牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 05:31
変な期待は抑えて、ワンルームの部屋に上げて、あ、俺1人暮らしね。 まあ座れば?と座布団出したら、それを横に置いて、土下座! 絵に描いたようなTHE・土下座!何だ?何だ? 「申しワケ、ございませーん!」 「・・!おいおい声デカイよっ。落ち着けって」 「あ、申しワケ、ございませーん!」 何コレすごいな、今度客からクレームあったらコイツつれて謝りに行ってみよ。 「あのー、日余里さん、まずは頭上げて、落ち着いてもらえませんか」 「は、はい・・」 「悪いね、タバコクサイ部屋で。散らかってるし」 あれ、何で俺が謝らなきゃいかんのだ。と思ってたら。 「私おじいちゃん子でした。で、おじいちゃんはよくタバコ吸ってマシタ」 「それが何?」 「だからタバコのニオイは平気です。てゆうか好きデス。てゆうか私もたまに吸います」 何かよくわからなくなってきたが、とにかく話を聞こうじゃないか。 ビールとつまみ出した。二人ともぐびぐび飲んで一息ついた。 歓迎会の時に知ったがコイツは結構酒好き。 いつの間にか静かに酔っ払ってるタイプ。
「電話で彼に言ってたことは何?」 「彼はですネ、ヤキモチ妬きでめんどくさい人デス」 「ふんふんそれで?」 「周りにいる男の人のコトは悪く言っておかないと、めんどクサイことにナルので」 「だから、俺のことをケナしておくことにしたと」 「ホントはサル野さん頼りにしてマス。今日のことで冷たくされたら困りマス・・」 「・・わざわざそれ言うために来たの?」 「不本意ながら聞かれてシマッタけど、アレが建前で、今話してるのが本音デス・・」 「ウソだろ?何でそんなに必死で言い訳すんの?別に俺、人に言うつもりないけど」 「・・!ですよね、ウラオモテがあるって分かったら、ウソにしか聞こえませんヨネ・・」 「・・もういいよ、仕事だけ真面目にやってりゃいいじゃん。ひどい性格でも」 「それデス!」 「・・んー?」 「私、学生の時、バイトなんかでもドンくさくて、社会人になる自信なかったんですケド」 「・・それがどうかしたの?」 「入社してから、サル野さんのおかげでスゴク楽になれて」 「俺何かしたっけ」 「人見知りで、緊張してオドオドしてたらドバイスくれたので、ウレシカッタのです」 「・・何て?俺覚えてない」 「性格は関係ないからトニカク真面目にやれ、新人はまず挨拶と報告だけちゃんとヤレって。 それさえ出来れば、あとは周りがフォローするから心配スルナって」 「・・ああ、俺が昔生意気だった頃に、所長から言われたことの受け売りだけどな」 「私アレで開き直れたので、サル野さんを悪く思ってるワケないデス。ホントです」 そういうことでしたか。信じるべきか?信じてやりたいけど。 もうどっちがウラかオモテかイマイチわからない。もう一押し欲しいなあ。 冗談まじりに軽く言ってみたよ。 「彼氏と別れて、俺と付き合ってくれるなら信じるよ」 すると・・。 「ホントですか?ホントにホントですか?うれしい!オゥフオゥフ!」 「・・え、ナニナニ?俺のこと男として好きなの?」 「実はですね!最初からカッコイイ先輩だと、思っておりましタ」 やばい、素直にうれしいな。これ嘘だと思いたくないなあ。 100%信じるのはまだだが、不必要に疑うのも一旦保留することにしたよ。 でもさ。 「カッコイイって・・サル顔バカにしてたのは何だ?」 「私サル顔が好きデス。コレ・・・・彼氏の写メです」 「うわ、俺よりまるっきりサルじゃねーか!よくもまあ、俺のことバカにしたもんだな」 「申しワケ、ございませーん!」 「・・だから声デカイって。で、本気?そんな簡単に別れられるもんなの?」 「実はめんどくさいデス。めんどクサイ人です。別れたいけど、どうしていいかワカリマセン。 お互い初めて付き合ったので、どうしていいかワカリマセン」 「うーん、そっか」 「悪い人ではないんですけどネ、性格合わなくて、就職で遠距離になる前から冷めてマシタ。 で、実はあ、離れる時に一度別れ話したんですヨ。でもゴネられてしまいまして。はあ、もう。 冷めてはいたけど、他の人を好きになったワケじゃないノデ、マアいっかと。で、ズルズル・・」 「もう俺のこと関係なく、とっくに終わってんだな、ソレ」 「遠距離になってから、週に3回か4回は電話が来るんデスけども。正直めんどくさいです。 最近はかなりの頻度でテレセになるので憂鬱です。相手したくないデス。 最初は浮気防止になるからいっか、って思いましたケド」 「いや、浮気してくれた方が良かったじゃん。別れるきっかけになるよ」 「ですよネ。全然考えてませんデした。不機嫌になられるとめんどクサクテつい・・」 「優柔不断なんだなあ。で、今日も電話かかって来るんじゃないの」 「はい多分。・・って、オゥフ!8時ごろかけるって言ッテタ!今・・・・もう8時?うわー、ドウシヨ」 ピリリ、ピリリ。見事なタイミングでホントにかかってきた。 「電話出る?」 「とりあえず出まス・・」 何かおもしろい展開になってきたんだぜ! 俺の目の前で彼氏とテレHし始めたら・・・・するワケないか。 「もしモシ。・・あー、うん、えっとっと、うん!今ウチだよ」 ウソつきやがった。いや、一応俺の“ウチ”だから嘘じゃないな。 墓穴掘りそうな気もするけど。 「え、え、もう今・・?だって昨日モ・・。ちょ、チョ、ちょっと待って!あ、あ、アノネ、洗濯物! 洗濯物入れなきゃイケナイから、10分したらまたかけて!ゴメンネ・・!」 さてどうなるのかなー? 「ふー」 「大丈夫なの?」 「今日はダメって言えばヨカッタ・・・・。“臨戦態勢”だったんですよお。もうヤだあ」 「彼やる気まんまんだな(笑)どうする?ここでする?(笑)フリでごまかせばいいだろ」 「フリしかしたことないですヨ?ホントにするわけないじゃナイですか」 「あ、あ、そうなの?」 フリだけか・・・・ちょっと残念なような、ホッとしたような? 「いつも適当に、アンアン言っとけば終わってくれるんですケド。回数が多くて疲れマス・・・・。 ・・イヤそういうことじゃなくて!サル野さんの前で出来るワケないデスよ・・!」 「でももう、俺の前でするか、即別れ話するしかないよな」 「別れ話って、まだ心の準備ガ。今日は適当に何とか断ってミマス」 でもここまで来たら、断らないで欲しいよ。 せっかくだからやっぱり見せてもらおう! 「フリでもいいから、日余里のHなとこ見たいなあ・・」 「オゥフ!それはあ・・コマリマス・・」 「日余里が入社した時からずっと、カワイイって思ってたよ。彼氏いるから遠慮してたけど。 でもここまで来たらもう遠慮する理由ないだろ?」 「サル野さぁん、うれしいケド、でも、でもお」 「昼間のことは正直ムカついたけど、日余里の本音、信じるよ。好きだよ」 「私も好き・・です・・。でも、でも、オゥ!・・フんぅ・・ふっ」 キスとはこういう時、言葉をさえぎるためにあるんだぜ。カッコイイなおい! シャツの上からおっぱいに手のひらをかぶせて、軽く指を這わせる。 ヒヨリの体が一瞬硬直して、すぐに脱力する。 「あッ・・ハ、はうふ」 と、その時。 ピリリ、ピリリ。彼氏からだ。 目を潤ませて俺を見ながら、ケータイを開いたヒヨリに言った。 「彼の声が俺にも聞こえるようにしてみて」 ヒヨリは一瞬とまどったが、受話音量を最大に設定してから電話に出た。 (ハンズフリーはやり方がわからなかったし、俺の気配が向こうに伝わると困る) 「もしモシ・・」 《ハアハア、はあ》 いきなりハアハアかよ、イタ電みたいだな。 ちょっと笑えたが俺は声を出してはいけないのだ! 「あ、あのネ、モンちゃん今日はチョット」 《ヒヨリ、もう、ぬ、脱いでる?ハアハア》 すいぶんせっかちなヤツだな。 これだけでもう、全然思いやりがないのが伝わってくるぜ。 ヒヨリは俺の方をチラチラ気にしてるが、半分キョドって彼氏の勢いに押されてる。 さっきから、話しながら缶ビール2,3本は飲んでたから、酔って少し大胆になってるのかも。 「え、あ、うん、脱いだヨ・・」(ホントは脱いでない) 《入れるよ、はあはあ、足ひらいて》 何だコイツ、何かまちがってないか? もうちょっと雰囲気作りとか流れとかあるだろうに。 「うん、いいヨ・・」(ホントは足ひらいてない。普通に座ってる) 《ああ、ああ、ヒヨリ、はっはっはっ、はあ、はあ》 男の喘ぎ声なんか聞きたくもないが、ヒヨリがどう反応するか見たいからあえて聞くのだ。 ところがコレがね。 「あん。あー。あん、あん。あはーん」 何だこれ!すげー棒読み!フリだけとは言ってたが、色気もクソもないぞ。 さっき、キスでイイ反応を見せた女かよー、これが。 俺が見てるから抑えてるのかな、でもこんなんで男は納得するわけない。 と思ったら・・ところがどっこい、彼氏の鼻息が荒くなった! 《フーッ、フーッ、あッあッあッ、ヒヨリ、いいよ、気持ちいい》 「ワタシモ、キモチイイヨ。アン。アン」 こりゃひどい、学芸会の方がまだマシだ。 こんなのが延々と何分くらいかな?続いたあと、彼氏は軽く吼えて、イッたようだった。 《はあはあ、気持ちよかった。また電話するよ》 「うん、ワカッタ。またネ」 ・・・・ツッコミ所満載だな。 「余韻も何もないな、あれで終わりかよ(笑)」 「いやー恥ずかしかったデスけど、ガンバリました。エヘヘ(笑)」 おお、Hな照れ笑いするとこんな顔になるのか。 まじでカワイイな!でもな。 「全然がんばってねーよ」 「え?」 こりゃアレだ、彼氏がただオナニーしてるだけだ。 それをほんのちょっと、ヒヨリが興奮を味付けしてるってだけのことだなあ。 彼にとっては、ヒヨリがホントに感じてるかとか、キモチ良くしてあげようとかはどうでもいい。 一度は別れを切り出した彼女を、惹きつける努力するつもりないのかな。 これじゃあヒヨリがイヤになるのも無理ないよ。 こんなつまらないテレHをするとは、思わなかったんだぜ。 俺も昔彼女としてたが、言葉と声でもっとイメージをふくらませるものだけどな。 ヒヨリ曰く 「するためだけにかけて来ると、あんな感じデ。本場(?)はあんなもんじゃないんですカ? でも私も最初の頃はドキドキしましたヨ?えへへ。 え?え?・・あ、ハイ・・私もホントは・・気持ちよくナリタイ・・です・・。 あっでもホントに脱いだり、触ったりしたコトないデス!恥ズカシイですよ!手伝うだけですヨ」 なるほど、ヒヨリにとってはただの「作業」のような感覚。 処女と童貞を捧げ合った相手だが、会ってした10回程度のHも割と一方的だったようだ。 どっちもまだ経験少ないんだな。 それなのに彼氏も・・・・いやそれだからか。とにかくヤリタイだけなんだろうな。 酔っ払ったヒヨリが、ケータイを見せてくれた。 女友達へのメール。彼氏の愚痴多いな(笑)。彼に同情した(笑)。 ムカつく本音だと思ってた昼間の言葉が、実は建前だったってコレでハッキリした。 俺のこと好きって言ってくれたし、もうカワイイ女にしか見えない。 だから正直、さっきのテレHに気持ちが入ってなかったことに、ホッとしてたんだ。 もし本気だったら、擬似とはいえ好きな女が他の男とヤルのを、見ることになるわけだし。 ・・とは言えこのシチュエーション、生かさない手はない・・。いじめたい!ウズウズ。 「彼はあんなので満足なの?」 「イエ、1回で終わったコトないでス、あとでまたかかって来マス・・」 「・・・・これは俺が演出するしかないな」 「え?どういうコトデスカ?」 「ヒヨリが気持ちよくなれるように、俺が手伝うよ。彼にバレないように」 「エー!何するんデスカ?恥ずかしいことですカ?」 「いいからいいから」 「・・?えー、あー、うー?わかりマシタ・・・・ガンバッてミマス・・」 <続く> 続きを読みたい時に便利です→ お気に入りに追加 [体験告白][エッチ][新人女子社員と教育係][いい匂い][誤解][彼氏持ち][彼氏とテレフォンセックス]
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