牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 02:45
出会ったときから一目惚れで、ずっと好きだった麻衣。でも、僕に振り向いてくれず、逆に彼女の恋の相談相手のような感じになっていた。 それでも諦めずにいた僕に、チャンスが来て付き合うことが出来た。 でも麻衣は、僕と付き合っても、別れた先輩を忘れることが出来ないこと、僕はずっと二番だと言うことを、申し訳なさそうに告げた。 僕は、いつか先輩を忘れさせることが出来ると信じて、そんな条件でも麻衣と付き合い続け、とうとう結婚出来た。 そして結婚して2年経ったある日、偶然街で、麻衣の別れた彼氏である先輩と出会ってしまった。
迷いに迷ったが、麻衣にもその話をした。結局、麻衣はもう一度先輩に会いたいと、泣いて謝りながら言ってきた。 そしてその日は来て、なぜか僕は先輩の嫁さんのアリーさんと過ごすことになった。麻衣が元カレと会っているという、最悪な状況にも関わらず、よりによってアリーさんとセックスをしてしまった……。
それは今まで経験したことのない、激しくエロいセックスだった。 自己嫌悪に押しつぶされながら帰宅すると、すでに麻衣は帰ってきていた。
『……キスしちゃった……。先輩と、キスしちゃったよぉ』 泣きながら言う麻衣。でも僕は、アリーさんとのことがあり何も言えなかった。
すると、麻衣が僕に抱きついてきた。 『ゴメンなさい……。どうしよう? 私、わかんないよ……。どうしたらいい?』 泣きながら聞いてくる麻衣。僕はこんな状況なのに、麻衣の涙を見たことで、麻衣を助けたくなった。
「好きなの? まだ先輩のこと好きなの?」 僕は喉がカラカラになるのを感じながら、何とかそう聞いた。 『……わかんない……』 麻衣は、本当に困り果てた感じだ。
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