牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 05:51
先月お世話になってた女と別れる事になりました。 俺はごく一般的なサラリーマンで営業やってます。
同じ営業で2つ年上の先輩がいるんだが、コイツがもうホントに最悪なヤツ。 多分同じ部屋で好いてる人っていないんじゃないかって思うぐらいな人間。 何が最悪かっていうと、容赦無く女に手を出す鬼畜なところ。
同じ敷地内に工場があって、そこには4ケタの人間が働いてます。 派遣も社員も入り乱れてたくさん働いてる。 その工場で働く人達は主に高卒で、うちらは大卒。 だから工場の女の子はうちらのような社員と結婚できると、それだけでガッツポーズみたいなノリがあるんです。
それを利用して遠慮なんて全く無しで手を出しまくる。 派遣さんに至っては「どうせすぐ居なくなるから便利じゃん」と平気で言うし、社員の子でも同じようなノリで手を出す。
ただのヤリまくりだったらそこまで嫌われないと思うが、コイツは先輩後輩の彼女とかでもお構い無しなんです。 「俺になびいてきた女が悪い」と平然と言うぐらいで、反省なんてホントに皆無。
入社して4年目になるが、何度モメてるのを目撃した事か。 それでも未だに職場にいるのは、上司達の腰巾着だから。 聞いた話だと若い女の子をあてがったりとかもしてるらしい。 何か問題があるとソイツはあんまり責められないしね。
漠然とした内容で申し訳ないが、営業の嫌われ者だという事ですw 一応区別しておきたいので、その先輩を永瀬としておく。 永瀬は2つ年上の現在26才。 見た目は認めざるを得ないイケメン。 仮名を永瀬としたのも、俳優の永瀬 正敏に似てるから。 まぁ~見た目だけで性格は史上最悪なんだが。
そんな永瀬が8ヶ月ぐらい前に結婚をした。
その半年ぐらい前に、突然「結婚する事になった」と聞き、みな相手が誰か不思議に思ってた。
上司からの情報だと社内の子ではなく、友達の紹介で知り合った2つ年下の子らしい。 こんなヤツの結婚式なんて行きたくも無いわけで、みな仕事を入れまくりでした。 1ヶ月間は土日全てに仕事入れる先輩や後輩までいたぐらい。
俺は1つしか仕事を入れる事ができなかったが、運良くその日が結婚式。 終わってから聞いた話だと、職場からは上司が2人と同僚が3人だけの出席だったらしい。 美人だったよとか軽めの報告は聞いていたが俺も含めみな興味無しだった。
結婚式が終わって2ヵ月もすると、また永瀬の女遊びが再開。 これには上司も少々怒り気味だったが、何事も無く遊びまくりの日々でした。 基本アホだから、誰々を食ったとか報告してくるんです。
ビックリしたのは同じ部屋にやってきた新人の派遣さんを食った話。 29歳で人妻さんだったが、2週間ぐらいで食っちゃったとか。 「新婚早々浮気発覚で離婚して欲しいよね」と同僚は陰口叩いてた。
そんな遊びまくりの永瀬とは全く逆の俺は、4年目なのに彼女すらいない。 工場の子達とは仕事の付き合いで喋ったり飲みに行ったりもするが、あまり踏み込めないでいた。
実は大学の頃のバイト仲間をまだ忘れられず、未練タラタラだったんです。 個人経営のイタリアンレストランでバイトしてて、バイト仲間が5人いました。 その内女の子が2人いたんだが、その2人のうちの1人。
155cm無いぐらいで華奢な子で、顔は山本梓似。 でも性格は上戸彩みたいな元気で明るく、綺麗というかキュートな雰囲気。 ちょっと男っぽい性格のように思えて、実は女の子っていう・・・変な例えで申し訳ない。 確かバイトしてた頃は同じ大学に彼氏がいるとか言ってたので処女じゃないw
彼女目当てに通ってるっぽいお客さんも多かった。 名前は仮名でアズサとしておきます。
アズサのお陰かバイト仲間は割と仲が良かった。 彼氏彼女がいても、みんなで集まって朝まで呑んだり、バーベキューやったり泊まりでスノボとかにも行ってた。 アズサに惚れてた俺は一緒にいれるだけで幸せだった。 でも無情に大学生活は終わり、全員就職が決まっていたのでバラバラに。
それでも就職してからも集まって飲んだりはしてたが、ここ1年ちょっとは俺が忙しくて参加できてない状態だった。 だからホントにビックリしたんだよね、アズサが結婚したって話を聞いた時は。
相手は? 普通のサラリーマンらしいよ? 大学の時に付き合ってた人? そうじゃない?よく分からんけど
1番仲が良かったバイト仲間にそう聞き、アズサから結婚式の招待状が送られてきた。 だけど永瀬のせいで仕事を入れた日だったので、泣く泣く行く事は出来なかった。 ずっと好きだった子だから、心の底から祝ってあげたかったんだよね。
結婚式も終わって昔のバイト仲間で呑もうぜと誘われていたが、俺はそれどころじゃないほど多忙だった。 毎日終電間際まで仕事してたし、週末は接待かゴルフか出張。 出張で2週間ぐらい地方に行ってたりもしてたから、なかなか都合が合わなかった。
でもやっと3ヵ月ぐらい前、仕事が落ち着き出したんです。 ちょうど永瀬と一緒に組んで仕事をしてて、結構デカい仕事をコナしてました。 嫌なヤツだけどそれなりに充実感もあり、打ち上げの日は仲良く泥酔。 俺は何度かトイレで無理やり吐いたので途中から復活したが、永瀬は完全にグロッキーでした。
個人的な付き合いは無いので、自宅なんて知ってるわけがありません。 でも放置するわけにもいかないので、渋々タクシーで送る事にしました。 何度も間違えてやっと辿り着いたマンション。 オートロックだったので、1時を過ぎてたけどインターフォンを鳴らしました。
すぐに嫁さんが出て下まで迎えに来たんですが、見てビックリのアズサ登場です。 もう目が点というか固まって動けない俺に、アズサはいつもと変わらぬ態度で接してきました。
実は俺と直接会った時に報告しようと思ってたらしい。 内緒にしてて結婚式当日にバラそうとしたが、俺が来なかったからバラすのを延期してたと言ってた。
ビックリしたでしょ?!と楽しそうに喋るアズサを見て、とてつもなく可哀想な思いになった。 本気で惚れてた女が、こんな性格の悪い女っ垂らしと結婚しただなんて・・・
アズサに手伝ってもらって部屋まで永瀬を運んだ。 寝室のダブルベッドを見た時は、胸が締め付けられる想いだった。 アズサは俺が聞きもしない話を、コーヒーを飲みながら小一時間も喋ってた。
いつ俺を驚かせようか企んでいた計画が、その日でパーになった悔しさもあったらしい。 重い足取りで帰宅した俺に、永瀬に変わってアズサから有難うのメールがあった。
次の日、永瀬は「昨日は悪かったな~今度女紹介してやるからさ」と言ってた。 アズサと結婚してからも俺が知る限り4人と浮気してやがるし、怒りと悲しさと遣る瀬無さがゴチャゴチャな毎日だった。 永瀬を運んだ日から1週間ちょいした頃、バイト仲間と呑む事になった。
行ってみるとアズサ計画がオジャンになった事を皆が悔しがり、お前はホントタイミングが悪いと終始言われ続けてた。 いつも通り呑んで終電で帰ろうとしていた時、アズサからメールがきた。
ん?と目の前のアズサを見ると、なぜか「うんうん」と頭を小刻みに動かして頷いてる。 メールを見てみると「相談したい事がある」とだけ。 「いいよ」と返信し、みんなで帰る時に帰る素振りをして合流した。
どうした?
旦那の事で聞きたい事があってね~
あぁ~何んだ?
明日早い?
まぁいつも通りだけど
じゃ少しだけ付き合ってよ
タクシー代よこせよな
独身男がそんな事言うな!
こんな会話をしながら、何度か行った事のある静かなバーへ入った。 酒を飲み出して早々に「ウチの人浮気してない?」という直球な疑い。
さぁ~どうだろう・・・嘘の上手くない俺に聞くアズサは正しい。 その一言でスグにバレたらしく、根掘り葉掘り聞かれた。
俺は分からないを貫いたが、いつもと違って厳しい顔のアズサにずっと問い詰められてた。
認めない俺に不貞腐れたのか「もういい!」とアズサは酒を飲み出した。 呑むスピードが早くて「やめろって」と止めたが言う事を聞かない。
「何かあったのか?」と今度は喋らす方向に持って行くと、ペースが下がり浮気の兆候を喋り出した。
俺が知る限り4人と浮気してるわけで、もしかしたら毎週違う女と遊んでるかもしれない永瀬。 酔って帰ってきた時にボディーソープの香りがしたり、日曜の昼に出掛けて行ったりとするらしい。
別にアズサを蔑ろに扱ってるふうではないらしいが、女の影があるというだけ。 途中で泥酔し始めたアズサは絡んでくるようになり、その姿が痛々しく思えた。 タクシーに乗せマンションの入口まで送り、一応俺は紳士を貫いたw
それからすぐにアズサが永瀬に、実は俺とはバイト仲間だったと話したみたい。 泥酔した永瀬を送ってもらってるから、今度食事に誘おうと提案したとか。 んで次の週末にお宅訪問となって、微妙な緊張感の中食事をする事になった。
アズサは酔わせてボロを吐かせようとする魂胆だったのか、永瀬にガンガン酒を飲ませてた。 永瀬もアズサの甘えには弱いらしく、嫌々言いながらも呑んでた。 その光景を傍目で見ていた俺は、実はアズサって相当な女なんじゃないかと思い始めてきてた。
3時間もしないうちに永瀬は呂律がまわらないほどになり、アズサの攻撃が開始。 俺はほぼ傍観してたが、永瀬は全く浮気のボロを出さなかった。 マジでさすがであるw
口調は喧嘩腰ではないが、水面下ではバチバチ火花が散ってる雰囲気。 参ったなぁーとチビチビ焼酎を飲んでいると、我慢の限界だったのか酔った永瀬の攻撃が始まった。 もうこれを聞いて酒を口から吹き出すかと思ったぐらい衝撃的な内容。
『つーか毎晩なんて無理なんだよ!お前の性欲が強過ぎるのは俺のせいじゃねーだろ』 『ちょっと!何言ってんのよ』
『こっちは疲れて帰ってきてんのによぉ、だからオモチャ買ってやったろ?』 『もうヤメてよっ』
『買ってやってもスグ壊すし、お前の性欲が凄過ぎるの!分かる?』 『変な事言うのやめてよ、○○がいるんだから!』
『もういいよ、なぁ?○○、毎晩求めてくる女なんてそういないよな?』 『えっ?まぁ・・・いないっすかね・・・』と俺。
『ちょっ!もうヤメてってば』 『毎晩俺ができないから浮気を疑う女ってのもおかしいよな?』と永瀬。
『俺はモテないんでできますけどw』とアズサを一応フォロー。 『もうこれで4つ目か5つ目だぜ?オモチャブッ壊したのも。俺までぶっ壊れるっつーの』と永瀬。
『まぁまぁ、新婚なんだし仲良くいきましょうよ、ね?』
<続く>
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