ブライダル(7)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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ブライダル(7)

15-06-14 11:54

男の口の中に入れた万年筆を更に喉の奥へと押し込んだ、男は口から涎と胃の内容物が逆流し激しい咳き込みと共に汚物を撒き散らした

「お願い来家さんその人から手を離して!」

植嶋一恵はオートマチック拳銃を来家忠信に向けていた

「本気よ!あなたがまだ続けるなら本気で撃つわよ!」

植嶋一恵の言葉に来家は笑うが口を塞ぐ様に万年筆を抑える手は緩める事はなかった

「よう来家、今此奴等を相手にしても話は先に進まないぜ」

新垣敬三は来家忠信を諭す様に言った、来家は2人に視線を交互に送りながら、男の口から手を離し万年筆を口の中から取り出した、胃の内容物で汚れた万年筆を机の上に置き来家は男から身体を離した、男は激しく咳き込み茂垣苦しんだ

「おい、貴様この私にこんな真似をして只で済むとでも思ってるのか!」

苦しみながら喉を抑えて言う男が机の上に置かれた万年筆を穫り

「貴様の様な男は俺があの世に送って遣る!!」

「長官!!お願いですこれ以上彼を刺激しないで下さい!」

しかし男には植嶋一恵の言葉は耳に入らない程逆上していた

「煩い!この私に命令するな!貴様等この世から消えてしまえ!!」

男は手に持った万年筆を壁に投げ捨てた、植嶋一恵と新垣敬三は一斉に床に伏せたしかし万年筆は壁にぶつかり床に転がったが何の変化も起きなかった

「嘘だったのか!?」

力無く椅子に座る男と頭を両手で隠した植嶋と新垣も呆気にとられていた

「本当に平和呆けした連中だぜ!」

来家忠信は余裕綽々で椅子に座り笑っていた


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