牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 04:12
莉亜ちゃんは、握る力を強めたり弱めたりしている。
「な、なんか生きてるみたい、ビクビクしてる」
しばらく指で突ついたり、角度を変えて眺めさせたりし、もういいよね、と俺が言う前に莉亜ちゃんがまた口を開いた。
「ね、セイエキってこの先っぽの穴から出るの?」 「そ、そうだよ」 「男の子って自分で擦って出すんだって、須藤くんが言ってた」
須藤、いいかげんにしろ。
「おにいちゃんも、するの?」 「あ……たまに」 「シャセイ、っていうんだよね」
まさか見たいとか言うんじゃ?
「見たい……」
やっぱり……。
「いや、それは……」
莉亜ちゃんの目は好奇心でギラギラしている。しょうがない、とりあえず満足させてこの状況をなんとかしないと。
「そ、それはね、こうするんだよ」
俺は自分で扱き始めた。情けない……十一歳(莉亜ちゃんの誕生日は六月だ)の女の子の前でオナニーするなんて変態以外の何者でもない。いや、その子の裸見て、興奮して、胸触って、アソコ触ってイカせたんだから十分変態か。
「あたしもしていい?」
え? 莉亜ちゃんもオナニーするってこと?
「い、いいけど」
答えると、恐る恐る手を伸ばし、扱きはじめる。あ、なるほど、そっちね。だけど……これはかなり……気持ちいい。俺の理性はまた崩れ始めた。
「ちょっと待って」
俺は湯船の縁に腰掛けた。脚を開くと、その前に莉亜ちゃんを座らせる。
「ほら、今みたいにして」 「う、うん」
莉亜ちゃんはペニスを握ると手を上下させはじめる。
「ああ……気持ちいいよ」
そう言うと莉亜ちゃんは嬉しそうに微笑みながら、扱く手を速める。
「な、なんかヌルヌルしてきたね」 「ああ、気持ちよくなると、男はおチンチンの先からヌルヌルしたものが出るんだよ、射精の前にね」 「そうなんだあ……」
莉亜ちゃんは興味津々といった目でペニスを観察している。俺の興奮はさらに高まり、亀頭が膨れ上がり、どす黒くなっている。
「ね、おにいちゃん」 「な、なに?」 「おチンチンを舐めたら気持ちよくなるって、ほんと?」 「ええ?」
まさか、それも須藤に聞たのか。ぶん殴ってやりたい……。
「あ、あのね友達に貸してもらった本に書いてあったの」 「本?」 「あ、あの、マンガとか」
そういや、レディースコミックってかなり過激だと聞いたことがある。そんな描写まであんのか……嘆かわしい。いや、小学生に扱かせてる俺が言うことじゃないか。
「そ、そうだね、してくれるの?」 「うん、お兄ちゃんが気持ちよくなるなら……」
窺うような表情で見上げる。ああ、もうどうにでもなれ、っていうか、して欲しい。
「うん、じゃあしてくれる?」 「ん……」
莉亜ちゃんは頷くと、顔を近づけ、舌を這わせ始めた。
「う……!」
パンパンに張り切った亀頭に痛がゆいような快感が走る。莉亜ちゃんは上目遣いで俺の表情を確かめている。
「そ、そう、先の穴のとことか、下のくびれてるとことか舐めてみて」
こくんと頷き、素直に従う莉亜ちゃん。ペニスがビクビクと痙攣する。莉亜ちゃんはその度に目を見開きながら、舌を這わせ続ける。竿や、袋のほうまで舐めさせた。
「じゃあね、今度はくわえてみて」 「うん」
温かな口の中に含み込まれる。
「歯が当たったら痛いから……当たらないように顔を前後に動かしてみて」
うん、と莉亜ちゃんが頷き、頭を動かしはじめる。莉亜ちゃんの小さな唇がペニスを扱きはじめる。
「ああ、すごく気持ちいいよ……」
溜め息混じりに言うと莉亜ちゃんが嬉しそうに微笑む。
「できるだけ奥まで入れてみて」 「ん……」
深くくわえ込もうとしたが、やはりのどにつかえるのが苦しいらしい。
「く、苦しいよおにいちゃん」 「そうだね、あまり無理しないでいいよ、莉亜ちゃんが大丈夫なところまででいいから」 「うん……」 「握った手も動かして」
莉亜ちゃんが口の中に出入りさせつつ、手でもしっかりと扱きはじめる。
「り、莉亜ちゃん、気持ちいいよ……」
そう言う声が上擦ってしまう。莉亜ちゃんは懸命にペニスを手と口で愛撫し続ける。いいようのない快感が押し寄せてくる。だが、このまま口の中にぶちまけるわけにはいかないな、莉亜ちゃんがびっくりするし、彼女の希望はシャセイがみたいってことだったからな。
「莉亜ちゃん、ちょっと止めて」
脚の間に座っていた莉亜ちゃんを右足の横に移動させた。
「手でしてくれる?」 「うん」
莉亜ちゃんは右足の太腿に顎を乗せ、ペニスを見つめながら扱きはじめる。
「お、おにいちゃん、苦しいの?」
俺の呼吸はかなり早くなり、乱れていた。
「ううん、気持ちいいんだよ……もっと手を速く動かしてくれる?」 「うん、わかった、こう?」
莉亜ちゃんの手の動きが速くなる。
「そ、そう……もうすぐ出るよ……」 「シャセイ、するの?」
莉亜ちゃんも興奮のためか少し呼吸が乱れている。あまりの快感と興奮のため、俺の体が何度も痙攣する。
「あ、出るよ!」
莉亜ちゃんの手の中でペニスが二、三度大きく跳ね上がり、勢いよく精液を噴き出した。
「キャッ」
莉亜ちゃんが驚いて小さく声をあげた。断続的に何度も精液が飛び散るのを呆然とした表情で見つめている。絞り切るように出し切った精液が、ペニスを握ったままの莉亜ちゃんの指を汚した。俺は大きく溜め息をついた。
「これがセイエキ、なんだ」
莉亜ちゃんは指についた精液の臭いを嗅ぐように鼻先へ持っていき、首を傾げた。ちょっと指先を舐める。
「なんかわかんないけど、ヘンな臭いと味……」
莉亜ちゃんは俺の顔を見上げ、上気した頬を緩めてくすっと笑った。
俺のトレーナーを着た莉亜ちゃんはテレビの前に座り、冷たいお茶を飲んでいた。が、テレビはついていない。
何も映っていない画面を眺めながら、風呂から上がってから、ひと言も話さず、こちらに背を向けたままグラスをときどき思い出したように、口に運ぶ。
俺はそんな莉亜ちゃんをちらちら見ながら、キッチンで片付けものをするふりをしていた。
ど、どうしよう……。射精後、一気に頭が冷え、大変なことをしてしまったと、罪悪感と焦燥感にかられていた。小学生の莉亜ちゃんを愛撫し、イかせ、さらにペニスを扱かせ、フェラさせて、目の前でイくところまで見せてしまったのだ。立派に犯罪者である。
「おにいちゃん、なにしてるの?」
莉亜ちゃんの呼ぶ声に、洗っていた皿を取りおとしそうになる、すでに洗うのは三回目であった。
「あ、ちょっと洗い物を……」 「ね、こっちきて」 「うん、もう終わるから」
もうこれ以上時間稼ぎは出来なかった。俺は覚悟を決め、莉亜ちゃんのもとへと向かった。
<続く>
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