牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 05:09
駅を降りて携帯を取り出して順子さんに電話をかける。 直ぐに順子さんが電話に出る。
「はいwタクヤ君、娘とのデートどう?迷惑かけてるかしら?w」
なんとも暢気な声で順子さんが言う
「あの・・由香ちゃんが俺の家に泊まりたいって言い出したんですけど・・」 「あー言ったのね、あの子も大胆よね、私とあの人とどっちに似たのかしらねw」
「いや、そういう事じゃなくて!」
思わずイラッとしてしまう・・順子さんの気持ちがわからない・・本当に俺の事を真剣に思ってくれているのか
「うん、ごめんね・・・でも私としては何も言え無いのよ、だって説得力がないでしょう?」
「そ、それでも母親なんですから!」 「そうね・・母親失格かもね・・でもコレは私も由香も納得してる事なの」 「後はタクヤ君の判断に任せようと思ってるの」
「そ、そんな!」 「私は娘なら良いかなって思うし、娘も私なら良いかなって思ってるから」 「私もう無理に母親面するの止めたの、あの子とは姉妹とか友達関係で行くつもりよ」
「・・・・・・・」
「軽蔑した?」 「いえ・・」
「タクヤ君には私達我侭ばっかりよね・・でも、私にもあの子にも貴方が必要なの・・」 「それは愛情なんですか?」
「解らないわ・・私達親子が可笑しいのかもしれないわね・・私は娘を使ってでも貴方を繋ぎとめておきたいだけかもしれない・・」
「考えてみて・・・今は貴方に無条件で愛して貰えるけど、私は直ぐにお婆ちゃんになってしまうわ・・その時貴方が居なくなって一人になるのは寂しいし怖いの・・夫婦になって貴方が何時か私に飽きて、あの人のように女を作って二度と私の前に現れなくなるなんて考えたく無いの・・・」
「そんなことありません!!俺は順子さんの事!!」 「前にも言ったけど、貴方のその気持ち、私は少しも疑って無いわ凄く嬉しい・・でも先の未来は解らない。貴方にも私にも誰にも解らない。それが凄く怖いの」
「それは、矛盾していますよ・・」 「そうかもしれないわ・・・でもソレが私の賭けね無しの本音なの」
「・・・・・・・・・・」 「・・・・・解りました・・でも泊めるだけです・・・それ以上の事は何もありませんから」
「え、そうして頂戴・・ありがとうタクヤ君・・この埋め合わせはするから・・」 そう言って電話を切る。
「・・・・・・・・・」 「お母さん何て言ってた?」
由香ちゃんが聞いてくる
「娘をよろしくって・・」 「泊まって良い?」
「・・・・・・・・・・」
もうどうでも良くなっていた・・ はっきり言って俺は納得していない。 何もかもが可笑しくて突っ込みどころ満載だ。 この親子の考える事は俺の理解をはるかに超えている。
でも、それでも俺が愛想を尽かさないのは他でもない、 やっぱり順子さんが忘れられないからだ・・・ 何の事はない結局俺も同じ穴の狢だったわけだ。 むしゃくしゃする・・・由香ちゃんよりも順子さんよりもそんな俺に一番腹が立った。
由香ちゃんは準備が良かった。 お弁当を入れるにしても大きなバックだなと思ってたら 各種お泊りセットと着替えなんかも1日分しっかり入っていた。
「ここがタッ君の部屋かぁ、思ってたより綺麗だねw」 「・・・・・・・・・」
「臭くなるからお弁当箱洗っちゃうね」
そういうと勝手に台所で弁当箱を洗い出す。
「本当は晩御飯作ってあげないといけない所だけど、私料理下手だからピザでも頼もうよ♪」
洗物をしながら由香ちゃんが楽しそうに言う
「お金はお母さんから沢山貰ってるし御寿司でもいいよ?」 「・・・・・・・・」
「もータッ君!無視しないでよ!きゃっ!!」
怒りとか苛立ちとか色んなものが渦巻いてた。 気がつくと由香ちゃんを後ろから襲っていた。
「タッ君?・・」
「俺のこと好き?」 「うん・・たっくん痛いよ・・」
「本当?」 「そう言ったでしょ・・いたっ・・」
「男の家に泊まるってどういうことか解ってる?」 「・・・・・・」
黙り込む由香ちゃん・・水道の音だけがする。 もうどうにでもなってしまえ・・そう思った・・ なにか綺麗なものを壊してやりたい・・そんな感情が俺の中を支配していた。 目の前に無邪気に笑う由香ちゃんを汚してやりたい・・
「はっ・・・はっ・・」 「んっ・・ぐっ・・・」
俺の吐息と必死に痛みを堪える由香ちゃんのくぐもった声。 水道の水が出続ける音だけだった。
由香ちゃんのそこは濡れてなかった・・ 当たり前だ処女だったし・・・あんなふうにいきなり貫かれたら誰だってそうなる・・・電話を切る時順子さんと約束した事をこんなにあっさり裏切るなんて思わなかった。
ただ悶々とした気持ちのまま2人アパートについて 由香ちゃんが無邪気にはしゃいでいる姿をみたら急にカッと頭に血が上った。 こんな感情が自分の中にあったなんて・・・今まで知らなかった。
「ん・・ぐっ・・・・」 「はっ・・はっ・・」
由香ちゃんを流しに押し付けならがスカートを強引に捲り上げてショーツを脱がし、後ろから強引に突き入れた。 こんな事女性にしたのは初めてだった・・コレはもうレイプだった。
由香ちゃんは最初抵抗したけど・・入れた後は泣きながら痛みを耐えるようにして声を押し殺していた。
腰を振りながら・・・段々と正気になっていくと涙が止まらなくなってきた。 徐々に萎えてきて腰の動きもとまった。 涙が服を着たままの由香ちゃんの背中にぽたぽたと落ちた。
「ぐっ・・ふっ・・」 「タッ君・・」
由香ちゃんが俺が泣いている事に気がついた。
「ごめん・・・こんなはずじゃ・・・」
最悪の気分だった頭を抱えて床にうずくまる
由香ちゃんの手がそんな俺の頭に優しく置かれた。
「私達がタッ君を追い詰めたんだね・・」 「違う・・俺が・・俺は・・」
「大丈夫・・私は気にしてないよ・・ちょっと怖かったし痛かったけど・・」 「そんな・・違う・・俺は・・」
「タッ君は優しいから・・・私達が追い詰めたんだよ・・」 「ごめんね・・もう泣かないで・・」
まるで順子さんみたいに優しい顔だった。 俺は泣きながら由香ちゃんに抱きついていた。 そんな俺を由香ちゃんは優しくその小さい腕の中に精一杯抱きしめてくれた。
「ね、タッ君・・」 「・・・何・・」
「ちゃんとしよう・・」 「えっ・・」
「ちゃんとして欲しいの・・最後まで優しく・・大事な思い出にしたいから・・悲しいままにしてほしくないの・・」 「由香ちゃん・・・俺は君に・・・酷い事を・・」
「違うよ・・酷い事じゃないよ・・ね・・酷い事で終わらせないで・・お願い・・」
2人さっきまでの事を洗い流すようにシャワーを浴びた。 キスしながら優しく抱きしめた。 由香ちゃんの太ももから血が流れ落ちていく。 自分のしてしまった事に心が締め付けられる・・
「私は後悔してない・・貴方が好きだから・・・だからタクヤ君も後悔しないで・・」 「ごめ・・」
謝ろうとした俺の唇を由香ちゃんが人差し指でさえぎる・・順子さんが俺にするように
「これ、お母さんが昔から良くやるの・・・」 「後悔は良いから・・良い思い出にしよ・・」
ベットで裸のまま抱き合う。 細いからだ膨らみきれない胸、顔と声以外、順子さんと何もかもが違う・・・ 優しく・・とにかく優しく・・ソレだけを考えて抱いた。 全身に舌を這わせ傷を癒すように丁寧に愛撫した。
「あっ・・タッ君・・はぁ・・はぁ」
由香ちゃんはさっきのような苦しそうな声ではなく可愛い声で反応してくれた。 綺麗な背中、お尻の溝、可愛い脇やオヘソ、足の指先、耳 順子さんにもまだしたことがない沢山のことを由香ちゃんにすることで さっきまでの自分の罪に報いたいとおもった。
「うれしい・・タッ君・・とこうなれて・・・」 「由香ちゃん・・」
由香ちゃんのそこはさっきとは違って濡れている 俺はコンドームをつけるとゆっくりと入れていく
「んっうっうぐっ・・・・・」
やっぱり痛いのだろう・・・
「大丈夫?」 「うん・ちょっと痛いけど・・やめないで・・んっ・・」
少し休んでは前進する繰り返し。 さっき強引に入れた事が嘘みたいに締め付けがキツイ。 きっとさっきの事が恐怖感に繋がっていてからだが拒否しているのかも知れないと思った。
「入った・・」
数十分かけて何とか根元まで繋がった
「よかった・・うれしい・・」
そう言って抱き合いキスする
「お母さんには内緒にしておくからね・・」 「うん・・・」
「タッ君も言わないでね・・2人だけの秘密だから・・」 「うん・・」
「痛いけど幸せ・・・一人じゃないって気持ちに成る・・お腹の中にタッ君がいるんだね・・」 「由香ちゃん・・・」
「なに?」 「俺・・君の事も好きだから・・・」
結局上手い言い回しが見つからずに平凡な台詞が口をついて出た。 聞き様によってはなんとも勝手な言い草だとおもった。
「うん・・知ってる・・いつもどんな事言っても、優しくお兄ちゃんみたいに接してくれてたから・・」 「私達がそんなタッ君に甘えすぎているの・・だから気にしてないよ・・」
「でも嬉しい・・タッ君に好きって言ってもらえて・・」
ふふふっと順子さんにそっくりの笑い方・・・でも順子さんとは違う無邪気で無垢な笑い声
「ねぇコレからは時々こうして一緒に寝てくれる?」 「えっ・・・」
「エッチはしてくれなくてもいいから・・っていうかたまにはいいけど・・暫くは痛いから無理だけど・・タッ君に抱っこされて寝てみたかったの・・」 「・・・・・うん・・・」
「本当?」 「ああ・・・」
覚悟を決めるしかないのかなと思った。
「毎日は無理だけどたまになら良いよ・・・そのかわり勉強とか頑張ってくれよ・・」 「うん!頑張る!あとデートももっと行こうね!」
「・・・・・大丈夫かなぁ・・・俺の人生・・・」 「なに大丈夫だよぉ♪私とお母さんが付いてるじゃないw」
「それが余計に不安だ・・・」 「ふふふw」 「はははw」
裸でベットの中手を握り合って2人一緒に笑った。 この妹みたいな女の子を本気で愛せる自信はまだない・・ 順子さんとの関係もまだ完全に割り切れない・・ でも2人が俺を必要と思ってて、俺も2人が大事だから なんとか今は前向きに考えていくしかない、そう思う事にした。
終わり
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