妹がくれた合格祝い_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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妹がくれた合格祝い

15-06-14 01:38

俺が大学に合格したときのこと
俺と妹は特別仲がよかったわけじゃないけど、悪くもない。

妹は俺と違って優等生とまではいかないものの、真面目で学校の先生の評判もそう悪いほうではなかったらしい。

俺の前では結構世話の焼ける妹だったんだ。
CDが欲しいたら、遊びに来ていく服が欲しいたら言うんで、俺が親に嘘ついて小遣いせびったり、合格発表の日、俺は一人で行こうと思ってたんだが、妹は一緒に行きたい、と言い出して、ついてきた。

大学へは電車で40分ほど、乗り換え無し
休みだというのに電車はかなり混雑していた、すし詰めとまではいかないものの、俺と妹の体は密着してしまう程

当時妹は高校1年生だったんだが、もう成長は止まっていたのか、身長が150cmなかった(結局今でも155ぐらいしかない)
俺は180越えていたから、向かい合って密着すると妹の顔は俺の胸にうずまる格好になる。
この時まで、妹とこんな格好になることなんてなかったから、正直どきどきだった。

俺もそこそこ女性経験はあったし、妹とも下ネタ話したりしたこともあったが、その時は別に何も感じなかったが、こうやって密着すると、改めて一人の女として感じてしまった。





とはいえこの場で抱きしめるとか痴漢行為をしようとか思うわけもなく、女を感じていただけだったんだ。

家から3つ目ぐらいの駅でまた相当の人が乗ってきて、さらに俺と妹は密着した。
「大丈夫か?」と聞くと「ちょっと苦しいけど、大丈夫」
と言ってた妹がしばらくするとなんかもじもじ動き出した。

「どうした?」「うん、ちょっと・・・」
言葉を濁してはっきり答えない。
俺は少し首を傾げたが、トイレでも行きたくなったか?と思い、そう気にしていなかった。

すると「はぁん」と妹がやけに色っぽい声を出した。
「どうした?」「うん・・・」

やはり返事をしない。もしかして・・・と思い俺は妹の腰を抱き寄せるように手を回し、お尻の辺りまで手を下ろしたら
そこには痴漢の手が妹のスカートの中に入っていた。

「こら!てめぇ!!!」

俺が怒鳴る。痴漢はびっくりしたんだろう、触っていた手を必死に戻そうとしたが、パンティの中まで入っていた手はパンティに絡まり、簡単に抜けなかった。

俺はその手をしっかりつかみ、振りほどこうとする痴漢の腕を力いっぱい握り締めた。

いたたた・・・」痴漢が声を上げる。妹の背後二人目のやつだ。俺はそのまま腕を握りながらそいつを凝視した。
周りの人たちも痴漢がいたことに気づいたようで、ざわめき始める。

妹は自分が被害者だとばれるのが恥ずかしかったらしく、下を向いて黙って歯を食いしばっているようだった。

次の駅で俺は痴漢の腕を捕まえたまま、電車を降りた。妹も一緒に降りてきた。
何人か同じ駅で降りる人たちは、俺が痴漢の腕を握り締めているのを確認した後「警察呼んできてあげるよ」といって駅長室へ向かってくれた。

俺に腕を握られた痛みのためか、痴漢として捕まったためか痴漢はその場に片膝をついた。

髪の毛には白髪が混ざり、いかにもうだつがあがらなそうな、中年男性だ。
しばらくすると鉄道警察?らしき警官がやってきた。男も警官を見て観念したのだろう。
俺に掴まれた腕からも力が抜けていくのがわかった。

俺と妹はそのまま男と一緒に警察官の詰め所へ行って、住所や名前を聞かれた。
ま、現行犯逮捕だから相手も観念せざるを得ない。言い訳のしようがない。
そこで家にも連絡を入れ、親がすぐに迎えに来る事になったが、痴漢された妹を一人残していくわけにもいかず、親がくるまででその場で待っていた。

どうやら警察署に行く事になるらしいが、それは両親が来てから、ということになった。

1時間程して両親が駅に着いた。二人とも相当焦って来たようで、息遣いが荒い。
母親は妹に近づくや否や抱きついて「大丈夫だった?怖かったでしょ、もう心配ないからね」と言いながら後ろ髪をなでていた。

父はそれを見ながら俺のほうに「おまえが捕まえたのか、よくやってくれたな」と一言つぶやいた。

正直それまでの人生で罵倒された事はあっても、感謝された事なんて記憶の片隅にも無いほどだった俺にはなんか居心地が悪かった。
で、警察署には両親が付き添い、俺は合格発表だけ見て、家で待っていることになった。

大学は一応合格、ま、しがない3流大学といわれるところだけど
家に帰るとまだみんな戻っておらず、俺は自分の部屋で横になり、音楽を聴きながら寝てしまった。

時間にして2時間ほどだろうか、顔になんか物がくっついている感触で目が覚めると、妹が俺の頬にキスをしている。

「おわ?!」
「あ、起きた?大学受かってたでしょ?」
「ああ、受かってた、ってか、何してんだよ」
「おめでとう~のキス」
「なんでキスなんだよ、兄妹で」
「え~私のキス要らない?」

「要らん(きっぱり)」
「そんな…」
「あのなぁ」
「なんてね、ご飯出来てるよ、今日はお兄ちゃんの好きなエビフライ」
「はァ?あああ、飯ね、今行く」
「早く早く」
「なんだよ、寝起きはすぐ動けないんだからさぁ」
「早くしないとエビフライ冷めちゃうじゃない」
「分かったから、手を持つなよ」

そんなやり取りをしながら部屋を出て食卓へいくと、テーブルの上にはエビフライどころか寿司や刺身茶碗蒸等、俺の好物がずらっと並んでる。

「なんで、たかだが大学受かったぐらいで」

父「いや、まぁあれだ、電車のな、ま、今日はおまえが主役だ、ビールも飲んでいいぞ」
と、ま、親としては俺に気を使ってくれたんだろう。
今まで警察に行く時は俺を引き取りに行くときだったりしたしね。

妹「ねぇねぇお兄ちゃん、早くエビフライ食べてよ~」
俺「何で?さっきからエビフライエビフライって」
母「今日はね、幸子が初めて揚物したんだよ」
妹「お兄ちゃんに、ありがとう、の気持ちをこめたエビフライだからね」
俺「ああ、そうなんだ」

取り合えず何もつけずにそのまま食べてみる…いまいち揚がりが悪いが、妹の期待いっぱいの顔を見てるとそうも言えず、黙って全部食べる。

妹「どう?」
俺「うん・・・まぁ初めてにしてはよく出来てるんじゃない」
妹「美味しくなかった?」
俺「ま、何事も練習だよ」

妹はちょっとうつむき加減にしおれていたが、俺が次のエビフライをとり、食べているのを見て少しは機嫌が直ったのか、自分もご飯を食べだした。
食事は何事も無く進み、親父も俺の今日の行いが嬉しかったのか、ご機嫌にビールを飲み、俺にもついできた。

俺はまだ高校生だったが、ま、普段からよく飲んでいた事も有り(それで補導されたから親も飲んでいるのは知っていた)
二人で瓶を5~6本空けた。
ほろ酔い加減の俺は食事を済ませると取り合えず自分の部屋へ戻り、ベットに横になる。
上機嫌な両親を見ながら飲む酒もいいもんだな、等と変に大人な考えをしてみたり
そこへ妹が入ってきた。

「お兄ちゃん、起きてるよね?」
「ああ、どうした?」
「ん~とね、ホントは一緒に合格発表見て、合格してたらその場で、と思ってたんだけど…」
「なにが?」
「お祝いだよ~」
「ほぉ何くれるんだ?」
「ちょっと目つぶってて」
「何で」
「いいじゃん、ちょっとだけだから」
「ふ~ん、まいっか」

そういって目をつぶる…振りをして薄目を開けていた。
薄目だからよくわからないが、妹はお祝いらしき物を持っていない。
小さい物か?と思っていると妹の顔が段々近づいてくる、ん?もしかして…と思う間もなく妹は俺にキスをしてきた。

「おまえ、何するんだ?」
「へへ~しちゃった、しちゃった」(なんかハートマークが顔に出てるんですけど)
「しちゃったじゃねぇよ、おまえ、兄妹で何考えてるんだ」
「だって~兄妹だから、こういう時しか出来ないじゃん…」
「いや、普通の兄妹はしないって」
「分かってるよ、兄妹だからしちゃいけないって…これ以上の事は」
「いや、これ以上もこれ以下も無いの」
「幸のファーストキスは兄いちゃんに上げるって決めてたんだから…」
「あのなぁ…」

この後に言葉が続かない、確かにお兄ちゃんっ子ではあると思っていたが、そこまで考えていたとは。

「安心して、これ以上はしないからね」
「当たり前だろ、早く風呂入って寝ろ!」
「はぁい…」

そういって部屋を出て行った妹
それ以来は特に変な関係になるわけでもなく、以前と同じようなそこそこ仲の良い兄妹として生活していった。

そんな妹の結婚式が今度の日曜日にある。
ジューンブライドが良いとか言っていたが、何もこんなくそ暑い中で、と思いながら、こんな些細な昔話を思い出し妹がせになってくれるのを祈っている。





[体験告白][エッチ][兄と妹][ファーストキス]


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