去年俺の結婚生活が終わった 1_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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去年俺の結婚生活が終わった 1

15-06-14 02:30

結婚3年ちょっとで崩壊。
現在のスペック
俺 27歳 会社員
元嫁洋子 27歳
子供無し。

大学の同級生、サークル仲間。
交際開始は大学3年の時。

サークルOBのコネで俺就職。
入社後入籍。

以下は元嫁洋子の希望を優先してのこと。
・新居は洋子実家のすぐそば。
・子はまだ欲しくない。
・パートでもいいから働きたい。
全て了承。
甘かった。

営業職のため週の半分は出張。
キツい時は半月ウチへ帰れず。
しかし浮気ひとつせず。
洋子との幸せな将来を第一に考え倒れる寸前までがんばる。
実際出張先で高熱のため倒れたこともあるが一日も休まずがんばった。
収入の管理は全て洋子任せ。
もちろん信頼してのこと。
甘かった。
事が公になるまで確認しなかった。





俺も洋子も互いのスケジュールを玄関のホワイトボードに細かく書き込んでいた。
ほとんど俺のスケジュール中心の書き込みなのだが。
「○月○日→○月○日」「○○へ出張」とか。

ある日予定よりだいぶ早く仕事が片付き、洋子へ連絡を入れずに帰宅した。
19時頃帰宅。
しかし部屋は真っ暗。
誰もいない。
洋子のスケジュール、ホワイトボードには特に何も書いてない。
洋子の実家へお土産を持っていく。
洋子は実家へは来ていない。
挨拶もそこそこに自宅へ戻った。


洋子へメールと電話。
電話は留守電。
23時頃、洋子からメールの返信。

「ごめんね。バイトの人たちと飲みに行ってた。今から帰るね。」
こんな感じ。
最寄り駅からのメール。

イライラしたけど深く追求せず。
これが俺と洋子の決まり。

30分ほどして元嫁帰宅。
うっすらだが酒臭い。
タバコの匂いもする。
ちなみに俺は普段ウチで酒は飲まないようにしている。
タバコは一切吸わない。
何より服装が派手、というより若作り。

「○○さんっているでしょ。カラオケで歌いまくって。」
きいてもないのにかなり饒舌。
イライラしてる俺には、洋子が何かを誤魔化してるように思えた。

「いつもこんなに遅くまで遊んでいるのか?」
そうきくと洋子がいきなりキレた。
「はあっ?」ホントにこう言った。
洋子のキレ姿なんてこの時初て見た。

「わたしを疑ってンの?」
「浮気してると思ってるんでしょ?」
「ふざけないでよ!」
「わたしにだって付き合いがあるのよ!」
えらい剣幕で罵倒された。

「帰ってくるならちゃんと連絡してよ!」
「連絡もしないで帰ってくるのが悪いンじゃん!」

俺は洋子を疑ったという罪悪感から気まずく思い立場が弱くなった。
もう洋子を疑うのは止そうと思った。

甘かった。

洋子へ詫びを入れ、またいつものように働いた。
帰宅する時はきちんと前もって連絡を入れた。
表面上はそれまでと何も変わらない日々のように思えた。
洋子の携帯もタンスもチェックなんて一切しなかった。

数ヵ月後。
親友ゆうじから「ちょっと飲もう」という連絡が入った。
長期出張の翌日は大手を振って定時退勤できるので、そんな日に飲みに行くこととなった。

ゆうじとは中学からの付き合いで、お互い「一生付き合おう」という仲だ。
就職以降、昔に比べれば会う機会も減ってしまったが、それでも親友は親友だ。

ゆうじから衝撃の話をきかされた。
「オマエのかみさん、浮気してないか?」

胸が痛くなった。
一週間ほど前、ゆうじが仕事で○○へ行ったところ、男と腕を組んで歩いている洋子を見かけたそうだ。
気をつかってゆうじは、だいぶ和らげた表現をしていたが。
ハタから見れば、どう見ても仲の良いカップルにしか見えない、とのことだった。

「オマエだから、見て見ぬフリはできなかった」と詫びていた。
胸が痛くて吐き気がして、倒れそうになった。

俺はゆうじへ数ヶ月前のことを話した。

ゆうじは黙ってきいてくれた。
そしてしばらく考えこんだあと、俺に言った。

「勘違いかもしれない。早まったことはするな。」
「俺の知り合いを紹介する。調べてもらおう。」

さっさと飲み屋を出て、タクシーに乗り、ゆうじの知り合いのところへ向かった。
そこは調査会社だった。
調査会社の担当者は元警察関係の人で、ゆうじの親父さんとは親友だった。
さっそく調査を依頼することとなった。
調査費用は身内価格、ほとんどゆうじが貸してくれた。
「ある時払いでいい。」ゆうじには心から感謝した。

ゆうじを含め、担当者と打ち合わせを行なった。
「早まった行動は慎め」
「いつも通りに生活しろ」
「決して自殺など考えないように」

俺の出張期間にあわせて洋子の行動を監視してくれることとなった。
毎日は無理。
時間帯・曜日などを決めて、写真撮影と細かいレポートを頼んだ。

この日は、さすがに自宅へ帰れず、ゆうじのウチへ泊まった。
翌日はゆうじのウチから出勤。帰宅時間は終電ギリギリだったがありがたかった。
洋子はすでに寝ていた。

「もし本当に浮気していたらどうしよう」
「本当に浮気しているんだろうか」
「洋子の気持はもうすでに俺から離れているのだろうか」

いろいろ考えると全く眠れない。
食事も満足にノドを通らない。
気分が悪くてどうしようもなかった。
風呂からあがり、洋子の横に寝る。
胃の辺りにシコリを感じ、吐き気が止まらなかった。

洋子と同じ空間で同じ時間を過ごすことは苦痛以外の何ものでもなかった。
仕事は自分の裁量である程度ならコントロールができる。
辛さを忘れるため、朝から晩まで馬車馬のように働いた。


5日間の出張だった。
出張の前日、ゆうじを含め調査会社の担当者と打ち合わせをした。
この時の打ち合わせは、「もしクロだった場合どうするか?」だった。
これを決めることで方針が変わるとのこと。

食事もままならず、ロクに睡眠もとれず。
限界だった。
再構築は不可能だった。
「離婚します。」
そう答えた。

調査方針は決まった。
クロだということを前提に。
「言い逃れできない証拠を掴む。」
「出張から戻りしだい、離婚へ向けて動く。」
「早まった行動は決してしない。」
夫婦の共有財産などのチェックも出張から戻ってきてからとなった。

翌朝俺はいつも通り出張へ出発した。
腹の中では「勘違いであって欲しい」という気持と「浮気してんだろう」という気持がドロドロと渦を巻いていた。
イライラが収まらず貧乏揺すりが止まらなくなっていた。
羽を伸ばす気になど全くなれず、ホテルの部屋でひとり胃痛に苦しんだ。

仕事が終わり、ウチへ戻らず、まっすぐ調査会社へ向かった。
調査結果はクロだった。
それも単なる浮気ではなく、最悪の形だった。

相手はパート先のフリーターだった。
フリーター馬鹿男と呼びたい。
馬鹿男はバンドマンらしい。
年令21歳。
バイトが終わると仲良く退勤、馬鹿男アパートへ。

馬鹿男が楽器を持っている時は音楽スタジオへ行く日とのこと。
洋子がひとりで馬鹿男アパートへ。
おそらく飯でも作っているのだろう。

ライブもあった。
ライブの打ち上げは洋子が仕切っていた。
調査員の話では酔ったメンバーたちに平気で胸を揉まれはしゃいでいたようだ。
打ち上げの支払いは洋子が行なっていた。
「財産チェックを急いで行なってください」と調査員に言われた。
そのまま馬鹿男アパートへ、大人数で入っていった。
アパートの中で何が行なわれていたのかまでは調べることができなかったという。
「おそらく・・・」という話だった。
というのは翌日、同部屋の前に半透明のゴミ袋が出ており、
チェックしたところ山のようなティッシュと沢山の使用済みコンドームが確認できたとのこと。
夜はまた馬鹿男と洋子が連れ立って部屋へ入っていった。

眩暈がした。

もう迷いは無かった。
愛情がスゥーッと醒めていく感覚を憶えた。

ここで弁護士を紹介された。
洋子と馬鹿男はもちろん、全員を確実に追い込むため万全の包囲網をしく形となった。
離婚するため・損害賠償金を得るため、さらなる確実な証拠を集め。
俺は財産のチェック、できれば洋子の携帯などをチェック。
調査員は馬鹿男バンドのメンバーの本名・自宅・実家・勤務先などをチェック。
ゆうじも出来る限り協力してくれることとなった。
「借金は慰謝料で返してくれよ」と言った。
ゆうじなりに気をつかってくれたようだった。

不思議なことに胃の痛みが消えた。
次の日から、Xデーへ向けて動き出した。
この頃すっかりやつれてしまった俺は、会社へ有給を申し出た。
見るからに病的なほど痩せこけた俺を見て上司もOKを出してくれた。
出張を装い、ゆうじ宅へ宿泊し、洋子の動向を見張るつもりだった。

洋子は一瞬も携帯を手放さずチェックすることは不可能だった。
貯金は俺の思っていた額の半分以下に減っていた。
タンスの中には俺が見たこともない派手な服や下着があった。

馬鹿男バンドのメンバーの情報が揃った。
全員独身の貧乏野郎のため、賠償金の請求は本人並びにそれぞれの親へ行なうこととなった。

<続く>

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