牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 04:59
高校時代、俺はブラスバンド部だった。 やはり音楽系の部ということで男子より女子の方が多かったけど、みんな仲の良い友達のような感じで、恋愛にはあまり発展しないでいた。
中には付き合ってる奴らもいたけど、うちの部は、というか、ブラバンは「運動系文化部」と言われるほどハードで、練習時間が長くてデートする時間が取れなかったり、周りにいる別の異性に余計な嫉妬をしてしまったりして、 なかなか続かないカップルが多いみたいだった。
うちの部では、毎年6月に定期演奏会があって、そこで3年生は引退になる。 俺らは最後の演奏会に向けて、部活に打ち込んでいた。
4月。高校生活最後の1年が始まり、卒業した先輩たちに代わって新1年生が入部してきた。 普通、思春期の野郎が集まれば、「誰々がかわいい」だの、 「胸が大きい」だの、そういう話も出るんだろうけど、 その頃、俺らは最後の定期演奏会のことで頭がいっぱいで、 そんな余裕は無かったように思う。
そして、その新入生の中に、彼女はいた。 (仮にサナとしておきます)
サナは童顔で、まだあどけなさの残るかわいらしい感じのコだった。 小さい顔に不釣合いの大きなフレームのメガネをしていた。 (イメージ的には名探偵コナン(w) 新入生のパートが決まり、サナは俺と同じパートに入ってきた。
サナ「よろしくお願いしますっ!」 俺「よろしくね。前から楽器やってたの?」 サナ「いえ、やったことないんです。」 俺「そっか、じゃ、吹けるようになるまで大変だけど、がんばってね。」 サナ「はいっ!」
最初はこんなやりとりだったと思う。 ただその日からなんとなく、少しずつ、俺の視界の中に、サナは入ってくるようになった。
「センパイ、こんにちはっ!」とか「今日も終わるの遅いんですか?」とか、 (遅くなるので1年生は先に帰してた)他愛ないやりとりなんだけど、 なんだかやたらと元気がよくて。
普段の練習のほかに、当然、授業もあって、本番が近づくにつれてバテバテになっていたけれど、いつからか、サナのあいさつに元気付けられるようになっていた。 でも表向きは照れもあり、素っ気無い態度をずっととっていた。
あっという間に、定期演奏会当日。 大きなトラブルもなく無事にコンサートは終了し、僕らは引退。 その日の打ち上げで、パートの後輩から花束を受け取った。 サナは後ろの方で、笑顔を見せていた。
次の日、演奏会で使った楽器などを片づけに部室へ。 他のみんなも来ていて、同じ3年生の奴らと、 「終わっっちゃったねぇ」などと感慨にふけりながら、 今後、後輩へ受け継がれる楽器を念入りに手入れした。
することがなくなった後も、みんな名残惜しそうに帰ろうとしなかったが、なんとなく手持ちぶさたになったので、俺は先に帰ることにした。
休日でひっそりとした廊下を通り、靴箱のところで靴を履いて、 校舎を出ようとした瞬間、後ろから声がした。
「先輩っ!」
振り返ると、サナが走ってきた。
「私も帰るところなんですけど」 「・・・、そっか。」
俺は相変わらず素っ気無い返事をして、校門に向かった。 サナは後からついてきた。
二人とも無言のまま、校門へ。
「先輩?」 サナが立ち止まった。
「昨日はお疲れさまでした。」 「あ、うん。ありがと。」 「ソロ上手くいってよかったですね♪」 「うん、そうだね。緊張したよ~。」
最初はお互いぎこちないやりとりだったが、だんだんと二人とも笑顔になった。 それから、いつものように、他愛ない話が続いた。 「でも部活終わっちゃったな~」 「そうですねー、もう音楽室には来ないんですか?」 「そうだね、あんまり来れなくなるね。」
「そうですか・・・。」
それまで笑顔だったサナの表情が、急に沈んでいく。 俺も戸惑って、言葉が出なかった。 しばらくの沈黙の後。
「私、先輩とこうやって話したりしてると、なんだか、ドキドキして・・」 「・・・」 「なんだろう、こういう気持ちって・・。」
サナの言葉に、何も言えない俺。 こうやって女の子から告白されたのは初めてだったので、何も考えられなくなってた。 心臓だけが口から飛び出そうな勢いで高鳴っていた。
それでも精一杯冷静を装って、口を開いた。
「途中まで一緒に帰ろっか。」 「はいっ!」
サナは再び笑顔になった。 そして俺の左手を、サナはそっと握った。
帰り道、何を話したかは覚えてない。 ただ、左手のぬくもりだけが残っている。
別れ際、俺の方から改めて告白した。
いつからか、気になっていたと。
サナは嬉しそうに聞いていた。
それから俺らは、時々一緒に帰るようになった。 同期の奴らは気づいていなかったが、部の後輩たちはわかっていたようだ。
しばらくして、演奏会の反省会で、再び俺は部室へ顔を出した。 いつもの顔が並ぶ中、反省会は終わり、完全に部から引退した。 その日の帰り道。
「先輩、あの、今から私の家に、来ませんか?」 「え?」 「今日、家に誰もいないから」 「そ、そうなんだ。でもさ・・・」 「ダメですか?」
俺はひどく動揺していたが、 サナの下から覗き込むような視線に、断れるハズも無く。
家に着くとサナは2階の自分の部屋に案内した。 小奇麗に整理され、カーぺットやベッドのシーツが暖色系でまとめられた女の子らしい部屋だった。 「ちょっと待っててくださいね」サナはそう言うと1階に降りていった。
俺はドキドキしながらキョロキョロと部屋を見回す。と、机の上に写真立てがあった。 そこには飾られていたのは、演奏会の打ち上げの時にパートの後輩たちと撮った写真。 2年生を差し置いて、前列でしゃがむ俺のすぐ後ろをさりげなくキープしていた(笑)。
しばらくするとサナが飲み物を持って戻ってきた。 別の部屋で着替えたらしく、長袖シャツに短パンというラフな格好になっていた。 俺はますますドキドキしたが努めて冷静を装い、いつものように他愛ない話を始めた。
話は俺の受験勉強のこと、そして大学のことへ。
「え、じゃ、先輩、家を離れるんですか?」 「うん、そのつもり。受かればの話だけどね。」 「そしたら一人暮らしかぁ。・・遊びに行ってもいい?」 「うん。料理とか作ってくれよ。」 「じゃあ、今から練習しておきますねっ。」
そう言って笑いながら、俺に寄り添うサナ。ドキドキしながら俺は抱きしめた。 その腕の中でサナは体を反転させ、顔を近づけてきた。 それまで一緒に帰る中で、キスは済ませていた。その時と同じように、俺は唇を重ねる。 顔を見合わせた後、もう1度、長いキス。 二人だけの空間にいることがそうさせるのか、いつしか舌を絡ませた。 「んっ」サナが息を漏らす。お互いの心臓の鼓動が伝わるようだった。
しばらくキスをするうち、サナは自分から後ろに体重をかけた。 それに引っ張られる俺。押し倒す格好になって、俺はふと動きを止めた。 これから起きようとしていることが、まだ理解できないでいた。 ただ、俺のモノだけは、今までにないほど大きくなっていた。
「先輩・・・」サナは俺をさらに引っ張る。 普段、学校では見せないサナの表情を見た時、自分の中で何かが切れた。
ゆっくり、サナのメガネを外す。瞳は、俺をまっすぐ見ていた。 俺はサナに体重を掛けないように覆い被さり、再び激しくキスをした。
そうするうちに、サナは俺の左手を取って、自分の胸へ導いた。 俺は少し驚いたが、導かれるまま胸に触れた。 やわらかなサナの胸の感触が左手に伝わる。着替えた時にブラは外したようだ。 ちょうど手のひらに収まる程度の大きさだった。初めて感じる手触りに感激した俺は、腰のところからシャツの中に手を入れ、直接触れてみた。 手のひらに乳首の感触があった。
「あっ」サナが体をよじらせて息を漏らす。 その声に俺は完全にスイッチが入ってしまいw、夢中で胸を揉んだ。 「んっ、んっ・・・」サナは小さく声をあげた。
俺はシャツを脱がせると、サナの胸を見つめた。 色白の肌、薄い茶色の乳首がかわいらしい胸だった。 恥ずかしそうな、嬉しそうな、微妙な表情でサナは俺を見ている。 俺は乳首にキスをすると、その胸を、できるかぎり優しく愛撫した。
しばらくして俺は、胸にキスしながら太ももへと手を伸ばした。 女の肌ってこんなにスベスベしてるのか、と妙に冷静に思ったりした。 少しずつ手を上の方に移動させ、そして短パンのすき間から手入れて、サナの秘部に触れた。
「はぁっ」サナが再び声を漏らす。俺はさらに興奮して、下着越しにその部分に沿って手を動かした。 サナは目を閉じて「はぁ、はぁ・・」と息を乱している。触れている部分が湿っているのがわかった。
俺はサナの短パンと薄い水色のパンティを脱がせた。サナの秘部があらわになる。 幼い頃、同級生や妹のは見たことがあったけど、それと全く違う形をしていたので少し驚いた。 俺はその割れ目に沿って、そっと指を動かす。 「んっ・・」サナは一瞬ビクッと体を震わせたが、目は閉じたままだった。 俺はしばらく指で愛撫しつづけた。
と、不意に。 サナの手が俺のモノに触れた。俺は思わずサナから離れる。でも手は触れたままだった。 「あー、なんか大きくなってる」「サナがそうやって触るからだろー?」「へへっ」 いたずらっぽく笑ってサナは起き上がると、 「先輩も・・」と俺のシャツのボタンを外していった。 なんだか恥ずかしくなり途中からは自分で脱いだ。
裸になった俺らは、しばらくの間、抱きしめ合った。 「好き。」というサナの声。「俺も。大好きだよ。」と応えた。
サナを抱きしめながら、俺はどうしようかと考えていた。 こんな展開になるとは思ってなかったから、コンドームは持ってなかった。 かといって生でするほどの度胸もなかった。
どうすればいいかわからないでいると、「あ、そうだ」とサナは、近くにあった引出しを開けた。 中から取り出した小さい箱。コンドームだった。 兄の部屋からこっそり拝借してきたらしい。
なんだかその用意周到さに、俺は苦笑するしかなかったが、「ありがとう」と袋を開け、自分のモノにコンドームをかぶせた。 さっきから俺のモノは十分に硬くなっていたので、特に問題なく着けることができた。
もう1度サナをゆっくり押し倒し、指で入口を確認した。 思ったより下にあるんだなと思った。
「いい?」「・・はい。」 俺は、少しずつ、入れていった。
「痛っ」サナの表情が歪む。 「ゴメン」「・・ん、でも大丈夫、です。」 俺はサナにキスをして、ゆっくり奥へ挿入した。
そして、1つになった。
サナの中は暖かく、入口付近が特に締め付けられるようだった。 痛そうにしていたので、しばらくは入れたまま動かないでいたのだが、 しばらくするとサナも慣れてきたようで、苦しそうな表情が消えていった。
「大丈夫?」「うん、まだちょっと痛いけど」 俺はぎこちないながらも腰を動かし始めた。 「痛っ、いっ、んっ・・」サナの表情が歪む。 「ゴメン」「ううん、止めなくて、いいです・・。」 俺はサナの表情を見ながら、しばらくゆっくりと腰を動かした。
そうするうち、サナの吐息が変わってきた。 「んっ、んっ、あっ・・」 俺は少しずつ動かすスピードを上げてみた。ぎこちなさは相変わらず、だが。 「ああっ、いっ・・」サナは俺の手を握り締めて目を閉じたままだったが、 少しずつ気持ちよくなってきたみたいだった。
「・・あんっ、いっ、ああっ、んっ・・」 サナの中は愛液で満たされてきて、俺も少し楽に腰を動かせるようになっていた。
サナのかわいらしい声を聞きながら、俺は夢中で腰を動かしていた。 ただ、それでもまだ痛みはあったようだ。 時々切なそうな表情になり、そのたびに入口が締め付けられた。
が、逆にそれは俺には刺激となり(w。 動かすのをゆっくりにしたり、キスしたり、胸を舐めたりしながら堪えていたのだが、サナの何度目かの締め付けで、俺のモノは限界になった。
「あっ、イク・・・」 「ん、うん・・・」サナは切なそうな表情のままうなずいた。 俺は、サナの中でイッた。
サナの瞳は、潤んでいた。 「痛かったでしょ?ゴメンね。」「ううん、平気です。」 少し出血もしていたし、きっと痛かったと思う。 それでも、サナは首を左右に振って、精一杯の笑顔を見せてくれた。 その表情がたまらなく愛しくて、俺はサナをぎゅっと抱きしめた。
「先輩、すっごいドキドキしてますね」「うん、緊張してさ」 「・・・でも・・、嬉しい。」「うん。俺も。」 俺らは何回もキスをして、そして、しばらくの間、 サナのベッドで抱き合っていた。
後日談。
こうやって振り返ってみるとホント、完全にサナの方が主導権握ってます(w。 いろいろと、積極的なコでした。 でも、これがサナとの唯一のセックスになりました。
その後しばらくつきあってましたが、夏を過ぎた頃から俺が受験勉強で精一杯になってしまい、会う事もままならなくなって自然消滅のような形に。 サナが一緒にいたいと言ってくれた時、いてあげられなかったことは心残りかなぁ。
今のように携帯電話があれば、もう少し違っていたのかも、とも思いますが。 もう何年も会ってないけど、どこかで楽しく暮らしていてくれれば、それでいいです。
ということで、おしまい。
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