牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 04:20
「とにかくよ…今日はマサトの誕生日なんだ…せめて今日は帰してやってくれ」 「波動おお拳!波動おお拳!」 「何言ってんの?今日は俺らが呼んだんじゃねえ、あの女が自分から勝手に来たんだぜ」 「ああ!また…ああ!気持ちいい!」 「サヤカちゃんが勝手に来た?」 「アイゴー!アイゴー!アイゴーアッパーカー!」 「ああ、そうだ…だから文句言われる筋合いはねえ」 「ああ!駄目!また…また逝っちゃうああああ!」 「しょおおりゅう拳!」 「武田…ちょっと外出よう…ここでは話しが出来ない」
俺と武田は外に出た。
俺と武田は近く公園に行き話しをした。
「まず…サヤカちゃんが勝手に来たって言ってたな?」 「ああ…ウソじゃねえよ」 …じゃあサヤカちゃんは今日がマサトの誕生日だって分かっててワザと? 「…あと最初にサヤカちゃんをマワす計画を立てたのは誰だ?」 「誰って事はねえな…あの女が自分から電話かけてきたんだ」 「…誰に?」 「俺とか伊藤とか…色んな奴に」 「…何で?」 「知らねえよ…俺らも訳分かんねえんだ」 「ナンパしたって言ってなかったか?」 「ああ伊藤がな…ナンパって言うか、最初はみんなでカラオケ行ったんだ…で、土田の家で飲まねえかってなって」
…何かよく分からない。
「そういや最初に来た時、見た事ない奴がいっぱいいたな…あれ、お前らの友達か」 「いや…マサトの中学の同級生とか…マサトの幼なじみとか…」 「…何で?」 「だから、あの女がマサトの周りの人間の電話番号勝手に調べて片っ端からかけまくってたんだよ」 「サヤカちゃんは何の用でかけたんだ?」 「…マサト君と付き合ってるんですけど、マサト君の事教えて下さいとか、マサト君、あたしの事何て言ってましたとか、今度遊びませんかとか」 「…それで?」 「…で女と待ち合わせして会ったらよ、知らねえ奴がいっぱいいて、伊藤までいるし…何だこりゃって」
聞けば聞くほど意味が分からない。 サヤカちゃんの目的って…
「あの連中はサヤカちゃんが集めたのか?…しかも全部マサトの知り合い」 「ああ…訳分かんねえだろ」 「土田や堤みの所にもサヤカちゃんが電話かけてきたのか?」 「あの二人は違う、この女酔いつぶしてマワそうってかって事になったんだけど、知り合いで一人暮らしてるの土田だけだから…部屋借りたんだ…堤はその時、たまたま土田の家で遊んでたみたいでよ…」
話しをまとめると あの時いた連中はマサトの幼なじみやマサトの中学の同級生、マサトのクラスメートの伊藤や部活の仲間の武田… 繋がりのないマサトの知り合いをサヤカちゃんが勝手に集めた。 土田と堤は武田の中学からの友達で俺のクラスメートでもあり、輪姦に加わったのは偶然 サヤカちゃんは何がしたかったんだ?
「飲もうぜって言ったら簡単に着いて来てよ…泊まってけよって言ったら、うんイイよって自分から親に電話かけてウソついたんだよ…マワして下さいって言ってるようなもんだろ?」
サヤカちゃんは、頭がおかしいのか?…それとも
「まだ話し続けるか?」 「いや…いい」
俺と武田は土田のアパートに戻った。 アパートに戻ると男が2人増えていた。前に来た時に見た顔だ。 4人で麻雀してる。その横でサヤカちゃんはまだ伊藤とSEXしていた。 まるで周りを気にせずに、二人だけの世界に入ってる。
しばらく伊藤とSEXしていたと思うと土田と交代した。 土田ともお互い抱きしめ合って恋人のようなSEXをしている。 土田とSEXが終わるとまた別の男とSEX。 そんな感じで次々と相手が変わっていた。
みんなが麻雀をしたりストIIをしたりしてる中、サヤカちゃんだけはずっとSEXを続けてる。 そんな状態が夜まで続いていた。
それはそうと、俺にはサヤカちゃんから電話がかかってきた事はない。 マサトと一番仲がいいのは俺だ。 サヤカちゃんはマサトの友達やマサトの周りにいる男に電話をかけまくったそうだが何故、俺には電話をかけて来なかったんだろう?
もう夜9時を過ぎてる。 俺はSEXしてるサヤカちゃんに話しかけた。
「家に帰らなくて大丈夫なのか?マサトに電話かけるんだろ」
サヤカちゃんはハァハァ言いながら部屋の時計を見る。
「もうこんな時間…ヒロ君に電話かけないと…」
サヤカちゃんはフラフラと立ち上がった。 目の前に電話があるのに、サヤカちゃんはわざわざ奥の部屋にあったコードレスホーンを手にした。 …家に帰って電話かけるんじゃないのか?
「…ごめん、ヒロ君に電話かけるから音は出さないでね」
サヤカちゃんはそう言ってマサトに電話をかけた。 「もしもしヒロ君、家に帰ったから…うん…今日はごめんね…」 サヤカちゃんは奥の部屋に座って素っ裸で電話している。 部屋にいる男達は静かにその様子を見ていた。
「うん…そうなの…でね…」 サヤカちゃんは会話を続ける。 そこでチンポを勃起させた伊藤が奥の部屋へ行こうとした。
「おい、やめとけって…」
俺は小さい声で言い伊藤の腕を着かんで止めようとした。 しかし、伊藤は俺を振り切り奥の部屋に行ってしまった。 土田も堤も武田も他の男2人も皆、奥の部屋に行ってしまった。 ちなみに後で聞いたのだが、この見知らぬ2人の男はどちらもマサトの中学の同級生で、家田と尾形と言う名前らしい。 男達が部屋に入って行くとサヤカちゃんは慌てた。 俺が連れ戻そうとすると部屋から押し出され、武田にフスマを閉められてしまった。
「ん?何でもない…ちょっと眠いの…」
閉ざされた奥の部屋からはサヤカちゃんの話し声だけが聞こえる。 一人残された俺はタバコに火を付けた。
「…うん…大丈夫…うん…そうなの…」
サヤカちゃんの声は全然普通だ。 奥の部屋で何をしてるのか、かえって気になる… 覗いてみようかとフスマに近づいたが思いとどまった。 その時、電話機が俺の視界に入った。 マサトはどんな事を言ってんだろ?全然気付いてないんだろうか? 俺はつい受話器を取ってしまった。
「今日、ずっと一人で家にいたからさ…寂しかったよ」 「…あたしも会いたかったんだけど…今日ヒロ君の誕生日だったのに…本当にごめんね」 「いいよ…サヤカの声聞けただけでもよかった」
マサトは全然気付いてない。
「頼むから浮気しないでくれよ」 「…絶対そんな事しないから…安心して…」 「本当かなあ…何か心配だなあ…何か行動が怪しいからさあ…」 「…そんな事ないから」 「こないだごめんな…俺…つい疑って殴っちゃって」 「…いいよ…もう」 「本当にごめんね…早くサヤカに会いたい」 「うん…明日会えるから…」 「早くサヤカに会いたいよお…サヤカ大好きだよサヤカ…」
危うく吹き出しそうなった。マサトは甘えん坊なんだ… 何も知らずに… でも電話の会話は不自然さはない。俺がマサトでも気付かないだろう。 奥の部屋で何をしてるかすごく気になる。
マサトが可哀想すぎる。 この場にいるだけで俺はマサトに対して許されない罪を犯しているんじゃ… 俺は帰った方がいいのか? しかし湧き出る好奇心も抑えられない。 その時、俺の頭の中に選択肢が浮かんできた。
1:この部屋で一人でタバコを吸ってる 2:奥の部屋を覗く 3:家に帰る
俺は迷わず2を選んだ。 もしかしたら武田達はただいるだけで何もしてないかもしれない。 俺はあんだけ言ったんだ。あいつらにだって多少の良心はあると思う。 サヤカちゃんの話し声だって普通だし。
「何もしてない…そうに決まってる」
そして俺は音を立てないようソーッとフスマを開けた。
フスマを開けると、そこには不様な格好をしたサヤカちゃんの姿があった。 男達が部屋に入って行った時、サヤカちゃんは驚いて抵抗してたが無駄だった。 マングリの格好で両足を家田と堤に限界まで広げられ、両方の乳首を土田と尾形に吸われながら電話している。
武田はその不様な格好のサヤカちゃんの丸見えになったマンコに生のまま容赦なくチンポを奥までズボズボ入れてる。 そんな状態でもサヤカちゃんは平静を装いマサトと電話している。 しかし、サヤカちゃんの表情を見ると目は虚ろでよだれをダラダラと垂らしている。 信じられないほど気持ち良い。 そんな表情だった。
「…うん…ヒロ君大好き」
マングリ状態で恋人と愛を語り合うサヤカちゃんに武田は遠慮なくチンポをぶちこむ。
「…うん…そう」
ジュボジュボジュボ…
「うん…聞いてるよ…」
サヤカちゃんはマサトがしゃべってる隙に伊藤のチンポをゃぶったりディープキスしたりしてる。
「うん…眠いだけ…」
ジュボジュボジュボ…
「…サヤカちゃん」
俺はその様子を勃起しながら呆然と見ていた。 サヤカちゃんにとってマサトはどんな存在なんだ? マサトが大切じゃないのか? いや…サヤカちゃんのマサトを思う気持ちは嘘ではない。 じゃあどうしてそんな事が出来る… 恋人の誕生日に恋人と愛を語り合いながらの輪姦。 しかもすべて関係を持ってはいけない相手。 究極とも言える罪悪感や背徳感。 サヤカちゃんにとってマサトは何よりも大切な存在。 本気でマサトを好きだと思うからこそ得られる最高の快楽。
「…ううん…ちょっと寝てただけ…」
また逝かされてる。 何度逝かされても男達はサヤカちゃんを凌辱をし続ける。 それでもサヤカちゃんは電話を続ける。 マサトは気付かない。 違和感を感じても、まさか最愛の恋人にそんな酷い事されてるとは夢にも思ってないのだろう。 サヤカちゃんへの恋心がマサトを完全に盲目にしている。 そんなマサトを余所にサヤカちゃんは今、快楽の極地にいる。
それから1年後…
あの後 マサトは高校を卒業してすぐサヤカちゃんと別れていた。 マサトの振るう暴力にサヤカちゃんが耐えられなくなった事が原因でマサトはフラレた。 マサトはサヤカちゃんに暴力を振るった事を死ぬほど後悔していた。
あの事に気付いた訳ではない。 実際何が起こってるのか分からなくても、マサトはいつも強烈な不安を感じていた。マサトは何も知らない。 だからサヤカちゃんに未練がたっぷり残ってる。 新しい恋人を探す気はまったくないようだ。 そして今日はマサトの誕生日。俺はマサトの部屋にいた。
「じゃあ俺そろそろ行くわ」 「…何処に行くんだよ?」
マサトは寂しそうだ。
「ちょっとな…まあ元気出せよ兄弟」 「…なあ、みんな俺の事兄弟って呼ぶけどなんなんだ?」 「みんな運命共同体だからな」 「…どういう意味だよ?」 「ふっ…みんなお前の事好きなんだよ…」
マサトはいまだに気付いていない。 信じられない事に、あれから15年過ぎた今でもサヤカを思い続け… …独身を貫いている
終わり
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