牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 05:19
高3のとき同じクラスに雅美という女子がいた。 小柄だけど明るく元気で、小動物みたいなかわいい子だった。 女子からも男子からも好かれてたな。
イジられキャラ的で、男子からよくちょっかいかけられる。 むきになって反撃してくるリアクションは見ていて面白かった。
この頃は毎日が暇だったな。 受験勉強にもまだ本腰入れてなかったし、部活も半リタイア状態。 だから仲のいい奴らと、放課後よく教室に残って無駄話してたっけ。
大体その輪の中に雅美もいた。 話題が下ネタになって女子どもが引いても、雅美は平気だった。 むしろ負けじと率先してネタを振ってきて、一人でテンション上がってしまい、クルクル回っていた。 かわいい奴だ。
6月のある雨の日の放課後、 この日はみんな帰ってしまい、教室には俺と雅美だけ。 俺と雅美は傘を持ってくるの忘れたので、 二人で雨の上がるのを待って教室で喋っていた。
「雨やまねえなあ。」 「やまないねえ。」 とか言いながら、この雨がやみそうではない事くらいは分かっていた。 帰れないのを雨のせいにして、もうちょっと雅美と喋っていたかったんだと思う。 たぶん彼女も似たような気持だったんじゃないかな。
いつもは集団の中で意地を張り合う仲ではあるが、 考えてみるとこうして二人きりってのは珍しい事だ。 そのせいか、何のせいか、雅美は例によってテンション高め。 俺もつられてしまいハイテンションになっていった。
「じゃさ、じゃさ、きゅーきょくのせんたく。」 雅美は拳を突き上げて、ぴょんぴょん跳ねながら言った。 この頃、仲間内では究極のエロ選択とか、くだらない事が流行っていたんだ。
「おっしゃこーい。」 「A子ちゃんがさあ・・・」
雅美の言うA子とはクラスで一番人気の女子。すんごいスタイルのいい美人。
「服着たままのA子ちゃんが口でしてくれるのと、 全裸のA子ちゃん見ながら自分で手でするのと、どっちがいい?」
何か究極の選択になってないような気もしたが、俺もハイになっていたから、
「ぽおお。俺なら・・・。」 「さあ、どっちだ?」
「全裸のA子に挿入する!」 「あほう。そんな選択肢はなーい。」
「う~む。」
絶対ありえない架空の選択を、かなり真剣に考え込んでいる自分がいる。 雅美は俺の答えを急かすように、
「A子ちゃん、口元せくすぃ~だよね。 あ、そう言えば、着替えのとき見たんだけど、おっぱいすんごくキレイだよー。 さあ、さあ、さあ、どっちがいい?」
「ほう。雅美はA子のおっぱい見たのか。」 俺は究極の選択よりそっちに気がいってしまった。
「ふ~む、A子のは確かに服の上からでもいい形してるもんな。」 と俺は雅美の胸に目をやりながら言った。別に他意があったわけでない。
「おい。何で私のを見る!」 と雅美は両腕で胸を隠した。
「もお、早く答えろー。」 「う~ん。難しい。ま、その選択は取り合えず置いといて・・・。」
俺は雅美をからかってみたくなって、逆に質問をし返した。
「じゃあさ、B男がさ、お前の全裸見ながらオナニーするのと、 服来たままのお前がB男にフェラしてやるの、どっちがいい?」
我ながらワケ分からない質問。 ちなみにB男とは隣のクラスのナイスガイな男子。 雅美はB男のこと密かに憧れているという噂がある。 雅美は案の定、顔を真っ赤にして、口を尖らせながら言った。
「な、何でそこでB男クンが出てくるのよー。」 「さ、どうする?まあ、どっちにしろお前はB男のチンポ見られてラッキーだぞ。」
「やめてー。B男クンはそんなことしなーい。」
所詮は憧れ、雅美はB男を汚したくないのか、生々しい想像を拒んだ。
「○○ずるい。私の問いに先に答えなさいよー。」
俺はそう言う雅美にお構いなしに質問を続ける。
「分かった。じゃあ、B男じゃなく、俺だったら?」 「はい?」
「お前が全裸見られながら俺にオナニーされるのと、 服着たままのお前が俺にフェラするの。どっちがいい?」 「・・・キモっ!」
「おいおい。何で俺だとそうなるんだよ。ははぁ~ん、想像しただろ?」 「うっさいうっさい、ハゲ!」
「ハゲじゃない!坊主だ!」
キモイとか禿げ呼ばわりされた俺は、雅美を挑発した。
「まあ、A子ならまだしも、雅美じゃあ俺は勃起しないねえ。 俺が雅美で勃起しないという前提がある以上、 この選択はナンセンスだったな。A子ならまだしも、な。」
「む、カチンときた。」
雅美は雅美なりにA子に対抗心があるのか、 ちょっとムッとした表情になった。 雅美は単純ですぐムキになる。 そこをいつも男子から標的の的にされるのだが。
「勃起させてやる。」 雅美はそう呟いた。
「ほう。どうやって?」 「むむむむ。」
「よし30秒やろう。俺を勃起させてみろ。」 「え・・・1分!」
「ダメ。30秒。」 「45秒!」
「分かった。手を打とう。負けた方は罰ゲームな!始め!い~ち、に~。」
俺は時計を見てカウントを始める。 急のスタートに雅美はあわわとパニくり、髪の毛をもしゃもしゃと掻き毟る。
「ろ~く、ひ~ち・・・」と、カウントは進む。 「む~。えいっ!」
雅美は俺の股間を手で軽くふれてきた。
「うわっ!」
俺はさすがに面食らった。 雅美の事だから、お間抜けなセクシーポーズでもして、 俺を興奮させようと試みるんだろ、と高をくくっていたが、 まさか直接攻撃に出てくるとは。
しかしさすがに雅美本人も恥ずかしかったのか、すぐ手を引っ込めた。 が、俺がついビックリした声を出した事に気を良くしたのか、 また、そーっと股間に手を伸ばし、かるーく触れてきた。
顔を真っ赤にさせながらも、悪戯っぽい表情を浮かべて擦る。 この微妙な感触が、俺のチンコにはむしろ刺激的だった。 ヤバイ。勃起しそうだ。
俺は「・・・15、16、17・・・」とカウントに集中をし、 土井たか子の事を想像して、気を静めた。 雅美も負けじと俺の集中を散らす為に、 チンコを擦りながらここで意外なことを口にした。
「A子のさあ、おっぱい。この手で揉ませてもらった事あるけど、 すんごい柔らかくて気持ちよかったよー。」
何と!ここでA子を持ち出すか。お前にプライドはないのか。 え~っと、A子の乳揉んだ手で、俺のチンコ手コキ・・・これは・・・間接パイずり?
むく、むく、むくむくむく。 余計な妄想で集中の途切れた俺、チンポが不覚にも大きくなってきた。 雅美もそれが分かったのだろう。 してやったりといった顔で、手の上下運動のスピードを速めた。
むむむ。こうなったら誤魔化すしかない。
「38、45!ハイ、おしまい!」 「ちょっと!ズルイ。数飛ばした!てか、もう大きくなってるじゃん!」
「いや、こんなの大きくなったうちに入らない。俺が勃起したら天井につくくらい・・・。」
俺が言い訳しているのを雅美は全く聞かず、
「やったー。勝ったー。勝ったー。全裸deオナニー。ぜ・ん・ら・で・お・な・にー!」
怪しげな小躍りとともにそう叫んでいる。
「おい、聞けよ!と言うか、何だよ。その全裸でオナニーって?」 「ばっつげーむぅ。勃起した罰ゲーム。ここで全裸で、お・な・にー♪」
と、妙な節をつけて歌うように言った。
「おいおい、聞いてねえよ。」 「今そう決めた。さあ、さあ、さあ。」
百歩譲って負けは認めよう。不本意だが罰ゲームも受けよう。 でも全裸でオナニーは勘弁して下さい。
「と言うか、俺のなんてキモイんだろ?」 「気持ち悪いものほど見たくなるって言うじゃ~ん。」
雅美は完全にトランス状態だ。 けっこう遅い時間だが、まだ廊下からちょろちょろと人の声はする。 雅美の素っ頓狂な声が大きくて、俺はちょっと恥ずかしくなり、
「分かった。分かった。静かにしろ。さすがにここではまずい。ついてこい。」 「わーい。」
俺は雅美を教室から連れ出した。
この校舎には屋上に通じる階段が二つある。 そのうちの一つは、躍り場にびっしり机と椅子が積んで封鎖されている。 そこに雅美を連れて行った。
実はここに積んである机と椅子はパズルみたいになっていて、 3つ4つずらすと道ができ、その奥のちょっとしたスペースに通じる。 かなり前に悪友たちとちょこちょこと椅子と机を移動させ、 ガキみたいだが秘密基地を作っただ。 もっぱらここでする事と言ったら昼寝するか、エロ本読むくらいだが。
「うわー。すごーい。こんなのあったんだー。きゃー。」 雅美は大興奮だ。
「絶対人には言うなよ。荒らされたらたまらんからな。」 「うん。言わない。けど、私もたまに使っていい?」
「う~ん、他の会員に了解とっておくよ。その代わり絶対内緒だぞ!」 「やったー。」
人が4~5人座れるくらいのスペース、 ダンボールを敷いて、その上に雅美と俺は体育座りをした。 土足厳禁だから上履きは脱いで、端っこに揃えて置いた。上履きは土足か? 雅美は嬉しいのか、体を前後に揺すりながら、
「男の子ってこういうの好きだよねー。」
秘密基地の興奮で、全裸deオナニーの事は忘れているようだ。 まあ、それならそれで良かった。
「さあて、○○。ここなら思う存分できるね。」 「ん?何を?」
「全裸deオナニー。」
覚えてやがった。くそっ。どうせ本気じゃないだろ。
「ああ、もう。分かったよ!」
ハッタリかましてちょっと脱げば、顔を隠してヤメテと言うに違いない。 俺は立ち上がりワイルドに上着を脱いだ。
「いえーい。ストリップしょー!」 と雅美は大喜びしながら拍手した。
体育座りの雅美の目の前に立つ俺、距離はかなり近い。 俺はカッターシャツを脱ぎ捨て、上半身裸になり、 そしてベルトに手をかけ、一気にズボンを降ろす、 ・・・つもりだったのだが、引っかかるモノがある。
実は雅美の前に立って気付いたのだが、 雅美はパンチラしている。本人は気付いてないだろうけど。 俺は再勃起していた。腰の引いた変な格好になってしまった。
その体勢でズボンを半分まで降ろし、雅美の方をちらっと見る。 そろそろたじろいでいるだろう。 しかし雅美はたじろぐどころか、まさにワクワクと言った顔だ。
「あの・・・止めないの?」 「止めないよ。」
<続く>
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