ブライダル(3)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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ブライダル(3)

15-06-14 11:53

元老刑事がチョコレートパフェを全て平らげコーヒーに砂糖二つとクリームを大量に入れスプーンでかき回せながら

「儂の名前は新垣敬三と言うが、あんたはいつから傭兵なんぞという物騒な世界に入ったんだ?」

元老刑事の新垣敬三がコーヒーを掻き回しながら来家に尋ねた、来家は1つ息を吐くと

「18の頃だな」

来家の言葉に新垣敬三はスプーンを掻き回す手を止め来家の顔を見た

「そんなガキの頃からか?」

その言葉に来家は頷いた

「驚いたな、18の頃なら俺は警察学校で上官に殴られていた頃だぜ」

新垣敬三はそう言いながらコーヒーを啜り飲み

「ところでさっきの話だが、やる気は無いのか?」

「随分と拘るなその話に、相当訳有りだな」

冷めかかったコーヒーを口に運び一口啜ると来家は言った

「何故そんなに俺を煽るんだ?」

「煽る?、あんたなら遣れると思うからさ」

新垣敬三は笑った

「あんたその話で一儲けする気か?」

「一儲け?、いや、まぁ儲けも大事だがその他にも色々とな」

其処まで言うと新垣敬三は淋しそうに笑った、暫く2人は会話を止めたそして其処に1人の女が現れた

「新垣さん、矢っ張り此処に居たのね」

細身でショートヘアーの女が声を掛けて来た

「こりゃあ~特警の植嶋一恵様では有りませんか、こんなむさ苦しい所へよこそ」

新垣は皮肉っぽく言うと植嶋一恵はニコリと笑い

「変なん言い方は止めて貰えますか」

少しムッとした表情で言うと

「新垣さん、此方の方は?」

「此方の方?、あんたまだ若いな~、俺があれ程言ったろ、重要人物の顔は絶対に覚えておけと」

「重要人物?、あっ、あなたは!!」

植嶋一恵は来家忠信の顔を見て驚いた

「あなたは、確か、傭兵とかしてる」

植嶋一恵の言葉に来家は席を立った

「おやじコーヒーはご馳走になっておくぜ」

「待てよ!、此からさっきの話をしようぜ」

新垣敬三はそう言うと笑った


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