牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 12:58
翌朝パッと目が覚めて焦ったけど既にベットには姉は居なくて キッチンで朝シャンのあと朝食食ってた。
「おはよーw」
やたら明るい姉
「おはよう・・・」
メシの間中姉が僕の事を見てる気がして姉のほうを見れない。 その間も姉はなぜかやたらと俺に話しかけてくる。
「ねえ、今日は晴れるかなぁ」とか 「今日は何曜日だっけ」とか
部屋に戻った後も僕の部屋にやってきて勉強してる僕の後ろで 漫画とかを読み始める。
「ねぇ~トオルちゃん~」 「なに?」 「昨日は一緒に寝ちゃったね~」 「そうね」 「朝起きたら隣でトオルちゃん寝てるんだもんビックリしちゃった☆」 「俺も姉ちゃんがあんなに酒癖悪いとは思わなかったよ」 姉のほうを見ないで言う
「私も初めてだよあんなに酔っ払ったのw」 「そう?」 「うん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
ちょっとした沈黙
「やっぱりトオルちゃんが一緒だったからかなぁ・・」 「彼氏とだって飲む事はあったでしょ」 「彼氏の前じゃ飲んだ事無いよ・・・」 「ふ~ん・・・」 「本当に好きだったのかな・・今じゃソレもわかんないよ・・・」 「・・・・・・」 「・・まあそう思えるって事は吹っ切れたって事でしょ?」 「・・・・そうかもね・・・うん・・そうかも」
「ねえ・・・・」 「なに?・・・っていうか今日はやたら絡むね」 「あのね、トオルちゃん今の彼女とはHした?」 「!!・・・なに言ってんの急に!」 「別にそんなに驚かなくても良いじゃん!」
他の家の姉弟の事は知らないが、うちの姉はそういう話は昔から苦手というか 恥ずかしがるので一切したことが無い。 その姉が急にHとか言い出すのでビックリして思わず振り向いた。 姉は顔を真っ赤にしながらコッチを見ていた。
「ち、ちょっと姉としてきになっただけよ!」 「いや、そんなん姉弟で話するこっちゃないだろ・・・」
その時姉の携帯がなる。 しかし姉はぱっと携帯をみただけで今それど頃じゃないというかんじで ピッっと電源をきって側にほおった。
「友達からじゃないの?」 「うん・・でも今はいいの」 「・・・・ねえ・・トオルちゃんの初恋ってやっぱりお姉ちゃんだたの?」 「・・・・・・なんでそんな話を急に?」 「いいじゃんそのくらいの事教えてよ!」
その位と言った割には姉の目はやたら真剣だった。
「・・・・・・もう小学生の頃だよ・・・ガキの頃はよくあるだろそういう事」 「本当?トオルちゃんの初恋って本当に私?」 「・・・だから小学校の時だってば!」 「そうなんだ・・じゃあやっぱり今の彼女さんが私に似てるのってそういう事なんだ・・」
一人で結論付けて突っ走る姉
「ちょ!そういう事は関係ないよ、偶々だろそれ---」 「ねえ、トオルちゃん」 (こいつ聞いてねぇ・・) 「なんだよ・・」
「お姉ちゃんと付き合いたいとか思う?」 「はあ?!!」
思わず階下の両親にも聞こえそうな勢いで声をあげてしまった。
「なにいってんだよ・・」思わず小声になる 「馬鹿言うな」 「バカじゃないもん・・おねえちゃんは真剣だもん・・・」 「今彼氏にふられて姉ちゃんショックでちょっとまいってんだよ、だからそんな事考えるんだ」 「違うもん!もうあの人の事はどうでもいいもん!」 「違う事あるかよ。実際ここ最近姉ちゃん可笑しいじゃん・・弟のデートについてきたりさ」 「酔っ払うし・・」 「・・・・・・・・・・」
「トオルちゃんが悪いんだよ!」 「何で俺が悪いんだよ!」 「だってトオルちゃんが慰めてくれてお姉ちゃん凄い嬉しかったんだもん!」 「トオルちゃん凄い優しいんだもん!今まで会った男の人たちの中で一番優しいんだもん!」 「姉弟でも関係ないもん!私トオルちゃんがいいもん!」
そういうと姉が抱きついてきた。
余りの騒動にしたから両親が 「おーい何喧嘩してんだうるさいぞ」と言ってくる。 どうやら騒いでるとは解っても会話の内容はわかってない様だ。
「他の男の人はもう信じられない・・・トオルちゃんは浮気なんかしないでしょ?」 「確かに俺は浮気はしないけどソレとコレとは話が違うだろ」 「違わない!だって私トオルちゃんの事が好きでスキで仕方ないんだもん・・・・」 「もう、姉ちゃん落ち着けよ・・・」
「俺達は姉弟だぞ・・そういう関係にはなれないんだよ・・」 「ヤダ!」 「ヤダって・・・だって姉弟だぞ・・寂しい時は一緒に居てやるし幾らでも遊んでやるから」 「ヤダ!」
このとき思ったのは姉は付き合う男相手だとこんな風なのかなという事だった。 まるで子供みたいに駄々っ子で甘えん坊 日ごろの姉からは全く想像できない。
「ねえ・・・トオルちゃん・・・お姉ちゃんのこと嫌い?」 「嫌いなわけ無いじゃん・・・」 「じゃあすき?」 「だからスキとか嫌いとかさ・・子供じゃないんだからさ・・」
「私トオルちゃんに嫌われたら・・もう一生一人だよ・・・・」 「何バカなことを言ってんだよ・・・」
ほとほと困り果ててしまった。 日ごろ我侭を言う人じゃない人の突然の我侭と言うのはどうして良いのか解らない。
「大体、俺と姉ちゃんが付き合いだしたら、今の彼女はどうなんだよ・・それって結果的には俺だって浮気したことになるじゃん・・・」 「それは・・・・」
初めてうろたえる姉をみてここだと思った。
姉を諭す糸口が見つかったと思った僕はそこに論点を絞る事にする。
「アイツいい子だっただろ?あの子を姉ちゃんと同じ目にあわせていいの?」 「俺を姉ちゃんを裏切ったような男にするの?」 「・・・・・ソレはヤダ・・・・・」 「だろ?だからもうその話は無しね、姉ちゃんもその内いい人が出てくれば直ぐにそんな事忘れるよ、俺もこの話は忘れるからね・・・」
「・・・・・・・・・・」
そういうとまた僕は勉強に取り掛かる。 姉は随分と長いことベットに座ったまま此方を見てたんじゃないかと思う。
「わかった・・・」
長いこと黙ってた姉が口を開く
「トオルちゃんが彼女が居る間は私も我慢する・・・」 「でも、もし彼女と別れたら私と付き合ってね」
(´д)コ、コイツワカッテネェ・・・
ただ、逆に言うと俺と彼女が別れない限りソレは無いわけだし その内姉も正気に戻るだろうと思ってたのでつい生返事で 「ああ、そうだね」と言ってしまった。
このとき僕は甘く見てた。 姉の強情さと一途さを・・・・・
暫くは何も無かった。
姉はすっかり立ち直ったみたいに見えるらしく父も母も喜んでいた。 実際僕に対しても変な事をいう事はなくなって普通だった。
ただ、相変わらずメールの頻度は高いし 部屋にいるとやって来て一緒にTVみようとか 怖いDVD借りてきたから一緒に見てくれとか
姉は頭も良いので俺も勉強見てもらったりと助かってた。
「ねぇ彼女とはそのごどうなの?w」 「うーんまあ、ぼちぼちだよ」
軽い感じで聞いてきてるけど流石に探りを入れられてる気がして身構えちゃう
姉ちゃんは子供の頃から自慢だった。 頭いいし、友達には美人だ美人だって羨ましがられてた。 それに凄い優しかったしね。
でも、やっぱ好きだとか言われると引いちゃうわけで ちょっと警戒心を持ってたのは事実
でも、それも時間がたつにつれてとけていって 僕も高校卒業して大学生になったり姉ちゃんが社会人になったりして 僕もいつの間にか忘れてた。
姉ちゃんは就職しても実家住まい 僕も自宅から通える大学
彼女とは残念ながら大学入ってサークルの先輩が好きになった、とかで別れた。 凄いショックでかかったけど姉ちゃんには黙ってた。 というか家族にもだまってた。
姉ちゃんも仕事が忙しいみたいで毎日遅くまで働いて帰ってくる。 気になるのは、そろそろ年頃って事で決まった人が居ないのか って心配する両親に対して「私結婚願望ないし」ってノラリクラリしてる所
お見合い写真とか頻繁に親戚とかが持ってくるんだけど、 色々理由をつけて断ってるみたい。
彼女と別れてから3ヶ月くらいしてから 母親が趣味で応募してるペア懸賞旅行が当たった。
当たったのは良かったけど両親とも仕事の都合が付かずに 「勿体無いからあんた達で行って来なさい」と母 「何でだよ・・今更姉弟で旅行もないだろ」 「でも勿体無いじゃない・・」 「叔母さんにでもあげればいいじゃん」 「叔母さん達はもうお年でょ海外旅行は無理よ」 「何処なの?」
「グアム」 「グアム?!」
僕と姉は同時に声を上げた。 正直グアムはちょっと憧れた。
「私グアム行きたいなぁ・・」
姉が目を輝かせて言う。
「ほら、お姉ちゃんと一緒に行きなさいよ」 「そうだ、お姉ちゃんだけじゃ心配だ、お前も一緒に行きなさい」
結局そんな調子で押し切られた。 まあ、実際つい最近も海外旅行中に誘拐されて殺された人が居た事もあって 報道関係の両親にしてみれば気になるところだったとは思う。
結局僕もグアムの誘惑に負けて小遣いも沢山出るのでいいかなと思った。
今思えば油断してたといえば油断してた・・・
<続く>
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