお姉さまが、
早紀は女を悦ばせる天性のものを持ってるって
言ってました。
私の指でれこそ数え切れないくらい
その人をイかせた後に。
その先生の頑なな心も
私が溶いてさしあげますわ」
「・・・やめっ⁉・・・」
平常時なら辟易するような早紀の
卑猥な自慢話も、少しばかり実感した後では、
悔しいけれど真実味を帯びて麻美の想像力を
刺激していた。
そこに一瞬の隙が生まれた。
やはりこの手では早紀の方が
一枚も二枚も上手だった。
隙を突き、伸び上がるように麻美の唇を奪う。
申し訳ない程度にしか生えていない
陰毛のせいで丸見えの麻美の女性自身には、
素早く右手が伸びていた。
「んんん~っ」
有無も言わさず歯と歯の間を強引に
こじ開けられたかと思うと、
侵入してきた温かい軟体生物が
口の中を優しく愛撫する。
一方、陰部では、押し当てられた右手全体が
器用に波打ち、心地良いマッサージ効果を
施されている。
麻美に驚愕と戦慄が走る。
少女の手はパズルがピタリと填るかのように、
アソコに張り付き器用に蠢くのだ。
これ程までに相性良く女性自身に吸い付き、
きめの細かい柔らかな物体を麻美は知らない。
羞恥心と興奮が入り混じって熱い血となり、
全身を駆け巡るのを彼女は禁じえなかった。
(レズなんて・・・女なんかに嵌っても
傷付くだけよ。でも、すごく気持ちいい。
不毛な道とわかってるのに・・・
ダメ、流されそう)
甘く蕩けるようなキスに夢中になりかけた時、
早紀の唇が糸を引いて離れた。
その代り右手の動きが第2段階へと移り始める。
中指だけが単独行動を始め、
入口付近を撫で回すように刺激してきた。
「ああ~、やめ・・なさい。
レズなんて、はああ~、レズなんて不毛よ」
「そんなこと言ってても先生のココ、
どんどん溢れてきますよ。同性の指で」
心では拒否してても、早紀の指は痒い所に
手が届くように麻美の急所を責めてくる。
その心憎いまでのテクニックは
自慢するだけあり、確実に麻美の官能と興奮を
呼び起こすのだ。
「ああっ、ああ~・・・はうっ」
遠い記憶の中の懐かしい感覚。
一度は封印した禁断の感情が、
細い指で一撫でされるごとに愛液と共に
溢れてくるようだった。
(ああ、私はこれを欲していたの?
長い間、夫や男達では与えてくれなかった
優しく甘い痺れ・・・
抗えない・・・ああ、傷付くのは
わかっているというのに・・・)
早紀は右手の指を更に駆使しながら、
耳、うなじ、首筋、肩、腕、肩甲骨、腋、
そして胸へとキスの嵐を浴びせる。
シャワーの音がBGMとなり、
いつしか雑念を消し去っていった。
長い道程から再び左の乳首に舌が戻ってきた時、
クリトリスを掃く早紀の指も激しさを
増すのだった。
「あああっ、ダメっ、イっ、イっちゃうっっっ‼」
絶頂と共にとうとう麻美は
立っていられなくなり、
膝から崩れ落ちた。
「はあ、はあ、はあ~」
「だらしないなあ。ダンスの先生が
腰砕けになっちゃってェ~」
床にへたりこんでしまった麻美を
余裕の笑みで見下ろす早紀が
右手を貸すようにスッと差し出す。
その手がまるで麻美を再びあの甘美な世界へと
誘うかのように。


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