牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 02:32
嫁の真奈美とは結婚して2年目だ。 とは言っても、学生代から付き合っていたので、もう8年一緒にいる。 真奈美は俺より2つ年下で、真奈美が卒業した時には、俺はもう会社でも結構評価されていて、充分やっていけると思っていたので、すぐに結婚した。
子供もまだ作る気が無く、まだまだ恋人のようにラブラブな感じで過ごしている。
真奈美は、小西真奈美のようなおとなしい感じのルックスで、その可愛らしさに俺が一目惚れして、必死になってアタックして何とか彼女に出来た。 それからは、とくに喧嘩も浮気もなく、仲良く今日まで過ごしてきた。
真奈美は、基本的に奥手で恥ずかしがりなので、セックスに関してはそれほど積極的ではなく、そこだけは不満に思うこともあるのだが、逆に言えばいつまでも初々しく恥ずかしがる真奈美とセックス出来るのは、幸福であるとも言えると思っていた。
仕事を終えて家に帰り、いつものように嫁と夕食を食べていると、嫁が真剣な顔で言ってきた。 「ねえ、かず君、私、バイト止めようと思うんだ。」 真奈美は、学生の頃からカフェでバイトしていて、卒業と同時に俺と結婚したので、いまでも週に2日程度だが続けていた。 収入的にも、嫁が働く必要は無かったのだが、何もしないと退屈だし申し訳ないという理由で働いていた。 それなりに楽しく働いていたはずだが、突然の申し出に少し驚いて理由を聞くと、なんとなく言いづらそうに 「うん、、、 最近よく来てくれるお客さんがいるんだけど、、、 しつこく誘われるんだ、、、 あっ! もちろん、最初からずっと断ってるよ!」
俺は、一瞬世界が赤くなったと思うほど怒りがわいた。 ただ、嫁の本当に迷惑しているという感じが冷静にさせた。
「だったら、オーナーに言って、そいつを出禁にしてもらえば?」 「何回かそれとなく相談したんだけどね、、、 そのお客さん、凄く感じが良いから、店の人達に結構人気なんだ、、、 だから、私が本気で困ってるって、イマイチ伝わらないんだ、、、」
「真奈美はそのお客さん、どう思ってるの?」 「え?凄く困ってるよ。」
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